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競争女子によるモータースポーツ「KYOJO CUP」10周年を迎え、関谷正徳氏が次の10年の構想を語る
2026年5月9日 14:07
女性限定によるモータースポーツ「KYOJO CUP」の第1戦が5月9日~10日の2日間にわたって富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)で開催されている。このKYOJO CUPが10周年を迎えるにあたり、KYOJO CUPを運営するインタープロトモータースポーツ 関谷正徳代表による会見が行なわれた。
関谷氏はル・マン24時間レースを日本人として初めて優勝するなどさまざまなレースカテゴリーで活躍したドライバー。引退後はレースチームの監督や、FTRS(フォーミュラトヨタ・レーシングスクール)校長として後進の育成を行なってきた。特にFTRSの卒業生としては片岡龍也選手、小林可夢偉選手、中嶋一貴選手、石浦宏明選手、大嶋和也選手、関口雄飛選手らがおり、世界的にも活躍するトヨタ系ドライバーを数多く輩出している。
後進の指導力に優れる関谷氏が、2017年にスタートしたのが女性限定によるモータースポーツ「KYOJO CUP」であり、その根本理念としては「モータースポーツを、人を育て、社会に根づく文化へと発展させる」というもの。そのためには、競技としての価値、選手が評価される仕組み、そして多くの人がその挑戦に共感できる環境が必要という。
関谷氏は、モータースポーツはその成り立ちからクルマというものの戦いがクローズアップされがちであるため、人の戦いに注目が集まるように、同一の車種を使用して戦うインタープロトシリーズを立ち上げた。
KYOJO CUPも同様に人の戦いに焦点をあてたものであり、オリンピックでは男子・女子別のスポーツが成り立ち、ゴルフなども同様であるのに、モータースポーツにおいてはジェンダーの別なく競技が行なわれてきたことに対する疑問に応えるものとなる。
当初は女性限定のモータースポーツというものの理解が進まず、競技者も集まりにくい状況だったため、既存のFCR-VITAを使って参戦コストを低減。さまざまな形で競技者を集め、スポンサーの理解を得てカテゴリを育ててきた結果、KYOJO CUPは年々発展し、2024年の最終戦では37名の競技者を集めるまでに発展。2025年からはFIA-F4相当のシャシー「KC-MG01」というフォーミュラカーを使用したKYOJO FORMULAも始まり、そこでは20名の女性による最速を目指した争いが行なわれている。
VITAを使ったクラスはKYOJO VITAとして存続、さらに新規参入者を増やしていくためにカートを使用したKYOJO KARTも加わり、KYOJO FORMULAを含めたものがKYOJO CUPとして行なわれている。
関谷氏はKYOJO CUPの今後の発展として、英語配信や海外向けの情報発信を強化。海外選手の参加を募り、世界の人たちが目指すカテゴリとしてKYOJO CUPを確立していくという。
関谷氏自身は海外のモータースポーツに積極的に挑戦していき、ル・マン24時間レースを日本人として初めて優勝するなど大きな実績を挙げた選手であるが、海外に出て行くのではなく、海外から目指してもらうレースにしたいという。
関谷氏は、「海外展開というよりも、もう今地球って小さくなってますので。世界に行くっていうのが日本の世界観だったのですけど、私の考える世界観っていうのは、世界中の女性が日本を目指す環境という方向で動いていきたいなと。日本にはこれだけの国際格式のサーキットがあります。これだけの自動車メーカーもあります。そういう環境で、自動車に関してこれだけ恵まれた国はありません」といい、世界中の女性に対してKYOJO CUPを発信していきたいと語った。






