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CRI・ミドルウェア、CAN通信に対応してSDVの体験価値をシミュレート可能な「MESH」体験デモ AI DJ「ずんだもん」が近隣情報を紹介

2025年5月27日~29日 開催
入場無料(事前来場登録制)
「Open SDV Initiative」の共同研究で生み出された「MESH(Mobility Experience Simulation Hub)」体験デモ機

 神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で、自動車技術展「人とくるまのテクノロジー展 2026 YOKOHAMA」が5月27日~29日の会期で行なわれている。入場料は無料(事前来場登録制)。

 パシフィコ横浜 ノース・N42にあるCRI・ミドルウェアブースでは、5月25日から販売を開始したSDV体験価値シミュレーション「MESH(Mobility Experience Simulation Hub)」について紹介する2つの活用事例を展示している。

パシフィコ横浜・展示ホール・ノース N42にあるCRI・ミドルウェアブース

 MESHは名古屋大学発の産学共創プロジェクト「Open SDV Initiative」でCRI・ミドルウェアブースを含む複数の企業による共同研究から開発されたシミュレーション環境を活用する新たな開発基盤。

 自動車業界ではソフトウェアを更新することでクルマが持つ機能や価値を高めるSDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)が注目を集めている。しかし、SDVを開発して市場投入に至るまで一般的に数年の時間が必要になる一方、開発期間の大幅な短縮を実現した事例もあり、開発スピードの差が課題となっている。

 新たに生み出されたMESHは、SDVの開発時に重要視されている「体験価値」を具現化して、実際の内容を検証できるシミュレーション環境。メーター表示や各種サウンド、ナビゲーション、運転支援技術などの要素を組み合わせてシミュレーション上で具現化し、実際に開発する前にアイデアを関係者間で共有して企画のブラッシュアップが可能となり、開発期間の短縮とクオリティ向上の両立が図れる。すでに一部の自動車メーカーで先行導入され、実車環境でも新車開発などに活用されているという。

「MESH」体験デモでAI DJの「ずんだもん」が近隣情報を紹介

PC向けのドライビングシミュレーターを利用するMESHの体験デモ機

 ブースに用意されたMESHの体験デモ機はPC向けのドライビングシミュレーターを利用して、高速道路を走行中にSDVによって実現可能となる車内エンタテイメントに関する2種類のアイデアについて紹介。

「AIラジオ Ver.2026」は、2025年11月に開催された組み込み・エッジテクノロジーの総合展示会「EdgeTech+ 2025」に出展して好評を博したAIラジオをさらにパワーアップさせたもの。目的地に向かって高速道路を走行しているあいだにAIが収集した近隣情報を利用して、「ずんだもん」などのAI DJが語る「あなた専用ラジオ番組」を体験できる。

「ずんだもん」などのAI DJが近隣情報について語る「あなた専用ラジオ番組」
AI DJたちは車内(仮想)にあるディスプレイを自在に移動しながらトークを続けていく

 また、「DMSによるドライブサポーター」は、運転席の前方に設置されている「DMS(ドライバーモニタリングシステム)」を入力デバイスとして活用できないだろうかというアイデアを形にしたもの。

 体験デモ機ではWebカメラをDMSに見立て、前方を見ながら運転中に手のひらで「パー」「チョキ」などのサインをカメラに示すことで、用意された選択肢から任意の内容を選ぶ新たなUIを体験。安全性を確保しながらエンタメも楽しめることを示している。

「DMS(ドライバーモニタリングシステム)」を入力デバイスに利用するというアイデアを体験してもらうため、Webカメラでハンドサインを示して選択肢を選ぶコンテンツを用意
体験デモ機の画面下には、スピーカーと並んで丸目4灯タイプのブレーキランプやシーケンシャルタイプのウインカーも便宜上設置。点灯パターンなどを変更して確認できるようにしている

グラフィック開発ソリューション「CRI Glassco」も紹介

HMI製品の開発を行なうグラフィック開発ソリューション「CRI Glassco」の説明展示

 このほかにもブースでは、HMI製品の開発を行なうグラフィック開発ソリューション「CRI Glassco」について紹介。

 従来のHMI製品のグラフィック開発では作業を請け負ったデザイナーが自分のPC上でグラフィック制作を行ない、仕様書として納品して発注者が実機に落とし込んで確認。実機での表示に問題が見つかった場合は修正すべきポイントを洗い出してデザイナーに差し戻すといったサイクルが必要となり、仕上がるまで数カ月を要するケースもあったという。

 CRI Glasscoを利用するとデザイナーが使うPCとデジタルメーターなどの実機がCAN経由で接続可能になり、制作したグラフィックをわずか数秒で実機環境に反映させてプレビューが行なえる。デザイナーは実機での見え方などを確認しながら手軽に何度もブラッシュアップできるようになり、自身の意図を製品の隅々まで反映させてクオリティを高められることが説明された。

2種類の異なるディスプレイにCRI Glasscoを使ってデジタルメーターを表示
GUIだけでなく、各種パラメーターも確認できる