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日産の新デザイン責任者であるマシュー・ウィーバー氏が会見 2027年のジャパンモビリティショーで方向性提示へ
次期「GT-R」のデザインについても言及?
2026年11月5日 00:00
- 2026年11月4日 開催
日産自動車は11月4日、グローバルデザインを担当する執行職に10月1日付で就任したマシュー・ウィーバー氏が出席するラウンドテーブルを開催し、今後の日産デザインの方向性などについて語った。2027年のジャパンモビリティショーでは、将来のデザインの方向性を実際の造形で示したいとの意向を明らかにした。
会見には、ウィーバー氏の前任でグローバルデザインアドバイザーを務めるアルフォンソ・アルバイサ氏も出席。アルバイサ氏は12月末の退職まで引き継ぎにあたり、ウィーバー氏の構想や創造性を尊重しながら、必要に応じて助言するという。
なお、ウィーバー氏は2001年に日産に入社し、「キャシュカイ」や「ジューク」をはじめとする主要モデルの開発に携わってきた人物。また、インフィニティ、アライアンス・パートナーとの協業プロジェクト、LCV(小型商用車)プログラムなどを含む日産のグローバルデザイン組織において、豊富なリーダーシップ経験を有しているという。
本社での経験を経て引き継ぎ。デザイン案の決定も約3か月前倒し
アルバイサ氏は1988年に米カリフォルニアで日産に入社。来日した際に「300ZX」や「フィガロ」のクレイモデルを見て、既成概念にとらわれない造形に衝撃を受けたという。とりわけフィガロは、レトロ調のクルマがまだ一般的でなかった時代に、クローム部分までクレイで表現されていたといい、こうした経験から型にはまらないクルマを作り、顧客を笑顔にすることが日産のデザイナーの仕事だと考えるようになったと振り返った。
一方、英国出身のウィーバー氏は、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートを卒業後、フォードとフォルクスワーゲンを経て2001年に欧州日産に入社した。「キャシュカイ」や「ジューク」などの開発に携わり、日本で見た「350Z」や「キューブ」、K12型「マイクラ」にも日産独自の発想を感じたという。
アルバイサ氏は、ウィーバー氏が将来グローバルデザインを率いることを見据え、日本本社で部門間の調整や経営陣との意思決定を経験させてきたと説明。そしてウィーバー氏は、日本のチームとの関係づくりを重視し、CEOが示す経営上の優先事項をチームの創造性につなげる考えを示した。
また、日産は今後の商品戦略として「開発スピードの向上」を掲げており、デザイン部分における意思決定の仕組みも変わった。アルバイサ氏によると、複数のデザイン案から1つを選ぶ「Go with one」には以前はCEOを含む10~12人ほどの役員が関わっていたというが、現在はデザイン部門、企画部門、CEOの3者に絞ることで最終案を決める時期が約3か月早まったという。
次期「GT-R」も丸型のリアランプを採用?
ウィーバー氏は販売台数を伸ばし、利益を生む商品を作ることはデザイナーの責任でもあるとしたうえで、日産は大胆な判断を下し、新たな市場を開いたときに強さを発揮してきたと指摘。量販モデルでも、顧客がひと目で関心を持ち、使う理由を見い出せる商品を目指すという。
その考え方として挙げたのが、先進性と市場での受け入れやすさを両立する「Most Advanced Yet Acceptable(MAYA)」だ。例えばジュークは、ハッチバックが主流だった市場に高い着座位置による見晴らしや安心感、日常での使い勝手を持つクロスオーバーとして提案した。ウィーバー氏は、大胆な造形を商品として成立させるには、そうした具体的な価値が必要だと説明した。
ルノーとのアライアンスについても、プラットフォームや部品を共有することで開発の効率を高めながら、それぞれのブランドの個性が伝わるように仕上げることがデザインの役割だと述べた。
一方、AIやデジタル技術についても触れ、スタイリング案を開発につなぐ工程や、大量のデータを扱う分析に活用していると説明。開発やデザインにかかる時間を縮め、スケッチ段階の新鮮さを市場投入まで保ちやすくするためだという。そしてAIへの指示次第では提案が似通うため、車種ごとのキャラクターを保つには使い方が重要だとも指摘している。
また、ソフトウェアで機能を更新できるSDVや自動運転の普及を見据え、インテリアは表示する情報を整理し、開放的でくつろげる空間へ向かうと予想する。エクステリアでは、センサーをどこまで見せるかも設計上の論点になるとしており、乗員に加え歩行者など車外の人が車両を見て、安全に動くと感じられることが重要だという。
なお、会見の最後には、次期「GT-R」を想定した「R36」についても質問が出た。ウィーバー氏は、「仮に開発するなら丸型のリアランプを備えるだろう」と笑顔で回答している。



