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スバル、スーパー耐久参戦車両61号車“ハイパフォX”のエンジン出力を約40PS向上 「ST-2クラスに勝ちたい」という期待を込めた改良

2025年11月15日~16日 開催
61号車 HIGH PERFORMANCE X FUTURE CONCEPT

 富士スピードウェイで11月15日~16日に「ENEOS スーパー耐久シリーズ 2025 Empowered by BRIDGESTONE 第7戦 S耐FINAL大感謝祭」が開催されている。

 スバルは今回の参戦にあたり、61号車 HIGH PERFORMANCE X FUTURE CONCEPTをアップデート。FA24ターボエンジンの将来を見据え、吸気・排気カムシャフトやインテークマニホールドを刷新し、より効率よく燃焼させることで、エンジン出力を第4戦 SUGO大会時点の325PSから364PSに高出力化した。

ピットで出走を待つ61号車 HIGH PERFORMANCE X FUTURE CONCEPT

 また、フロントの剛性を高めるためにフロントクロスメンバーをアルミ削り出しに変更。これまで高Gがかかる場面で車体側がゆがんでしまいタイヤの接地が失われてしまっていたが、シャシーを強化することで解消。剛性が高まったことでステアリングの初期応答性がよりリニアになり、ボディではなくサスペンションの性能をきちんと引き出せるようになったという。

フロントクロスメンバーをアルミ削り出しに変更することで剛性をアップ

 さらに、電制LSD制御を改善することで、旋回性とトラクション性能を両立。リアサスペンションと車体間の補剛を強化することで車体とサスペンション間の剛性連続性に加え、リアの接地感を向上させた。

 そのほかにも、スイッチパネルやステアリングスイッチの配置を変更して使いやすさを向上し、ドライバーがより運転に集中できる環境を構築するとともに、どのドライバーでも運転しやすい配置とした。

以前はスイッチパネルにあったドライブモードやABSなどのスイッチ類をステアリング下部に移動し、手元だけで操作が完結できるようにした。さらに、FCY(フルコーションイエロー)になったときのモード切り替えスイッチを押しボタンからロッカースイッチに変更してON/OFFのラグを減らすことで、細かなストレスを減らし、ドライビングにより集中できるようにしたという。操作系にはかなりこだわりが込められているようで、シートベルトをしていても手が届きやすいようにスイッチパネルを手前に出して運転席側に角度をつけるなど、これまでにもさまざまな改良を重ねてきているそうだ

 これらの改良を行なった結果、ドライバーからのフィードバックは上々とのこと。一方、フロントの剛性を上げたことでリアとのバランスが少し崩れてしまったといい、今後の改良を行なうにあたっての課題になっているという。

 開発担当者いわく、今回目指すところは「レースとしてST-2クラスにしっかりと勝ちたい」とのこと。さらに「その上のST-TCRクラスにも食い込めるように作ってきたつもりです」と自信を見せた。

 話をうかがって、ネックがどこなのか、そしてそれをどのように改良していくのかを、開発メンバーが気づき、考え、手を動かして開発をしているのだろうと感じ、レースごとの改良を楽しんでいるという雰囲気が伝わってきた。

 開発者たちの魂も込められた61号車の走りに期待したい。

61号車 HIGH PERFORMANCE X FUTURE CONCEPT