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NMC、インフィニティ「QX80 Sports」や「キックス ROCK CREEK」も展示した「オーテック 湘南里帰りミーティング2026」開催

2026年10月31日 開催
NMCがスポーティさを磨いたインフィニティのフルサイズSUV「QX80 Sports」

 NMC(日産モータースポーツ&カスタマイズ)は10月31日、神奈川県中郡の大磯ロングビーチ 第1駐車場で「オーテックオーナーズグループ 湘南里帰りミーティング 2026」を開催した。

 2004年12月に初開催された湘南里帰りミーティングはコロナ禍の影響によるオンライン開催を挟みつつ、今回で19回目を数えるメーカー主導のオーナーズミーティング。2022年からはオーテックとNISMOがNMCという1つの会社になったことを受け、従来のオーテックジャパンが生産した“オーテック車”オーナーに加え、NISMOが手がけた「NISMOロードカー」などのオーナーにも参加を呼びかけて開催されている。

 日産車をベースとしてさまざまな架装、改造が行なわれたオーテック車やNISMOロードカーなどが一堂に会するこのイベントは、専用Webサイトで事前に参加申し込みされたセレナ86台(AUTECH 60台、NISMO 13台)、ノート68台(AUTECH 26台、NISMO 35台)、ノート オーラ62台(AUTECH 13台、NISMO 49台)、マーチ42台(NISMO 17台、12SR 10台、A30 8台)、エクストレイル25台(AUTECH 15台)、スカイライン25台(4ドアGT-R 10台、NISMO 5台)、シルビア19台(ヴァリエッタ 7台、オーテックver.10台)、ステージア11台(260RS 9台)などを中心に、車両384台とNMC車オーナー610人(車種別の内訳などは申し込み受理数)が来場して実施された。

閉会式の最後に行なわれた参加者による記念撮影。AUTECH(オーテック)のAをハンドサインで示している
大磯ロングビーチ 第1駐車場に車両384台とNMC車オーナー610人が“里帰り”
車種別のオーナーズクラブや仲良しグループなどで集まって駐車可能な「チームパーキング」のエリアは2026年も好調で6組が利用した
参加台数が多いセレナやノートなどのモデルは駐車場の東側の一角にまとまって駐車。それぞれの個性がわかりやすくなっている
日産車をベースとして個性的にカスタマイズされたNMC車が所狭しと並んだ

 車両展示ではNMCが手がける最新ラインアップ車が多数用意され、目玉となったのは北米市場などで2025年8月から販売が開始されたインフィニティのフルサイズSUV「QX80 Sports」。インフィニティブランドのフラグシップSUVとして2024年7月にリリースされたQX80はラグジュアリーな8人乗りSUVとして好評を得ていたが、「さらにスポーティさを際立たせたモデルが欲しい」とのユーザーニーズを満たすため、NMCが追加ラインアップの開発を実施。

 専用デザインのフロントバンパーやフロントグリル、メッキ加飾された外装パーツのダーククロム化、専用デザインの22インチアルミホイールなどを採用して外観のスポーティさを高め、インテリアでは専用セミアニリン本革シートやダスクブルー色の内装トリムを使ってクールな印象に引き締めたグレードとなっている。

QX80 Sports
専用デザインのフロントバンパーやフロントグリル、22インチアルミホイールなどによってスポーティさを強化
インテリアでは専用セミアニリン本革シートやダスクブルー色の内装トリムを使ってクールな印象を際立たせている

 このほかにも、12月23日の発売を控える新型「キックス ROCK CREEK」の“まだ世界に1台しかない”という先行展示車をはじめ、5月に発表された新型「エルグランド AUTECH」や7月に発売された新型「リーフ NISMO」、車内にベッドなどを展開できる「車中泊仕様車」、車いすの搭載機構やスライドアップシートなどを備える「ライフケアビークル(福祉車両)」といった車両が用意され、各車の内外装を間近に見学できるほか、不明点などについて解説員に質問できるようになっていた。

新型「キックス ROCK CREEK」
12月23日の発売を前に先行生産された展示車両。すでに日本各地の日産ディーラーなどで車両展示も行なわれ、好評とのこと
外観の要所にオレンジの差し色が使われている

オーテック40周年を記念する「TSUNAGU プロジェクト」

日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社 代表取締役社長兼CEO 真田裕氏

 メインステージで行なわれた開会式では、最初に日産モータースポーツ&カスタマイズ 代表取締役社長兼CEO 真田裕氏があいさつを実施。

 第一声で来場者に「おかえりなさい!」と声がけした真田社長は、1986年9月に設立されたオーテックは2026年で40周年を迎え、これを記念して「TSUNAGU プロジェクト」と呼ばれるプロジェクトをスタートさせたことを紹介。オーテックの創業間もない1989年にイタリアの「ザガート」と共同開発したコンプリートカー「オーテック ザガート ステルビオ」を現代に蘇られるというこのプロジェクトでは、オーテック社内で従来から保有されてきた赤いボディのステルビオと、一般オーナーから寄贈されて現在は走行不能になってしまっている青いボディのステルビオという2台の車両を使い、赤いステルビオから使用可能なパーツ類を青いステルビオに移植。このレストア作業を通じ、社内のベテラン社員から若手社員に技術やノウハウ、もの作りに対する姿勢などを受け継いでいくという。すでにエンジンが始動する状態になっており、今後走行する姿を見せられるようにしていきたいと意気込みを語った。

 また、多数用意した展示車ではキックス ROCK CREEKについても触れ、非常に好評で12月23日の発売を前に、すでに3000台以上の予備注文が寄せられていることも明かされた。

 NMCのモータースポーツビジネスとして取り組んでいるスーパーGT参戦では、シーズン初戦のラウンド1・岡山で12号車が3位表彰台を獲得したものの、今シーズンはホンダ勢の「プレリュードGT」が強敵で「メチャクチャ速い」と表現。しかし、10月17日、18日に行なわれた前戦のラウンド7・オートポリスでは3チームのマシンがそれぞれ良好な走りを見せており、この翌週に行なわれるシーズン最終戦・もてぎは2日連続で決勝レースを行なう変則日程となっていることから「連続優勝でサプライズを起こしたい」と意気込みを語った。

 このほか、今年度は会場内に日産が運営する専門学校「日産自動車大学校」もブースを出展しており、真田社長は日産自動車大学校を「全国の販売会社やわれわれのモータースポーツ活動を下支えする大切なメンバー」と評したほか、来場した若い人に向けてNMCのクルマや技術に触れてもらい、興味を持ったら直接自身に声を掛けてほしいと呼びかけて人材発掘にも積極的に取り組む姿勢を示した。

白バイ隊の先導で千代&高星選手、高岡みほさんが登場!

大磯警察署の白バイ2台に先導され、新型エルグランド AUTECHでスペシャルゲストが入場パレード

 真田社長のあいさつに続いてスペシャルゲストの入場パレードを実施。7月にベース車両と同時発売された新型エルグランド AUTECHに乗ったゲストを、地域の所轄署である大磯警察署の白バイ2台が先導。ゲストとしてイベントに参加したスーパーGT 2026 MOTUL Niterra Z(#23)ドライバーの千代勝正選手と高星明誠選手、AUTECHレースアンバサダー 高岡みほさんの3人が姿を現わした。また、2025年と同じく日産自動車の従業員などで構成される公認文体サークル「日産自動車吹奏楽団」の生演奏による「西部警察メインテーマI」がBGMとして流れ、入場パレードを盛り上げた。

千代勝正選手がステアリングを握り、ゲストの3人が登場。ステージに登壇すると大きな歓声が上がった

 開会式ではこのほか、遠方からの参加者を表彰する「遠来賞」と愛車の走行距離が多い人を表彰する「過走大賞」の表彰式も実施。スペシャルゲストの3人から記念品などが贈呈された。

2026年度の「遠来賞」「過走大賞」受賞者とゲストの記念撮影

 2026年度は「過走大賞」を44万7623km走行の「セドリック ブロアム VIP」で来場した「ミッチィ」さん、「遠来賞(北東方面)」を北海道室蘭市から「マーチ NISMO S」に乗って来場した「天満(テンマ)」さん、「遠来賞(南西方面)」を熊本県菊池郡から「ノート e-POWER NISMO S」に乗って来場した「mario」さんがそれぞれ受賞している。

ゲストの3人から受賞者に記念品が手渡され、少しだけ会話する時間も設けられた
お昼前にはゲストに持参したグッズなどにサインをしてもらえる「ゲストサイン会」も実施
ゲストや真田社長は会場内を歩きまわり、積極的に来場者と交流していた

「ミツ(高星選手)をチャンピオンにするため全力で走る」と千代選手

午後に行なわれた「ゲストトークショー」の様子

 午後にメインステージで行なわれた「ゲストトークショー」では、まず2026年シーズンのスーパーGTについてのふり返りを実施。

 最初に話題を振られた千代選手は「骨折の話でいいですか?」とリアクション。というのも、千代選手は9月に行なわれたラウンド6・SUGOを右足の骨折を理由に欠場しているのだが、これについて「千代はタンスの角に足の小指をぶつけて骨を折った」とインターネット上で話題になったとしつつ、実際には予選前日の金曜日にパドックに置かれたトランスポーターから出ようとした際に、少し急いで段差を降りようとして着地に失敗。足をひねった状態のまま勢いよく体重がかかって骨折に至ってしまったのだと説明してデマを否定した。しかし、当時は骨が折れているとは思わず、翌日からのレースでもドライブできるだろうと考えていたが、深夜になって痛みがひどくなり、病院に行ってレントゲン撮影をしてもらったところ骨折していることが分かったとふり返った。

 また、骨折後に行なわれたラウンド7・オートポリスまでは1か月ほどしかなく、いろいろな医療行為を試してなんとか歩ける程度までは回復したものの、走行前のコースチェックでオートポリスのレーシングコースを歩き始めると、1コーナーを曲がったあたりで早くも痛みが出て「リタイア」状態。レース当日は痛みに耐えながら3位表彰台という結果を得たが、これについては「足が痛かったからアクセルを踏んだまま戻さなかったのがよかったのかも」と千代選手は笑いながら語った。

 2026年シーズンから監督に就任した松田次生監督の印象やエピソードについての質問では、千代選手が「あの人は忙しすぎる」とコメント。あちらこちらと忙しく飛びまわっていて「あまりチームのことをかまってくれない」と語り、高星選手も「忙しすぎるから、言ったことのうちいくつか忘れられることがある」と証言。さらに千代選手は「休みができるとすぐドリフト走行しに行っちゃう」と話し、松田監督がスーパーGTでのレース活動を終えた現在でも貪欲にドライビングテクニックを磨いていることを明かした。

千代勝正選手

 また、GT500クラスでは2年ぶりに車体の空力開発が解禁となって開幕までマシン開発が続けられ、2025年と比較して混戦状態に強くなり、予選から順位アップを狙えるようになったと千代選手は解説。一方、高星選手は「途中から速くなったホンダ(プレリュードGT)ってどう思います?」と集まった来場者に問いかけ、「なんであんなに途中から速くなれるんですか? 開発できないのに」と疑問を口にしつつ、連勝を続けるホンダ勢に対して「もてぎ(の最終戦)ではそこをなんとか崩していきたい」と闘志を燃やした。

 チャンピオンシップについては、千代選手は骨折で欠場したラウンド6で23号車が8位フィニッシュで3ポイントを獲得していることで、高星選手と点差ができてシーズン最終戦までに2連勝しても高星選手が欠場しない限り年間優勝できない状況となっているが、「全力でミツ(高星選手)をチャンピオンにするために走って、僕は3回目のシーズン2位を獲ります」と意気込みを口にした。

 高星選手も「ランキングで今よりも上にいってシーズンを終えたい。そのためには大量のポイントが必要で、1位なのか2位なのか、ともかく全力で最終戦はやっていきたい」と語っている。

 次週に迫ったラウンド3・もてぎ(マレーシア大会の代替レース)、ラウンド8・もてぎ(2026年シーズン最終戦)については、コース路面の張り替え工事がシーズン前に実施されてたことでタイヤ選択などが未知数になっているほか、土曜日と日曜日の両日に予選・決勝が行なわれる変則開催になることを千代選手が説明。しかし、日産系チームの「Nissan Z NISMO GT500」は寒い時期にパフォーマンスアップする傾向があるので希望を持っていると述べた。

高星明誠選手

 足をケガすることについては、衣装が厚底ブーツになっている高岡さんが一番危ないと話題になったが、「私が転んでケガをしたら(ラウンド6で千代選手に代わってドライブした)佐々木選手が代役を?」と口にして周囲を爆笑に包んだ。

 また、会場内を歩いて参加者と交流した内容では、ミーティングの初回から同じクルマに乗って参加し続けているという人と会話してありがたいなという気持ちになったと語ったが、これについて高星選手は「ダメだよ、(NMCの)新車買って乗り替えてくれなきゃ」とコメントしている。

高岡みほさん
ゲストトークショーの最後には、12月6日に富士スピードウェイで開催される「NISMO FESTIVAL 2026」の入場券がプレゼントされるじゃんけん大会も行なわれた

日産自動車大学校ブースでは3台のレースマシンを展示

日産自動車大学校ブース

 今回から初めてブース出展した日産自動車大学校は、カリキュラムの一環として2012年から日産、KONDOレーシングと協力してスーパー耐久シリーズ、スーパーGT・GT300クラスなどのレース活動に参加。この活動でNMCと学生たちが協力しており、会場には実際のレースやラリーに参戦した3台のマシンを展示。スーパーGT GT300クラス参戦マシンの「リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R」はエンジン始動デモを披露したほか、中学生以下限定の「キッズライド」も行なわれた。

「リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R」
ボンネットフードを取り外してエンジンルーム内部も公開
中学生以下を対象に行なわれた「キッズライド」はドアパネルを外して実施された
[オーテック 湘南里帰りミーティング2026]「リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R」エンジン始動デモ(4分1秒)
全日本ラリー選手権のJN-5クラス参戦マシン「ダイキャスタルFORVIA日産校DL瑪馳」
ラリー北海道に参戦した「Dicastal FORVIA 日産学園 DL マーチ」
「日産自動車吹奏楽団」は日産自動車野球部の応援曲メドレーやかつて日産車のTV-CMで使用された楽曲などの演奏を披露した
GT4マシン「Nissan Z NISMO GT4」のホワイトボディ展示
グッズ販売コーナーではオーテックの設立40周年記念グッズとして同日にリリースされた旧オーテックロゴ入りのベースボールキャップやAUTECH ベアマスコットなども販売
ベースボールキャップやAUTECH ベアマスコットは真田社長も身に着けて存在をアピール
開催年度の入った記念メダルや革製キーホルダーを自分の手で作れる「モノづくり体験」のコーナーは今回も盛況
ロッカーハウス1階で行なわれたNMC技術展示。実際のGTマシンに装着されてレースで戦った空力パーツの複雑な形状、カーボンパネルを多用して極限まで軽量化されたドアパネルなどを間近に見学し、持ち上げて軽さを体験することも可能となっていた
2025年に初めて実施され好評だった「空力体感コーナー」は屋外スペースからロッカーハウス1階に移動
「重量と前面投影面積の条件に合わせ、カウル形状だけを変えた6種類のマシンを斜面で走らせると、サーキュレーターで強い向かい風のなかでどのような結果になるか」を見てもらう展示だが、会場近くの相模湾からときおり吹き抜ける強い海風の影響が結果を大きく狂わせるケースもあったため、風の影響が出ない屋内に場所を移すことになった

AUTECHブランド車展示

AUTECHシリーズの展示エリア
「エルグランド AUTECH」
「セレナ AUTECH SPORTS SPEC」
「リーフ AUTECH」
「ノート オーラ AUTECH」

NISMOロードカー展示

NISMOロードカーの展示エリア
「フェアレディZ NISMO」
「エクストレイル NISMO」
「リーフ NISMO」
「ノート オーラ NISMO Black Limited」

そのほかの展示車

NMCが架装を手がける「エルグランド VIP」
ライフケアビークルシリーズの「セレナ チェアキャブ スロープタイプ」
ライフケアビークルシリーズの「ルークス 助手席スライドアップシート」
「クリッパーバン マルチラック」(ベッドマット付車)
就寝定員は2人。ラゲッジスペース両側面にある有孔ボードを車中泊やさまざまな用途に活用できる
エクストレイル ROCK CREEKをベース車両とした「エクストレイル マルチベッド」。ルーフキャリアやマッドガード、サイドステップなどはパッケージ装着オプションとなっている
協賛企業として出展したHKSとミシュランのブースでもデモカー展示を実施
RZ34型フェアレディZをベースとしたHKSのデモカー
Z34型の「フェアレディZ NISMO」をベースとしたミシュランのデモカー
ミシュランの「パイロット スポーツ 4 S」を装着
閉会後の退場時にはコースの両サイドで真田社長や運営スタッフが来場者の見送りを実施。「また来年」「帰り道も安全運転で」などと声をかけながら送り出していた