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「GRダカールハイラックスEVO」ダカールラリー2025で1-2フィニッシュ モリゾウこと豊田章男会長がコメント発表
2025年1月20日 13:00
- 2025年1月20日 発表
TOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)は1月20日、世界一過酷なラリーとして知られる、ダカールラリー2025(1月3日~17日開催)にて、「GRダカールハイラックスEVO」を駆るTGRラテガン/カミングス組が2位、同ハイラックスを駆るプライベーターのアル・ラジ/ゴットシャルク組が総合優勝を果たし、ハイラックスが1-2フィニッシュしたと報告した。
今大会は歴代最高難易度と言われ、多くの有力選手が脱落する中、GRダカールハイラックスEVOの6台体制で挑んだTOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、ヘンク・ラテガン/ブレット・カミングス組が総合2位フィニッシュ。このラテガン/カミングス組を終盤かわし勝利を挙げたのは、プライベーターとしてGRダカールハイラックスEVOで参戦したヤジード・アル・ラジ/ティモ・ゴットシャルク組で、地元サウジアラビア出身のアル・ラジ選手にとって、悲願とも言えるサウジアラビアでのダカールラリー初勝利となった。
ラテガン/カミングス組はステージ2で首位に立った、ステージ8までその座をキープ。ステージ9で逆転されるも翌ステージで再逆転するなど、ステージごとに総合首位を入れ替える僅差の首位争いを最後まで続け、2週間、約7500kmにおよぶ距離を戦い抜いた。
若手のセス・キンテロ/デニス・センツ組は、ステージ2勝で総合9位フィニッシュ。サオード・ヴァリアワ/フランソワ・カザレ組は、ヴァリアワ選手が19歳での最年少ステージ勝利記録を更新し、ルーカス・モラエス/アルマンド・モンレオン組もステージ7とステージ12を制すなど、TGRのGRダカールハイラックスEVOが全12ステージ中6ステージで勝利を挙げ、速さと耐久性、信頼性の高さを証明した。
また、トヨタ車体のラリーチーム「チームランドクルーザー・トヨタオートボデー(TLC)」から市販車部門に参戦した「ランドクルーザー300 GR SPORT」は、ドライバーの三浦昂/ジャン・ミッシェル・ポラト組がクラス首位、チームメイトのロナルド・バソ/ジャン・ピエール・ギャルサン組がクラス2位で見事完走。TLCとランドクルーザーはこの部門で12連覇を達成した。
日野チームスガワラから「HINO600シリーズ」でトラック部門に参戦した菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組は、さまざまなトラブルに苦しみながらも、この部門総合13位、そして見事34回連続の完走を果たした。
TOYOTA GAZOO Racing WRT(World Rally Team)豊田章男会長のコメント
ダカールラリーをゴールして、やっと新たな年を迎えた皆さま、あけましておめでとうございます。
全長7500キロ、15日間のドライブ、本当にお疲れさまでした。
水素エンジンバギーでダカールに挑戦した皆さまへ
昨年は90%の道を走破しての完走。今年は100%全ての道を走りきり、本当の意味でダカールを完走。水素エンジンの進化を、今年も世界中に示していただけたと思います。
エンジン音で興奮できる未来を一緒に残していきましょう。今年もクレイジーな挑戦を本当にありがとうございました!
日野チームスガワラの皆さまへ
クラス13位そして34回連続のダカール完走おめでとうございます!
ドライバーが気持ちよく走れる……より負担なく安全に目的地に辿り着ける……そんなトラックが世界の物流を支えます。
そのための挑戦を、これからも続けていってください!
トヨタ車体 チームランドクルーザー・トヨタオートボデーの皆さまへ
12連覇おめでとうございます。チームランドクルーザーが8連覇を達成した2021年。
私が“勘違い”をして皆さんに送った言葉が「やったね、12連覇おめでとう!ご苦労様」
三浦さんは、すかさず「12連覇は日野さんです」と間違いを指摘してくれました。
それなのに私がさらに返したのは……「色んなところでV12って言っちゃったから、V12でお願いします! あと4回勝ってね!」
この“ひどい”やりとりがチームランドクルーザーの皆さんへの“とてつもないプレッシャー”になっていたということは私もよく分かっていました。
毎年毎年、そのプレッシャーに打ち克ちながら皆さんは、過酷な道を走りきり、V9、V10、V11と勝利を重ねてくれました。
そして今年ついに、約束のV12を“本当のこと”にしてくれました。
改めて言います……「やったね、12連覇おめでとう!ご苦労様」
やっとこの言葉を言えました。言わせてくれてありがとう!
あと4回勝ってとの無茶振りに、「僕いくらでもラリーやりたいんで、ちょっと嬉しいです」と三浦さんは返してくれました。とはいえ苦しい4年間だったと思います。
ですが、こうして走り続けてくれたおかげでランドクルーザーは毎年毎年“もっといいクルマ”になっていると思います。
奇しくも、V12を達成した年が市販車クラス最後の年になりました。
V12の約束を果たしても、みんなの気持ちは「いくらでもラリーやりたい」で変わらないでしょうか?
もし気持ちが変わらないのであれば、これからもランドクルーザーを鍛え続けていって欲しいと思っています。
もっといいクルマづくりを、これからもよろしくお願いします。
冒険者のみんな約束を守ってくれてありがとう。