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スズキの自信作、新型軽乗用EV「e SKY」発表会 「スズキだからこそたどり着けた1つの答え」と鈴木俊宏社長がプレゼン
2026年10月7日 17:21
- 2026年10月6日 開催
「小・少・軽・短・美」の理念で開発されたスズキならではの軽EV
スズキは10月6日、同社初の新型軽EV(電気自動車)「e SKY」を発表した。
新型e SKYは、親しみやすさと先進性を両立したデザイン、スズキの行動理念である「小・少・軽・短・美」を追求したコンパクトで軽量な油冷方式のeAxle、EV専用プラットフォーム「HEARTECT-e」、回生協調ブレーキを採用し、軽量化・効率化を徹底することで、一充電走行距離310km、軽EVクラストップの交流電力量消費率97Wh/km、最小回転半径4.4mを実現したモデルで、11月6日に発売される。
ラインアップは、車線維持支援機能やアダプティブクルーズコントロール(ACC)、イージードライブペダル、ステアリングヒーター、シートヒーター(運転席、助手席)、AC電源コンセントなどが“非装着”で、普通充電のみに対応する受注生産の「A」(212万円)、Aの装備にステアリングヒーター、シートヒーター(運転席、助手席)などの快適装備を追加し、急速充電にも対応する「G」(239万円)、Gの装備に加え、車線維持支援機能やACC、イージードライブペダル、AC電源コンセント、ドアトリムクロス、フロアコンソールトレー、10.1インチの全方位モニター付ディスプレイオーディオ・スズキコネクト対応通信機などを装着したフル装備の「X」(279万円)の3グレードを設定している。
エクステリアデザインは、軽自動車ならではの親しみやすさとEVらしい先進性を両立。スズキ初の軽自動車「スズライト」のヘリテージ要素を採用し、フロントから後方へ軽快に抜けるショルダーラインなどを現代的に表現することで、スズキらしい親しみやすさと個性を継承している。
ボディカラーには新色「イマージョンブルーパールメタリック」をXとGに設定したほか、落ち着いた色からポップな色、2トーンルーフなどを含め、9色11通りの幅広いカラーラインアップとした。
インテリアは、乗員を包み込むような安心感とのびやかなゆとりを兼ね備え、居心地のよい空間を表現したデザインを採用。インパネからドアへと続く乗員を包み込むようなラウンドラインによって、広がりを感じられる室内空間を演出した。
EVパワートレーンは、モーター、インバーター、ギヤ(減速機)を一体化したコンパクトで軽量な油冷方式のeAxleを開発し、省スペース化と高効率化を実現。駆動用バッテリには、十分な室内空間の確保と空力性能の向上に貢献する薄型・フラット形状のリン酸鉄リチウムイオンバッテリを採用している。
EV専用プラットフォームのHEARTECT-eは、床下への効率的なバッテリ配置により、軽量かつ高剛性なボディを実現。ゆとりある室内空間と安定感のある走りを実現するとともに、最小回転半径4.4mの取りまわし性能を確保した。
サスペンションは軽EVプラットフォーム専用に開発を行ない、優れた操縦安定性と快適な乗り心地を実現。回生協調ブレーキ、ブレーキ引きずり低減機構、スズキ軽自動車で初採用となる電動ブレーキブースターにより、十分な航続距離の確保に貢献するとともに、ガソリン車から乗り換えても違和感のないブレーキ操作とドライバーの負担軽減を実現した。
そのほか、高輝度シルバー塗装の新エンブレムの採用に加え、植物由来樹脂素材や100%リサイクル可能な「モノマテリアル・フロアマット」を用品設定し、環境負荷の低減に貢献。
スズキ国内初となる10.1インチディスプレイオーディオを採用し、大画面による視認性と多彩な機能で利便性を向上させるとともに、スズキ初の「つながるナビ」を採用。スズキコネクトの契約により、最新の地図データやリアルタイムの交通情報に加え、EVならではの機能となるバッテリ残量に応じたルート案内や充電スタンドへの立ち寄り提案にも対応し、移動の安心感と利便性を高めた。
さらに、「デュアルセンサーブレーキサポートII」などの予防安全技術に加え、衝突時にサスペンションフレームを離脱させて乗員への衝撃を軽減する構造を採用し、高い安全性能も確保している。
生産工場は静岡県湖西市の湖西工場となり、同工場で生産されているガソリン車との混流生産が行なわれる。
ユーザーの暮らしに寄り添う“ちょうどいい”を目指した新型e SKY
同日に開催された発表会では、スズキ 代表取締役社長 鈴木俊宏氏が新型e SKYに乗って登場した。
鈴木氏は、新型e SKYのことを「毎日の生活を支えるクルマとして、今までの軽自動車と変わらない使いやすさと、EVならではの力強さ、快適さを両立させたクルマです。スズキが軽自動車をつくり続けてきた歴史は、お客さまと歩んできた歴史でもあります。日々の使い方や困りごとに向き合い、お客さまの声とともに軽自動車を磨き続けてきたスズキだからこそ、たどり着くことができた1つの答えが新型e SKYです」と、紹介した。
続けて、EVへの不安を払拭するため交流電力量消費率にこだわり、国内乗用EVとしてNo.1の電費を追求し、少ない電気でたっぷり走れるゆとりある航続距離を実現し、5分の急速充電で約50km走れるため、日常使いだけでなく、週末の遠出にも対応できるとした。
さらに、日常の生活に寄り添う「ちょうどいい軽EV」として、本質的な価値を追求し、チームスズキの総力を挙げてつくりあげた「まさにコーポレートスローガンである“By Your Side”をかたちにした自信作」であると述べ、「軽EVをご検討のお客さまはもちろん、ガソリン車からの乗り換えをお考えの方にもお勧めでき、軽自動車の幅広い選択肢となるよう取り組んでまいります。また、商品の特徴だけでなく、充電設備や日々の使い方など、お客さまに寄り添って丁寧にご説明し、スズキらしい商品とサービスを通じて、日本全国のお客さまのEVライフを支えてまいります」と、サポート体制も整えていくと説明した。
最後に鈴木氏は「新型e SKYは、スズキが長年にわたり、お客さまとともに育んできた軽自動車の価値をEVでもご提供していく1台です。スズキはこれからもお客さまに新しい移動の選択肢をお届けしてまいります。スズキが提案する新しい軽乗用EV、新型e SKYにご期待ください」と呼びかけた。
続けて、スズキ 四輪軽自動車商品統括部 第2カーライン チーフエンジニアの津幡知幸氏が新型e SKYの特徴を紹介した。
商品コンセプトは、軽ガソリン車に乗っている人でも違和感なく、これまでと変わらない感覚で運転でき、スムーズにEVに乗り換えられる軽自動車であることを表現した「Easy to Switch」であると紹介。開発にあたっては「EVである前に、軽自動車である」という考えを大切にして、独自開発したeAxleや新設計のEV専用プラットフォームとなるHEARTECT-eなど、さまざまな技術を磨き上げるとともに、スズキならではの視点で本当に必要なちょうどよさを追求したという。
また、e SKYの開発にあたって、部門や役職、専門分野の枠を越えて社内議論を重ねるとともに、軽自動車ユーザーの使い方を徹底的に調査。多くのEVを見て、触れて、実際に運転して、「どんな軽EVなら、軽自動車ユーザーが選ぶのだろうか」という問いに対する答えを追求し続けたと説明した。
津幡氏は「新型e SKYは、スズキが長年培ってきた軽自動車づくりの知見と、EVの技術を組み合わせて生まれた軽乗用EVです。私たちは、このクルマがより多くのお客さまにとって、EVを身近な選択肢とするきっかけになることを願っています。そして、お客さまの日々の暮らしを支える1台として、長くご愛用いただければ幸いです」と、新型e SKYに対する思いを語った。
最後に登壇したスズキ 常務役員 日本営業本部長 玉越義猛氏が、e SKYの販売施策について説明。1000台という月間の販売台数を目標に、既存の軽ガソリン車ユーザーを中心に新たな選択肢としてEVへの乗り換えを提案していくにあたって、EV販売の体制づくりを進めていると紹介した。
充電設備に関しては、ほぼすべての販売店舗に普通充電器を設置し、EV整備に携わるサービススタッフが「EVテクニカルアドバイザー認定講座」を受講し、EVサービス網の拡充を進めているとした。
また、スズキのEVを購入した人に向けた充電サービスとして「スズキ充電サービス」を用意。全国で利用できるスズキディーラーの急速充電器を、2026年内に250店舗まで増やす予定であると述べ、安心してEVライフを送れる準備を継続していると紹介した。
発表会後の質疑応答で、月販台数1000台はスズキ車からの乗り換えなのか、他メーカーからの乗り換えなのか、ガソリン車からの乗り換えはどれくらいになるのか、という内訳を聞かれた鈴木氏は「これもう全然わからないですね。やってみなきゃわからない。通常の新車を出したときも販売計画を出しますけど、だいたい外れています」と話しつつも、「EVのハードルを超えてもらうってことが一番大切なのかなと思います。一般のお客さまは、なかなかEVってわかっているようでわかっていないし、購入しようかなっていうところまでいかないという意味では、やはりスズキ車にお乗りの方に、お客さまのクルマの使い方をわかっているスズキの販売担当者が、このお客さまにはEVが勧められるよねなど、そういう話をしながら、ハードルを下げていただきながら、乗り換えていただくというような取り組みをしていく。これからは本当に営業の頑張りが大きいのかなと思います」と、自身の考えを示した。
あわせて、玉越氏が「われわれは市場に2100万台以上の保有台数がございますので、まずはそちらのところからしっかりとアプローチさせていただくということになると思います。充電環境ですとか、一戸建て、集合住宅などなど、いろいろと今までのガソリン車ではなかった取り組みもしなければいけないと思っております。最初に発売したEVのeビターラについては、EVのことをよくご存じのお客さまにご購入いただいたパターンが多かったのですが、今回のe SKYについては軽のガソリン車に乗っていただいているお客さまにしっかりとご提案させていただいて、乗り換えていただくことをやっていかなければなりません。クルマの説明だけではなく、EVを持つ生活がどういう幸せなものをご提供できるのかというところまで想像していただくような営業活動をしていかなければなりません。そういったところも含めて、いろいろと取り組みをさせていただいております。なんとかまずは計画台数を達成できるように奮闘したいと思います。応援してください」と補足した。




































