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HRC、市販車向け「HRCパフォーマンスパーツ」初公開 「シビックTYPE R」用軽量鍛造アルミホイールなど幅広く展開
2026年11月4日 14:36
- 2026年11月3日(現地時間)発表
本田技研工業の北米モータースポーツ統括会社HRC US(ホンダ・レーシング・コーポレーションUSA)は11月3日(現地時間)、米国ラスベガスで開催している「SEMAショー2026」にて、市販のホンダ車およびアキュラ車向けの公式チューニングパーツ「HRCパフォーマンスパーツ」を公開した。
HRCは2024年のSEMAショーにて、一般市販車向け純正パフォーマンスパーツ事業への参入を表明していたが、今回の発表により本格的な市販展開がスタートする。
シビックTYPE R/インテグラType S向け軽量鍛造アルミホイール
HRCパフォーマンスパーツの第1弾は「シビックTYPE R」「インテグラType S」向けの超軽量鍛造アルミホイール。いずれもモータースポーツの第一線でチャンピオンシップを獲得してきたHRCのエンジニア陣が自ら設計・開発を手がけたアイテム。
リム幅は純正比で0.5インチワイドとなる10.0Jに設定し、オフセットはインセット+55mm(純正比+5mmのネガティブオフセット化)とすることでトレッドを拡大。ハンドリング性能の向上とアグレッシブなツライチセッティングを両立させた。
細身のスポークデザインとシグネチャーグレーフィニッシュは、ARX-06のレーシングホイールを彷彿とさせるほか、ホンダ初のF1優勝マシン「RA272」へのオマージュを込めたブロンズフィニッシュも用意。重量は1本あたり20.8ポンド(約9.43kg)と、純正ホイールから約5.5ポンド(約2.5kg)の軽量化を達成していて、バネ下重量の低減にも貢献。
適合車種は、2023年以降のホンダ「シビックTYPE R(FL5型)、および2024年以降のアキュラ「インテグラType S(DE5型)」となる。
「パスポート/パイロット」などオフロード向け18インチ鍛造アルミホイール
SUVモデルの「パスポート」「パイロット」に向けたオフロード鍛造ホイールやキャットバック・エキゾーストシステムなども開発。パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムをはじめとするHRCの市販車ベースレーシングカーにホイールを供給する「Titan7」と共同開発した、HRC初のオフロード特化型鍛造ホイールとなる。
航空宇宙グレードの6061アルミニウム素材を採用し、業界最高水準となる1万tプレス機で成形。極限の軽さと高強度を兼ね備え、ホイール耐荷重は純正比で100kg以上の大幅な向上を実現。カラーバリエーションは「マシーンブラック」と「テクナブロンズ」の2色を設定し、ホイールディスク面には「Honda Racing」のロゴがマシニング加工で刻まれる。
適合サイズは18インチ×8.0J、インセット+40mm、適合車種は2026年モデル以降のホンダ「パスポート」、2023年モデル以降のホンダ「パイロット」を想定。
そのほかにもHRCパフォーマンスパーツ盛りだくさん
HRCパフォーマンスパーツは、ドイツのニュルブルクリンクなどでの最終性能・耐久テストを経て、2027年3月より全米のホンダおよびアキュラ正規ディーラー、オンラインストア「Honda DreamShop」を通じて販売予定とのこと。
SEMAショーのHRCブースでは、新製品の初期ラインアップに加え、キャンバー調整式ピロアッパー付き車高調整式サスペンションキット、ブレンボ製6ピストンキャリパー大型ブレーキキット、ショートシフターといった、将来投入を予定しているプロトタイプパーツの展示も行なわれている。
パスポート/パイロット向けチューンド・キャットバック・エキゾーストシステム
HRCのレーシングエキゾーストを支える名門Borla(ボーラ)と共同開発した耐腐食性のあるオールステンレス製(SUS304)の高品質キャットバックマフラー。適合車種は2026年以降のホンダ「パスポート」および2023年以降のホンダ「パイロット」で、装着は純正マフラーハンガーを使用するボルトオン設計。
また、ハイドロフォーミング工法とマンドレルベント(芯金曲げ)による高流量設計により、排気流量を最大6%向上。Borla独自の特許技術「ポリフォニック・ハーモナイザー」を採用し、ホンダ伝統のV型6気筒3.5リッターDOHCエンジンが持つ力強い自然吸気サウンドを際立たせた。また、「アンチ・ドローン」技術により、高速巡航時の耳障りなこもり音(ドローンノイズ)を抑え、快適なキャビン環境を維持する。
さらに、オフロード走行を考慮したコンパクトなレイアウトにより、デパーチャーアングルや最低地上高を最大1.9インチ(約48mm)向上。純正のマフラーハンガー位置にそのまま装着できるボルトオン設計を採用し、テールエンドにはレーシーなHRCロゴが刻まれている。
そのほかにも、長年にわたるテクニカルパートナーである「Acuity」と、リッジライン、ならびに前世代のパスポートおよびパイロットのエンジン冷却システムの耐久性を高めるため、「強化シリコン製交換用ラジエーターホースセット」の共同開発を推進。
また、DE5型インテグラ・レースカーにサスペンションパーツを供給している「RV6」と提携し、HRC車高調サスペンションと連動することで、「インテグラ Type S HRC プロトタイプ」のニュートラルなハンドリング特性を生み出す「3ウェイ調整式 リア・アンチロールバー(スタビライザー)」の開発を進めている。
さらに、新型パスポートおよびパイロットのオフロード走破性を最大限に引き出すため「Radflo」と提携し、単筒式(モノチューブ)、速度感応型デフレクティブディスク、自動調整機構でストロークエンドでの衝撃エネルギー吸収と車体コントロール性を高める「油圧リバウンドストップ(Hydraulic Rebound Stop)」技術を採用。また、ワイパーシール、Poly-Pacリップシール、クアッドシールを採用した専用リチューニングが可能なオーバーホール対応設計としている。
縮み側減衰力調整機構を備えた大容量別体タンク(外部リザーバー)や、耐腐食性を高めるセラコート(Cerakote)表面処理コーティングを施したほか、フロントダンパーのピストンロッド径は15.9mm(純正の13mmから拡大)とし、大径45mmピストン/外径50mmアウターチューブとしている。バネ下重量低減とリザーバー保護を両立する倒立式レイアウトで、過酷な負荷に耐えるエクストリームデューティー仕様のラバーアッパーマウントを設定。
リアダンパーは過酷なオフロード走行に対応する25.4mmピストンロッド(純正の22mmから拡大)を採用。減衰容量を向上させる大径57mmピストンと、アウターチューブ径を63.5mmへサイズアップ(純正54mm比)することで構造剛性の向上と熱容量の拡大を実現している。
別のオフロードチューンド・ダンパーは、新型パスポートおよびパイロットのオフロード走破性を高めるため「SHOWA」と提携。主な特徴は、多様な路面状況下でのコントロール性を高める「位置感応型ダンピング(PSD:Position Sensitive Damping)」の採用と、ストロークエンドでの衝撃エネルギー吸収と車体コントロール性を高める「油圧コンプレッションストップ(HCS)」および「油圧リバウンドストップ(HRS)」技術を採用し、フルバンプ/フルリバウンド付近で減衰力を2~4倍に増大した点。
特別なセッティング変更やメンテナンスに対応するオーバーホールも可能(リビルダブル)とし、耐腐食性を向上させるセラコート(Cerakote)表面処理コーティングも施されている。フロントダンパーのピストンロッド径は25mm(純正の22mmから拡大)にし、過酷なオフロード走行に対応。大径40mmピストン採用による減衰容量の向上とアウターチューブ径を60.5mmへサイズアップ(純正54mm比)し、構造剛性の向上と高い熱容量を確保している。
さらに、リアダンパーのピストンロッド径を18mm(純正の13mmから拡大)にしたことで、より過酷なオフロード走行に対応。大径35mmピストン採用による減衰容量の向上やアウターチューブ径を57.2mmへサイズアップ(純正54mm比)し、構造剛性の向上と高い熱容量を確保した。
サスペンションは、オフロードレースをはじめとするモータースポーツの最高峰領域で独自のダンパー技術が広く採用されている「Multimatic」とも提携。独自の「DSSV(ダイナミック・サスペンション・スプール・バルブ)」技術と「位置感応型ダンピング(PSD:Position Sensitive Damping)」を組み合わせ、新型パスポートのオフロード走破性を向上させる。
主な特徴は、DSSVにより従来のシム式ダンパーでは達成できない高精度な減衰力特性(フォース-ベロシティ曲線)のチューニングが可能となり、妥協を最小限に抑えつつ乗り心地と操縦安定性を両立。また、ストローク量の増大により、 他の設計では有効ストロークが制限されやすいのに対し、DSSVのPSDスプールをダンパーボディ内に収めた設計によって十分なサスペンションストロークを確保。これによりオフロードにおける快適性とコントロール性を引き上げている。
さらに、長年にわたりHRCおよびホンダの市販車ベースのレーシングプログラムにおけるテクニカルパートナーを務めてきた「Acuity」との提携で、6速MTを搭載する11代目シビックおよび現行型インテグラ向けに「HRCパフォーマンスシフター」を開発。
ドライバーの好みに合わせて前後のシフトストロークおよび左右のゲート間隔を適度に短縮・狭小化が可能。Acuityが特許を持つシフト機構を採用し、よりダイレクトで確実なシフトフィールを実現するという。
ギアスロー(前後ストローク)は最大33%短縮。ゲートスペーシング(左右間隔)は最大19%狭小化に成功。シフトノブの高さ調整は±9mmを確保。適合車種は6速MTを搭載する2021年型以降のシビックおよびインテグラとなる。
そのほかにも、過酷な悪路走行時に凹みや擦りキズを受けやすいパスポートのサイドボディ下部を保護・シールドするために開発した「ロックスライダー」も展示。このロックスライダーが車体を守ることで、より安心で快適なオフロード体験を提供する。





























