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ダカールラリー2026に挑む「日野チームスガワラ」参戦壮行会

2025年12月19日 開催
ダカールラリー2026に挑む「日野チームスガワラ」

 12月19日、日野自動車はダカールラリー2026に挑む「日野チームスガワラ」の参戦壮行会を行なった。1991年に日本のトラックメーカーとして初めてダカールラリーに参戦し、これまで34回連続で完走、1997年の1・2・3位独占を含む21度のクラス優勝という成績を収めていて、日野自動車は今大会もクラス優勝を狙う。

 チームの布陣は総監督に小木曽聡氏。マシンにはチーム代表兼ドライバーの菅原照仁氏、ナビゲーターの染宮弘和氏、メカニックの望月裕司氏の3名乗車。メカニックについては、鈴木誠一氏、良川幸司氏と全国の販売店から選抜されたディーラーメカニック3名が帯同する。

全国の販売店から選ばれた3名のディーラーメカニック。左から菊池拓実氏(広島日野)、今川博貴氏(南関東日野)、田澤正和氏(西東北日野)

 また、今大会はチーム代表でドライバーを務める菅原照仁氏が父・義正氏の持つ連続完走20回の記録超えを狙う21回目の挑戦となる。照仁氏からは、もともと過酷だと言われているダカールラリーだがその過酷さは年々増しているように感じているとラリーの状況に触れながらも、100社以上という多くの支援を力に我々は走ってきますと抱負を述べた。

チーム代表兼ドライバーの菅原照仁氏

 マシンは北米向けのボンネットトラック「HINO600シリーズ」で、エンジンは国内で大型トラック「プロフィア」などに搭載されるA09C-TI(ターボインタークーラー付き)。排気量は8.866リッターで、最高出力828PS/2800rpmを発生する。

 そのフォルムは600シリーズそのものだが、実はキャビンは国内でも販売されているキャブオーバー型を使用していて、エンジンもその下部に配置される。外観には600シリーズの名残として、ドア下部にホイールハウスの切り欠きが確認できる。昨シーズンに起こったトランスファートラブルへの対策として、トランスファーのデフロック制御エア回路を独立+高圧化し動作の確実性を向上させたほか、サスペンションセッティングを変更し、年々過酷さを増すダカールラリーのコース状況に最適化を果たしている。また、アクスルを懸架するトルクロッドの強化や、プロペラシャフトのスライド量を増加させるなど、悪路耐久性を向上させ2026年大会へ臨む。

HINO600シリーズ
菅原照仁氏が「世界一スポンサーの多いマシン」と語るHINO600シリーズ。その数は100社以上でカラーリングにもその数がみてとれる

 競技は2026年1月3日にサウジアラビアのヤンブをスタートし1月10日の中間休息日を挟み1月17日にヤンブでフィニッシュという走行距離7925kmのループコースとなる。日野チームスガワラのHINO600シリーズはT5クラス(プロトタイプトラック)で出場。35年連続完走、菅原照仁氏の21回連続完走、22度目のクラス優勝を目指す。