ニュース

ロータス、新事業戦略“フォーカス2030”発表 1000PS超のV8ハイブリッドスーパーカー新型「タイプ135」を2028年に投入

2026年5月12日(現地時間) 発表
ロータスの新型ハイブリッドV8スーパーカー「Type 135」のディザー画像

 ロータスは5月12日(現地時間)、外部環境の変化や市場逆風への耐性を高めるとともに、競争力の強化、より柔軟かつ持続可能なビジネスモデルへの転換を目的とした新たな事業戦略「Focus(フォーカス)2030」を発表した。

 フォーカス2030は、ロータスカーズのDNAをあらゆる意思決定の中核に据えた戦略で、「ブランド強化」「マルチパワートレーン戦略」「パートナーとの連携強化」「財務規律の徹底」という4つの柱を軸として、ブランドにとって重要な転換点と位置付けているという。

 また、製品カテゴリーやパワートレーンの種類を問わず、すべてのロータス車は「軽量性」「空力性能」「徹底したエンジニアリング」「ドライバーが操る歓び」という共通の哲学を軸に開発を進めるとしている。

顧客中心のマルチパワートレーン戦略を推進

ロータス独自の「X-Hybrid」技術(ボディシェルなし)

 ロータスは、各国・地域で規制や消費者ニーズの変化が異なるスピードで進む中、ICE(内燃機関)、PHEV(プラグインハイブリッド)、BEV(バッテリ電気自動車)を含む、柔軟かつ機動的なマルチパワートレーン戦略を推進。フォーカス2030のもとでも、設計・エンジニアリングの中核は、ブランドのアイデンティティとモータースポーツの専門性を担う英国に設置するという。

 加えて、中国の研究開発体制を活用することで、市場ニーズへの迅速な対応と、開発スピードのさらなる向上が図られるほか、短期的には電動化ポートフォリオにて「PHEV約60%」「BEV約40%」の販売構成比を目指しつつ、市場や顧客ニーズに応じて、段階的な完全電動化への移行を進めていく。

 ハイブリッド技術は、多様化する顧客ニーズに応えるうえで重要な役割を担っているといい、第1弾として導入するロータス独自の「X-Hybrid」技術は、ICEとBEV双方のパフォーマンス技術を独自に融合した次世代システムで、長い航続距離や高い柔軟性、優れた実用性に加え、持続的な高性能と、ロータスならではのドライバーエンゲージメントを実現する。

ロータス独自の「X-Hybrid」技術(ボディシェルあり)

 また、X-Hybridは「エレトレX(中国市場ではFor Me)」としてエレトレで初採用し、中国ではすでに納車がスタート。初月だけで1000件を超える予約受注を記録するなど好調な滑り出しを見せた。欧州市場での顧客納車は2026年第4四半期を予定していて、同カテゴリーにおける市場初の技術投入となる。

 さらに、ブランドのパフォーマンスDNAを象徴する次なる展開として、ロータス独自のハイブリッド技術を採用した初の完全新設計スーパーカー「Type(タイプ)135」を2028年に投入する予定。1000PS超のV8ハイブリッドパワートレーンを搭載する新型タイプ135は欧州での生産を予定していて、詳細は2026年後半に発表予定とのこと。

 そのほかにも、英国での生産体制への継続的なコミットメントと、内燃機関スポーツカーに対する根強い顧客需要の双方を反映し、「エミーラ」の生産継続も決定。加えて、数週間以内に歴代で最も高性能かつ軽量なエミーラに関するアップデートも発表予定という。

ロータス独自の「X-Hybrid」技術

 BEVポートフォリオは、SUVの「エレトレ(Eletre)」 、GTカーの「エメヤ(Emeya)」 、ハイパーカーの「エヴァイヤ(Evija)」を中心に、引き続き事業の中核を推進。電動SUVおよびGT市場における800Vアーキテクチャの先駆者として、今後もBEV領域でのイノベーションを推進するとしている。

【ロータス】X-Hybridパワートレーン(14秒)

グローバル市場で戦うための体制強化を実現

 ロータスと主要株主であるジーリーホールディンググループとの緊密な協力関係は、フォーカス2030の中核を成す重要な要素で、技術開発やサプライチェーン競争力の強化、生産効率の向上において連携を深めるなど、市場投入スピードの加速、グローバル規模での展開力の強化、さらなる収益性向上を目指す。

 さらに、この戦略を支える重要な取り組みとして、「Lotus UK」と「Lotus Technology」 の単一法人化を推進。これによりブランド運営の一体化、ガバナンスの効率化、コスト最適化に加え、次世代パフォーマンスカー開発に向けたエンジニアリング統合の加速を図るという。なお、両社の統合は2026年後半に完了する見込み。

 またフォーカス2030は、販売台数の拡大だけを追求するのではなく、質を重視した販売戦略、収益性の高い事業構造、パーソナライゼーション強化を軸にした、商業戦略を掲げていて、年間3万台規模への段階的な成長を見据えながら、持続可能な収益体制の確立を目指すとしている。

主要市場における多角的な戦略を推進

・アジア太平洋・日本・中東:全25の市場で展開し、全ラインアップを通じて新たな顧客層へのアプローチを拡大
・中国:プレミアムNEV(新エネルギー車)への旺盛な需要を活かした、主要な販売量成長エンジン
・ヨーロッパ:多様なパワートレーンポートフォリオを通じ、レーシングヘリテージとUKエンジニアリングのブランド力の活用
・北米:スポーツカーを軸とした戦略と、カナダでの新たなSUV市場機会の追求

製品ラインアップ

ロータス・グループCEO 馮青峰(Qingfeng Feng)氏のコメント

 ロータスは、コーリン・チャップマンの反骨精神から生まれたブランドです。そしてその精神は、今も変わらず受け継がれています。“Focus 2030”は、私たちのDNAに立ち返るための新たな戦略であり、ブランドとしても、ビジネスとしても、原点から再出発します。私たちが執念を燃やすのは、エンジニアリング、パフォーマンス、そして真のドライバーズカーをつくること。それこそが、ロータスを前進させる唯一の原動力だと私たちは信じています。

ロータス・テクノロジー 取締役会議長兼ジーリーホールディンググループ副会長のDaniel Li氏のコメント

 ジーリーホールディンググループは、創業当初から変わることなく、ロータスの可能性を信じ続けてきました。その信念は今も揺らぐことはありません。私たちは、ロータスが世界最高峰の舞台で戦い続けるために必要なリソースと支援を、惜しみなく提供していきます。ロータスには、ほかには決して真似のできない唯一無二の価値があります。そして“Focus 2030”は、その伝統と未来への責任を真摯に受け止め、次なる時代へと進化していく意思の表れです。ロータスが切り拓く新たな章の始まりに、ご期待ください。