フェアレディZ40周年記念イベント、開催中
歴代Zと40th Anniversary、ロードスター、Version NISMOが揃い踏み

2009年10月15日~11月18日



 日産自動車は、「フェアレディZ 誕生40周年」記念イベントを、10月15日から神奈川県横浜市の日産グローバル本社ギャラリーで開催している。会期は11月18日まで。入場無料。

 その名のとおり初代フェアレディZ(HS30)の登場から40年目であることを記念した展示イベント。S30から現行のZ34までの歴代フェアレディZと、15日に発売されたばかりの「フェアレディ Z ロードスター」、40周年記念車の「フェアレディ Z 40th Anniversary」、さらにオーテックジャパンによるチューンドカー「フェアレディ Z Version NISMO」が一挙に展示されている。

 さらに、フェアレディZの先駆となったスポーツカー「ダットサン・フェアレディ SPL213」と、全日本GT選手権(現・SUPER GT)のGT500で2年連続チャンピオンとなった「ザナヴィニスモZ」もギャラリー内に置かれているほか、初代Zの広報資料やパンフレット、開発風景やデザイン画といった史料も展示され、ギャラリーをあげてZの40歳を祝っている。とくに歴代Zの勢揃いは、オーナーズミーティングにでも行かなければお目にかかれない、貴重な機会と言える。

 展示の詳細は写真を中心に紹介する。

グローバル本社ギャラリーのメインステージに現行のZ34と初代のHS30が置かれ、その横にHS130、GZ31、CZ32、Z33が並ぶ。ステージ上の車両と歴代Zは、触れたり乗ったりすることはできない40th AnniversaryとVersion NISMO。こちらは乗り込むことができる

 

現行「Z34」の通常モデル

 

初代「HS30」。展示車は最上位モデル「240Z-G」。2.4リッター直列6気筒 SOHCエンジンを積み、「Gノーズ」と呼ばれるフロントバンパー一体型ノーズやオーバーフェンダー、リアスポイラーが標準で装着されていた

 

2代目「HS130」(1978年)。ボディーサイズが大きくなり、直列6気筒 SOHCエンジンが2.8リッターに拡大されたほか、Tバールーフやターボモデルも用意された。展示車は2.8リッターの「280Z-L」

 

3代目「GZ31」(1985年)はロングノーズ+ショートデッキ+コーダトロンカ(流線型のテールを垂直に切り落とした形状)のフォルムを引き継ぎつつ、いかにも80年代風の直線基調スタイリングに。エンジンも直列6気筒からV型6気筒 SOHCターボになった(後に直列6気筒 DOHCも搭載された)。展示車は2リッターターボの「200ZG 2by2」。2by2は4人乗りモデルのことで、2人乗りモデルとはホイールベース、全長が異なる専用ボディーが与えられるのが(4代目までの)Zの伝統。オープンエアの爽快さとボディー剛性の維持を両立させようというTバールーフも装着されている

 

4代目「CZ32」(1992年)。3代目のカドを丸めたようなスタイリングだが、リアはハイデッキになっている。コクピットからはセンターコンソールの3連(3代目は2連)メーターが消えた。展示車は3リッターV型6気筒 DOHC ツインターボエンジンを搭載する「300ZX」の左ハンドル輸出仕様+2シーター+Tバールーフ仕様

 

5代目「Z33」(2002年)。景気低迷などで10年間もモデルチェンジがなかったZだが、21世紀に入って5代目が復活。初代に回帰したようなスタイリングだが、コーダトロンカではなくなった。エンジンは3.5リッター V型6気筒 DOHCで、280PSを発生。展示車の「Version ST」は、栃木工場で生産された第1号車。ブレンボのキャリパーがホイールから覗く

 

Zの源流となった北米向けスポーツカー「ダットサン・フェアレディ SPL213型」。外装と共色の内装が鮮烈
R34 GT-Rに代わって全日本GT選手権に投入された「ザナヴィニスモZ」(2004年)。スタイリングはZ33型の期間限定モデル「Type E」がベースで、前後のバンパーが通常型より長い。エンジンはV型6気筒 DOHC ツインターボで、465PSを絞り出す

 

発売されたばかりの「ロードスター」。乗車したり、幌を開閉したりできる
コクピット後部の透明なウインドーデフレクターとロールオーバーバーは固定式
アンテナはトランク上に移設されているトランクは浅いが奥行きはそこそこある
シフトレバー後方に幌の開閉スイッチとシートヒーターコントロールがあるドアハンドル部のスイッチを長押しすると、車外からでも幌を開くことができる

 

こちらは「40th Anniversary。」。ボディーカラーとホイール、キャリパー、シートが40th Anniversary専用となる

 

オーテックジャパンがチューンした「Version NISMO」

 

ステージではZのプレゼンテーションが行われるショップにもZグッズが並ぶZ関連資料の展示コーナー
デザイン画やポスター、広報資料やミニカーなどの史料が展示されている。ポスターのサインは、「Zの父」片山豊氏と、S30のデザイナーである松尾良彦氏
展示コーナーで放映されているS30の開発ドキュメントフィルム「究極のスポーツカーを求めて」の1コマ。仮想敵の乗降性をテストしているところ。どんな車が仮想敵とされていたのかが分かる

 

歴代の「Z」マークや「フェアレディ」のレタリングの変遷を辿るのも面白い

(編集部:田中真一郎)
2009年 10月 16日