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ホンダ、新型「NSX」(北米仕様)を4月下旬より量産開始

すぐにサーキット走行が可能な状態でユーザーに納車

2016年4月下旬 生産開始

 本田技研工業の米国現地法人アメリカン・ホンダモーターは3月17日(現地時間)、新型「NSX」(北米仕様車)の量産を4月下旬より開始すると発表した。

 北米では「アキュラ」ブランドで発売される新型NSXは、工場装着オプションを含めた価格が15万6000~20万5700ドルとなり、2月25日から受注を開始している。

 ホンダは新型NSXのグローバル生産拠点として「パフォーマンス・マニュファクチュアリング・センター(PMC)」をオハイオ州メアリズビルに設立。スーパースポーツモデルの少量生産に最適な生産設備を備え、約100名の従業員が生産にあたる。

 新型NSXが採用するスペースフレームは、アルミニウムや超高張力鋼板など複数の素材を組み合わせたもので、業界初の試みとなる100%ロボット化されたミグ溶接により生産される。

 また、新型NSXのパワートレーン、サスペンション、電装部品、インテリア部品、エクステリアボディパネルなど主要なボルトの取り付けは、エキスパートによる手締めから始まり、その後ワイヤレス通信が可能なデジタルトルクレンチで締め付けることにより締付トルクを精密に管理。車両ごとにボルト1点1点のトルク実績を記録して組立工程の品質を保証する。

工場内部は各工程の壁がなく一体感を重視した
360度回転式治具を使ったシーラー塗布

 さらに、新型NSXが搭載するドライサンプ方式のV型6気筒3.5リッターツインターボエンジンは、同じオハイオ州にあるアンナエンジン工場で生産。エンジン組立工程はホンダのレースエンジンの組み立てプログラムをベンチマークとして、エキスパートの手により1基あたり6時間以上かけて組み立てられる。

 正確にバランス取りされたエンジンはベンチテストを実施。150マイルの走行距離に相当するところまで慣らし運転が行なわれた状態にすることで、すぐにサーキットでの走行が可能な状態でユーザーに納車されるという。

パフォーマンス・マニュファクチュアリング・センター(PMC)

(編集部:椿山和雄)