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スズキのグッズが満載の「S-MALLスズキ歴史館ショップ」を見てきた

スズキ歴史館に入ると、ショップが迎えてくれる

 浜松市中央区にあるスズキ本社に隣接するスズキ歴史館が2025年10月に一部リニューアルした。新たに1階部分に「S-MALLスズキ歴史館ショップ」が新設され、スズキのグッズを手に取って購入できるようになり人気を集めているという。そこで、実際にスズキ歴史館に行って人気の秘密を確認してきた。

リニューアルでスズキと歴史と浜松の名産を感じられるショップに

 スズキ歴史館は、その名のとおり創業時からのスズキが出してきた製品が並べられ、歴史を学べるスズキの博物館。さらに、クルマの企画から実際に工場で作られるところまで学ぶことができる。

今はカレーとジムニーが展示してあるが、ここの展示は変わる可能性もある

 スズキ歴史館は3階建ての建物となるが、今回のリニューアルでは歴代製品やクルマづくりを学ぶことができる3階と2階の展示はほぼそのままに、1階のグッズ販売を大幅に充実させ、スズキのファンがグッズ購入でも楽しめるようにしたことが特徴だ。

 スズキのオンラインショップ「S-MALL」で扱う商品を実際に手に取って購入できるほか、スズキ歴史館だけでしか売っていない限定グッズ、さらに地元である浜松の逸品まで取りそろえ、スズキ歴史館に来ればスズキ以外の浜松のお土産までそろってしまう充実ぶりだ。

圧巻のカレー積み

 しかも、ショップの内装は、スズキの祖業である織機の木組みから着想を得て、地元浜松産の天竜スギや天竜ヒノキで作られている。天井には現存する鈴木式織機で織ったテント、ソファも鈴木式織機で織った張地を使っており、照明には遠州織の天吊りライトシェードを使うなど、浜松の名産とスズキの歴史を感じられるつくりになっている。

スズキのグッズが充実、ここだけの限定品や、浜松グッズではうなぎパイもあり

 歴史館ショップで扱う品はS-MALLで扱っているものがほとんどだが、やはり実物が並んでいると、迫力が違う。思わず多く買ってしまいそうだ。

 まず、ショップの一番人気となるのがカレーだ。取材時はジムニーともにカレーが積み上げられていた。現在、5種類の味があるというが、特定の味に人気が集中していることでもなく、好きな味や辛さで選んだり、パッケージに書かれた車種で選んだり、さまざまな選び方で買われているという。

カレーは現在の5種類のラインアップが買える

 特に、最近登場した「南瓜サンパル」味以外の4種類「大根サンバル」「マトレンズダール」「茶ひよこ豆マサラ」「青菜ムングダール」の4食セットが注目を集めている。パッケージを合わせると隠し絵が出てくるところも人気だという。

 また、スズキとエステーの共同開発で生まれたエアケアアイテム「Air Forest YOWAN」も人気がある。クルマ移動が苦手な方に向けのアイテムだが、香りを実際に確認してから買いたいアイテムだけに、香りを確認してから買える場所があることは貴重だ。

エアケアアイテム「Air Forest YOWAN」は、香りを確かめられる

 そしてアパレルも人気。特にスズキ歴史館限定の「SWIFT SPORT BIG T-SHIRT」はスイフトスポーツをモチーフにしたデザインで2種類をラインアップ。限定アイテムはほかにも手ぬぐいやハンドタオル、さらに数量限定の升もある。

スズキ歴史館限定のTシャツ
手ぬぐいやハンドタオルもスズキ歴史館限定アイテム。奥に見える箱は純正パーツの箱に見えるが、天竜ヒノキで作った「升」で100個限定のアイテムとなっている

 また、地元浜松のグッズでは「うなぎパイ」をはじめ、トリイソースのソースを販売中。そのほか、スズキと関係の深いハンガリーのはちみつ、北海道下川町の完熟とまとジュースも置いてある。

地元浜松やスズキと関連が深いアイテムも販売。うなぎパイもある

 そのほかはS-MALLでも販売しているグッズだが、キーホルダーの品ぞろえは圧倒される。車種別のキーホルダーから鈴木俊宏社長のグッズ、そして魚のスズキのキーホルダーまで。見ていると何個もそろえたくなってくる。

キーホルダーなどのラインアップ
つい、たくさん買ってしまいそうだ

 ほかには、車種別グッズやミニカー、さらに天然ヒノキを使ったスピーカーまで。見ているだけで時間がたってしまうアイテムが満載だ。

このあたりもつい、買ってしまうアイテム
ミニカーと「ちまいる」もある。ちなみに特大のちまいるは残念ながら非売品
アパレル類
ジムニーのカップ。サステナブル素材「セルロース」を使用
新しくなったクロスビーのアイテム。描かれているキャラクターはフクロウではなくミミズク
水筒やタンブラーなど
タオルも豊富にラインアップ。鈴木式織機で織った前かけもある
「鱸」などの文字が入る湯飲みも車種別にそろう
これはジムニーグッズのコーナー。工具箱や折りたたみコンテナもある
JVCケンウッドのウッドコーンを使った天竜ヒノキのスピーカー
鈴木式織機も展示。後方に展示されている前かけは鈴木式織機で織ってある
休憩スペースには鈴木式織機で織ったテント、照明には遠州織の天吊りライトシェードを用いた
ソファの張地も鈴木式織機で織った生地を使っている

3階と2階はほぼそのままだが、2階には鈴木修氏の名言パネルが登場

 今回のリニューアルでは、1階部分のショップを充実させたことが主になるが、3階の歴代の製品展示、2階のクルマづくりを学ぶところはほぼそのまま。しかし、最近、2階にも変わったところがある。

 それは、2024年12月に逝去したスズキの前社長である鈴木修氏の名言を記載したパネル「鈴木修語録」の展示が始まったことだ。

 94歳で亡くなるまでスズキと自動車業界を率いてきた鈴木修氏だけに数々の名言があり、偲びながらも、言葉を見ているだけで元気をもらえそう。Webサイトでも見ることのできる語録だが、ここでスズキの歴史に触れながら見るとまた違った印象になる。来館したら必見だ。

2階には鈴木修語録がある

来館の際は予約を

 ショップの充実したスズキ歴史館だが、来てみたくなったら、まずはWebサイトの案内に沿って来館予約をする必要がある。これは駐車場に限りがあり、スムーズに来館してもらうための措置。1階のショップだけの来館も歓迎とのこと。

 また、小学校の社会科見学への対応で、一般来館者の見学を15時以降に制限している時期があり、来館可能時刻を確かめる上でも予約はしておきたい。小学校の社会科見学はかなり人気で、毎日のように訪問があるという。実際、取材日にも小学生の団体入場がありクルマづくりを学んでいた。

スズキ歴史館

所在地:静岡県浜松市中央区増楽町1301
開館時間:9時~16時30分(予約制)
休館日:月曜日、年末年始、夏季休暇など
入館料:無料
電話番号:053-440-2020
駐車場:あり(50台)