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日産、1人乗りレーシングカー「アリア・シングルシーター・コンセプト」公開 「駿」「翔」という新デザイン言語を体現したモデル

2021年12月2日 開催

1人乗りのシングルシーターレーシングカー「アリア・シングルシーター・コンセプト」を発表

 日産自動車は12月2日、1人乗りのシングルシーターレーシングカー「アリア・シングルシーター・コンセプト」の発表会を、グローバル本社ギャラリーで開催した。

 今回公開されたアリア・シングルシーター・コンセプトは、シングルシーターレーシングカーのシャシーに新型BEV(バッテリEV)「アリア」のパワートレーンや四輪駆動システムを搭載することを想定したコンセプトモデル。現状、このモデルで何かのレースに参戦することを想定しているわけではなく、未来の電動車両がパフォーマンスを追求した場合、どのようなスタイリングになるかを考察したモデルになる。

 発表会にはグローバルマーケティングブランドエンゲージメント担当副本部長のフアン・オヨス氏、グローバルデザインを担当する専務執行役員のアルフォンソ・アルバイサ氏が登壇してアリア・シングルシーター・コンセプトの概要を紹介した。

日産自動車株式会社 グローバルマーケティングブランドエンゲージメント担当副本部長のフアン・オヨス氏
日産自動車株式会社 専務執行役員のアルフォンソ・アルバイサ氏
アリア・シングルシーター・コンセプトのアンベール

 日産は11月29日に長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」を発表しており、その中で今後同社が展開するBEVのデザインコンセプトとして素早く駆け抜けるという意味を持つ「駿」、力強く羽ばたくことを意味する「翔」を導入することを明かしている。アリア・シングルシーター・コンセプトはその「駿」と「翔」という言葉を体現したモデルであり、パワートレーン、デザインコンセプトともに日産の今後を担う重要なエッセンスを取り入れたレーシングカーになる。

 そのデザインについて、フロントには象徴的な「V」のデザインがライトで表現され、側面はカーボンファイバーを用いてアリアの流動的で無駄のない表面を大胆に表現。アリアと同じく空気の力によって形づくられたかのような造形を表現しているという。

アリア・シングルシーター・コンセプトでは日産の新デザイン言語である「駿」と「翔」という言葉を体現。BEVのワクワク感をデザインで表現したものとなる
1人乗りのコクピット。シートベルトに「ARIYA」のロゴが入る

 アルバイサ氏は、アリア・シングルシーター・コンセプトではアリアで用いられた「おもてなし」「粋」「間」「移ろい」といった日本の言葉から着想を得た「タイムレス ジャパニーズ フューチャリズム」というデザイン言語を用いるとともに、自由に軽やかに走ることを表した「駿」、力強く優雅に羽ばたくことを表した「翔」をデザイン言語に取り入れたことを紹介。特に“スピード感”を表現したデザインとしたことが特徴となっており、BEVのワクワク感が感じられるようにしたかったと解説した。

グローバル本社ギャラリーでは12月2日から日産が描く電動化の最先端を体感できるイベント「Nissan Futures」を開催。世界初公開のコンセプトカー「CHILL-OUT」をはじめ、たま電気自動車、ハイパーミニ、初代リーフやJAXAと共同研究している「月面ローバ(試作機)」、フォーミュラEマシン、リーフ NISMO RCといったさまざまな電動モデルを間近に見ることが可能。12月27日まで実施している