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CRI、名大発産学共創プロジェクト「OSDVI」のSDV体験シミュレーション環境「MESH」開発に参画

2025年9月25日 発表
CRI・ミドルウェアは、名古屋大学発の産学共創プロジェクトOSDVI(Open SDV Initiative)のSDVシミュレーション環境「MESH」の開発に参画

 CRI・ミドルウェア(以下、CRI)は9月25日、名古屋大学発の産学共創プロジェクトOSDVI(Open SDV Initiative)が提唱するSDVのあり方を体験できるシミュレーション環境「MESH」の開発に参画したと発表した。

MESHの活用でSDV実現をスピードアップ

 MESHは、SDV(Software Defined Vehicle)が創造する、未来の移動体験を実感できるシミュレーション環境。OSDVIを構成する名古屋大学と参加企業の持ち寄る「工学的アプローチ」と「体験的アプローチ」の融合により、モビリティのあるべき姿を実現する実践的環境を構築するもの。

 MESHはビークルAPIを使用する実車と同じ動作をし、これにより開発者は、実車を準備することなくSDV向けアプリケーションの試作開発と動作シミュレーションが可能になるという。

CRIがHMIワーキンググループのリーダーとして参画

 CRIはOSDVIの設立初期から、メータークラスターなどの表示器類を担当するHMIワーキンググループのリーダーを務め、OSDVIの目指すビークルAPIの策定に携わってきた。ワーキンググループはすでにAPI仕様書の初版を発表し、アップデートを続けているという。

 今回のMESH開発において、CRIは開発者の多様なアイデアを体験できるシナリオやシナリオ全体のコントロール機能開発、解説やステップの表示機器制御、機器間連携のためのネットワーク構築などを担当。

 開発にはCRIの車両向けデジタルメーター映像ソリューション「CRI Glassco」開発で培ったノウハウを活用。これによりMESHを使って試作開発されたアプリケーションは、「CRI Glassco」を搭載した量産車両でのスムーズな動作が期待できるという。

 CRIでは、主に音声・映像関連の研究開発を行ない、その成果をミドルウェア製品ブランド「CRIWARE(シーアールアイウェア)」として、ゲーム分野や組込み分野を中心にさまざまな分野に展開してきた。SDV普及には搭載コンテンツの充実と、コンテンツを開発検証する環境が必要不可欠であると、ゲームなどの各種プラットフォームに携わってきた経験を活かし、SDVの価値向上に必要不可欠なソフトウェアの体験と、開発のためのシミュレーション環境を整えていくとしている。

EdgeTech+ 2025にてMESH実機を初出展

 なお、OSDVIでは11月にパシフィコ横浜で開催される「EdgeTech+ 2025」に出展し、MESHの実機を初展示する。TOPPERSパビリオン内のOSDVIブースとCRIブースの両方で、MESHを体感できるようにする。

日時:2025年11月19日~21日10時~17時(20日のみ18時まで)
会場:パシフィコ横浜

展示するMESH体感シナリオ:「SDVの価値を体感できるベースシナリオ」「安全運転診断や個人への保険提案、保険料の低減シナリオ」「ドライバーモニタリングシステムやAIアシスタントと連携したエンターテインメントおよび、運転支援シナリオ」