試乗記
無限が仕上げた究極の「シビックTYPE R Gr.B」とライトチューン「プレリュード」の乗り味とは?
ワークスチューニング試乗会2025【無限(MUGEN)編】
2026年1月1日 08:00
まさに究極のFFピュアスポーツ「シビックTYPE R Gr.B」
無限が用意したのは、「MUGEN CIVIC TYPE R Gr.B」と「MUGEN PRELUDE」だ。2台ともベース車が相当よくできているので、どうするのだろうと思っていたら、なるほど! という仕上がりだったことをあらかじめお伝えしておこう。
まず、シビックTYPE R Gr.Bは、2024年に発表したGr.Aの発展版で、「究極のTYPE R」をコンセプトに、サーキットでの走行性能の向上を前提として、パーツ形状からドライカーボンやチタンといった素材を用いるなど、こだわり抜いて開発。これにより純正比で約38㎏の軽量化と、約3倍のダウンフォースを獲得したという。
エクステリアは、Gr.Aでは設定のなかった軽量なドライカーボンボンネットや、フェンダー、テールゲートスポイラーが新たに装着されている。さらに、フロントロアスポイラーと一体のアンダーカバーにより整流することで効率よく排熱し、冷却性能を高めるとともに、フロントスポイラーで発生したダウンフォースとリアウイングからテールゲートスポイラーの組み合わせにより最適な前後バランスになるようセッティングしている。
TYPE Rはノーマルでも完成度は高いが、サーキットを走るならもっとブレーキの強化や軽量化をしたほうがいいことから、パフォーマンス系ではエキゾーストとブレーキに手が加えられている。
スポーツチタンエキゾーストシステムは、フロントパイプから専用開発したもので、チタン化による純正比で8.75kgの軽量化と、性能面ではパイプ径の拡大と1本出し化による排気効率向上で中間トルクが向上し、出力も3psほど向上する。
ハイパフォーマンスブレーキシステムは、スポーツ走行にも対応すべく、純正の鋳造4ポットから同じブレンボの鍛造6ポットキャリパーを採用するととともにローター径を拡大しながら、純正同等の重量を実現。ハードブレーキングにたえられるようにパイプやパッドもオリジナル品に交換されている。その他の部位にも発売済みの無限パーツが多数装着されている。
バケットシートはすっぽり身体を包む感覚で。インテリアは黒を基調とし、マットなどは赤の縁取りが施されている、ステアリングやセンターコンソールはカーボンが用いられているのも見た目にも印象的で触感もいい。
開発には2~3年を要し、ようやくものになったところだというが、ワインディングを想定し、いろいろなユーザーが購入しやすい設定だったGr.Aに対し、Gr.Bはガチでサーキットを念頭に、カーボンやチタンを用いておカネに糸目をつけず開発されている。
いざドライブしてもスゴイ! エンジン特性はよりレスポンスよく力強くなっていて、音量は若干大きくなっていて、けっして騒々しくないながらも低く響く太いサウンドも迫力があっていい。
ブレーキはどこまでもキャパシティがあり、つま先でそのままディスクを挟んでいるかのようにフィーリングがダイレクトでリニアだ。ちょっと鳴くのはご愛敬ということで。
一方、Gr.Aには装着していた売れ筋のパフォーマンスダンパーは、実は4kgあまり増えてしまうことから、軽量化のためGr.Bにはあえて装着していない。
高いグリップには向上したダウンフォースも効いているに違いない。ただし、このエアロパーツが本領を発揮するのはもっと高速域とのことで、ぜひもてぎのレーシングコースを走ってみたかった気もする。究極的のFFピュアスポーツに仕上がっていた。
見た目を際立たせ、さらに気持ちのよい走りのプレリュード
新時代のスポーツとして24年ぶりに復活をはたし、9月に発売されたばかりのプレリュードを、無限では「グライディングスポーツクーペ」をコンセプトに開発した。
エクステリアでは、テールゲートスポイラーまでドライカーボンをふんだんに使用したエアロパーツ。クーペスタイルの流麗なフォルムと融合させた造形で先進的な上質感が際立つようなスポーツクーペとして仕上げている。
TYPE Rと違って、プレリュードはオシャレなスペシャルティカーであることを訴求しているとはいえ、これだけ魅力的な 2ドアクーペで走りもいいとなると、見た目のほうももっと引き立てたいというユーザーにとって、こうしたアイテムが用意されているのがうれしい。
スポーツエキゾーストシステムには、無限初のブラックのフィニッシャーを採用し、プレリュードらしい上質感を演出している。
走りにおいては、パフォーマンスダンパーの追加がポイントだ。ハンドリング性能を向上すべく、スポーティな走りに重点を置いたチューニングが施されているのが特徴で、さらにタイプRと同じ軽量なホイールが装着されている。
いざ走ってみて、発売まもないノーマルのプレリュードも気持ちよく走れると思ったばかりだが、さらに気持ちよくなっていた。パフォーマンスダンパーが効いてか、ステアリングの初期応答がよりリニアになり、イメージしたとおりにラインをトレースしていけて、意のままに操れる感覚が増している。
TYPE Rもそうだったが、アクセルオフでノーズがスーッと入っていくのも気持ちがいい。アクセルで曲がり具合は自在にコントロールできるのが楽しい。
このシャシーはデュアルアクシスストラットのおかげでフロントのグリップが高いだけでなく、実はリアの接地性も高くて、ハンドリングのよさに寄与している感じがする。聞いたところでは、まさしくパフォーマンスダンバーではリアの追従性アップを目指してチューニングしており、ハンドリング性能をとくに重視したのだという。
エアロパーツにより、やはり空力性能も高まっているに違いなく、タイヤの接地性もが安定しているようで、より姿勢がフラットになっている。
音質にこだわったというスポーツエキゾーストシステムは、高速域でも衰えない迫力のあるサウンドと重低音が響くようなチューニングになっており、リニアで高揚感のあるサウンドが楽しめる。軽快なサウンドで音量は控えめなところもプレリュードのキャラクターによく似合っている。TYPE Rなら話は別だが、個人的にはこれぐらいがちょうどいい。





































