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トヨタ、スーパー耐久最終戦に液体水素エンジンGRカローラで出走
米国生産車両「カムリ」「ハイランダー」「タンドラ」を展示
2025年11月14日 16:51
- 2025年11月15日~16日 開催
トヨタ自動車は11月15日~16日に行なわれる、「ENEOS スーパー耐久シリーズ 2025 Empowered by BRIDGESTONE 第7戦 S耐FINAL大感謝祭」において、液体水素を燃料として搭載した「#32 TGRR GR Corolla H2 concept」(以下、液体水素エンジンGRカローラ)でレースに出走する。
トヨタでは、2つの水素エンジン技術の進化に挑戦していて、超電導技術の開発に取り組みとして、液体水素ポンプ用超電導モーター(以下、超電導モーター)搭載車両についても、走行ができる段階まで進んでいるという。将来のレース参戦を目指して、仲間とともに引き続き開発に取り組んでいくとしている。
なお、大会期間中は日本自動車会議所が主催する日米自動車文化交流企画と連動して、イベント広場にて米国で生産された車両を展示。米国向け車両の魅力を体感する機会を通じて、日米のクルマ文化の交流に貢献する。
液体水素エンジン技術の進化
液体水素エンジンGRカローラは、2025年5月30日~6月1日の24時間耐久レースで、新充填バルブの採用による安全性向上と軽量化、および水素エンジン燃焼切り替え技術の実証などにおいて進化を遂げた。そして最大の成果として、液体水素を昇圧してエンジンに送る「ポンプ」を交換することなく完走を果たし、耐久性の向上を確認することができた。
一方、依然としてエンジン出力増加に伴って「ポンプ」への負荷が増大し、最大出力での連続走行には耐久性の面で課題があった。さらなるレベルアップのために、24時間耐久レース以降も「ポンプ」の昇圧性能と耐久性を確認するテスト走行を繰り返し、今回のレースでは最大出力での連続走行に挑戦する。
超伝導技術の開発については、超電導モーターを燃料タンク内に搭載した車両での走行ができる段階まで進んでいて、高効率で小型の超電導モーターをタンク内に搭載しスペースを作り出すことで、1.3倍以上のタンク容量拡大が実現でき、航続距離の向上につながる。加えて、軽量・低重心化による走行性能向上や、入熱源であるフランジがなくなることによるボイルオフ量低減へ期待ができるとしている。
液体水素特有のマイナス253℃の温度環境は、特定の物質を極低温に冷やすと電気抵抗がゼロになるという超電導にとって適した温度帯で、液体水素車両と超電導技術の親和性を最大限活かすことで、水素エンジン車の可能性を大きく広げていく考え。
米国生産車両「カムリ」「ハイランダー」「タンドラ」を展示
トヨタでは11月15日~16日の両日、日本自動車会議所が主催するNASCAR走行などの日米自動車文化交流イベントと連動し、米国で展開するセダンの「カムリ」、SUVの「ハイランダー」、ピックアップトラックの「タンドラ」の3車種を、イベント広場に展示。実際に見て乗りこんでいただくことで、日本では販売されていない米国生産のクルマの魅力を体感してもらう。

