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ダイハツ、初の量産バッテリEV「e-ハイゼット カーゴ」「e-アトレー」 一充電走行距離257kmの電動商用バンは314万6000円から

2026年2月2日 発売
e-ハイゼット カーゴ:314万6000円
e-アトレー:346万5000円
ダイハツ工業初の量産バッテリEV「e-ハイゼット カーゴ」「e-アトレー」

スズキ・トヨタと共同開発したBEVシステム「e-SMART ELECTRIC」搭載

 ダイハツ工業は2月2日、軽商用車「ハイゼット カーゴ」「アトレー」をベース車としたダイハツ初の量産バッテリEV(BEV)「e-ハイゼット カーゴ」「e-アトレー」を発売した。価格はe-ハイゼット カーゴが314万6000円、e-アトレーが346万5000円。

 生産はダイハツ九州 大分(中津)第1工場で行なわれ、同工場で長年取り組んできた軽乗用車と軽商用車に加え、少量多品種の特装車両を生産する技術とノウハウを活かし、BEV専用設備を導入することなく、既存ラインでガソリン車の他車種との混流生産を実現した。販売目標は2車種合計で月販300台としている。

グレード駆動方式価格
e-ハイゼット カーゴ 2シーター2WD3,146,000円
e-ハイゼット カーゴ 4シーター3,146,000円
e-アトレー RS3,465,000円
商用バンタイプの量産バッテリEVとなるe-ハイゼット カーゴとe-アトレー

 ダイハツは、1957年発売の軽三輪車「ミゼット」以降、農林水産業や建設業、配送業など、幅広い業種の“働く相棒”として商用車をつくり続け、トラックやバンだけでなく、ダンプやパネルバンといった特装車両まで、さまざまなニーズに応えるクルマを提供してきた。

 また、自動車による大気汚染が社会問題化した1965年には、当時の小石雄治社長の指揮でEVの開発にもいち早く挑戦。鉛電池を搭載した「ハイゼット バン EV」や、三輪電動バイク「ハローBC」など、商用車を含めたさまざまな電動化にチャレンジしてきた。

 今回発売するe-ハイゼット カーゴとe-アトレーは、「ガソリンを給油しに行く必要がなく、外出先でも電気を使えて“人にやさしい”」「走行中のCO2排出ゼロで“地球にやさしい”」「従来のガソリンモデルと比べてランニングコストが低くて“財布にやさしい”」を車両コンセプトとして開発。ドライバーの負担軽減につながる走行性能や乗り心地、静粛性といったBEVならではの高い基本性能も実現した。

ハイゼット カーゴ ホワイト
ハイゼット カーゴ ブライトシルバーメタリック
ハイゼット カーゴ カラーパック アイスグリーン
e-アトレー レーザーブルークリスタルシャイン
e-アトレー トニコオレンジメタリック
e-アトレー オフビートカーキメタリック
e-アトレー シャイニングホワイトパール

 e-ハイゼット カーゴとe-アトレーには、スズキとダイハツが培った小さなクルマづくりのノウハウと、トヨタ自動車の持つ電動化技術を組み合わせて3社で新たに共同開発した、軽自動車にも適したBEVシステム「e-SMART ELECTRIC」を搭載。モーター、インバーター、減速機を一体化した「eAxle(イーアクスル)」を後輪駆動軸上に搭載するとともに、部品配置を見直し、ボデーやサスペンションを新たに設計することで、室内スペースを変えることなく薄型リチウムイオンバッテリを配置可能とした。

電動パワートレーンのイメージ
ESU(電力供給ユニット)のイメージ
eAxleのイメージ

 バッテリには安全性が高い「リン酸鉄リチウムイオン(LFP)電池」を採用し、この薄型大容量バッテリを床下に配置することで、積載スペースや使い勝手のよさなど、軽商用バンとしての魅力を継承しながら、従来のガソリン車よりも重心を低くすることで操縦安定性を向上させ、荷崩れなどを防止できるとした。

 バッテリ容量は36.6kWhと大容量で、WLTCモードでの一充電走行距離は軽商用BEVバンNo.1となる257kmを実現。エアコンなどで電力消費が増加する夏季や冬季でも、多くの軽商用バンユーザーにとって十分な走行距離を確保した。電気はガソリン代に比べて走行にかかるコストが低く、毎日同程度の距離を走行する場合は経済的になるとのこと。さらに、オイルなどの消耗品が少なくメンテナンスの手間が省けるため、長期保有でも安心のランニングコストの低さを実現している。

容量36.6kWhの薄型大容量バッテリ

 加えて、BEV専用の骨格補強などで車両剛性を高めるとともに、新設計のトレーリングリンク車軸式コイルスプリング(リア)などを採用して乗り心地を向上。100%モーター走行により、室内だけでなく早朝・深夜の走行や住宅街での頻繁な駐停車でも安心な静粛性を実現し、運転者のストレス低減にも寄与している。

 BEVならではの装備として、仕事道具を充電できるAC100Vのアクセサリーコンセントを全車に標準装備。このアクセサリーコンセントは走行時にも使え、合計最大消費電力1500Wまでの電気製品が使用可能。災害時などで電力が必要なときは、車両の走行機能を停止した状態で給電できる非常時給電システムも全車に搭載し、付属の外部給電アタッチメントを使用すれば、フロントドアとドアガラスを閉めた状態でも車外に電源コードを引き出して給電できる。

アクセサリーコンセント(AC100V・1500W/1個/非常時給電システム付)を全車標準装備
外部給電アタッチメントを使用すると、フロントドアとドアガラスを閉めた状態でも車外に電源コードを引き出して給電可能

 また、CHAdeMO規格の急速充電インレットを全車標準装備。急速充電では電欠ランプ点灯から約50分で充電率80%(バッテリ温度25℃、50kW出力の急速充電器の場合)になるため、外出先での買い物時やサービスエリアでの休憩中に素早く充電ができる。さらに、急速充電インレットを採用することで、「クルマから建物への給電」ができるV2H(Vehicle to Home)も利用可能とした。

普通充電インレットに加え、外部給電機能(V2H)付きの急速充電インレット(CHAdeMO規格)を設定

BEV化してもベース車と同等の積載性、使い勝手、先進安全装備を採用

 BEVシステムのパッケージングにこだわり、軽キャブオーバーバンNo.1の積載スペース(e-ハイゼット カーゴ 4シーター)を実現。e-ハイゼット カーゴは、ベース車同等となる積載スペースと最大積載量350kgを確保し、積載性と使い勝手のよさをそのまま継承した。荷室は使い勝手のよい室内ユースフルナットを30個採用したほか、荷室床面の凹凸をなくして荷物を傷つきにくくし、出し入れしやすいフラットな空間としている。

ハイゼット カーゴの凹凸を極力なくしてフラットな荷室を踏襲。全車にLED荷室灯を標準装備している(e-アトレーは大型タイプ)
荷室のスペック
バックドアの開口幅など
助手席を倒した際の荷室長

 また、アッパートレイ、室内の頭上スペースを活用したオーバーヘッドシェルフなど、運転席から手が届く範囲を中心に豊富な収納スペースを確保して、荷物の取り出しやすさや働きやすさを実現。LEDヘッドライトやエネルギー効率のいいシートヒーター(運転席/助手席)も採用し、利便性の向上と同時に電力消費を抑えている。

オーバーヘッドシェルフを全車に設定
後方をカメラで確認できるスマートインナーミラーは全車オプション設定
シフトノブ(エレクトロシフトマチック)は両車共通
全車プッシュボタンスタートを標準装備
7インチTFTマルチインフォメーションディスプレイの表示イメージ
シートヒーターは全車標準装備
e-ハイゼット カーゴは撥水シート(前席のみ)を採用

 さらに、最新の予防安全機能「スマートアシスト」を搭載。ステレオカメラの性能を向上させ、より広範囲な検知・認識を可能としたことで、衝突警報(対車両/対歩行者[昼夜])および、衝突回避支援ブレーキ(対車両/対歩行者[昼夜])が進化。従来も認識可能だった前方の車両や歩行者に加え、新たに横断中の自転車も認識可能となった。加えて、交差点での右折時に対向方向から直進してくる車両や、右左折時に対向方向から横断してくる歩行者も認識可能となっている。

スマートアシスト 衝突警報機能(対車両・対歩行者[昼夜])/衝突回避支援ブレーキ機能(対車両・対歩行者[昼夜])のイメージ
スマートアシスト 交差点右折時の対向車・右左折時の対向方向から来る横断歩行者検知機能のイメージ

上質感を高め、乗商兼用で使えるe-アトレー

 e-アトレーは、ベース車と同等の荷室スペースを最大限活用しながら、仕事にもプライベートにも活用できるモデルとして設定。ブラック加飾やメッキが特徴的な外観と、黒を基調としたインテリアで質感を向上。スーパーUV&IRカットガラスや両側パワースライドドアなど、利便性の高い機能を設定している。

e-アトレー