試乗記

無限の「プレリュード」ボディキット「SPEC.III」初試乗 注ぎ込まれたノウハウとは?

「シビックTYPE R Group.A/Group.B」にも試乗

無限のプレリュード用ボディキット「SPEC.III」を装着したデモカーに試乗する機会を得た

16セット限定抽選販売の「SPEC.III」

 2023年に創業50周年を迎えた無限。その歴史はホンダとともに歩んできたF1をはじめとするモータースポーツにおける輝かしい結果や、そこからのフィードバックを施したコンプリートモデルの数々が今もなお語り継がれている。

 また、F1モナコでの優勝、スーパーGTやスーパーフォーミュラでのチャンピオン、一方でバラードCR-X、FD2シビック、CR-Z、S660で行なったコンプリートカー事業の成功など多岐にわたる。

 そんな無限が現在手掛けているのは、プレリュードに対するパーツの数々だ。中でもボディキット「SPEC.III」が話題の中心である。そもそも無限は1987年、5代目プレリュードに対してパーツ群の「SPEC.II」を発売。その現代版がコレだ。

限定16セットという貴重なボディキットSPEC.III

 カーボン製のエアロパーツに加え、スポーツエキゾーストシステム、ボディサイドデカール、シリアルナンバープレートがセットとなるこのキットは(ばら売りも行なっている)、無限のワークスナンバー16にちなみ、16セット限定抽選販売を行なう。価格は165万円。抽選受付期間は2月27日15時までとなっているので、気になる方はチェックしてみてほしい。

「無限ボディキットSPEC.III」応募方法

 今回はこの「SPEC.III」にBBSとの共同開発アルミホイール「FR10」とパフォーマンスダンパーを加えたものに試乗する。「FR10」は19×9.5J、PCD120mm、インセット60mmというサイズで、245/40R19のブリヂストン「ポテンザS007A」を装着していた。

 ちなみに純正のタイヤ&ホイールサイズは235/40R19、19×8.5J、インセット60mmだから、見た目の安定感とタイヤ&ホイールの張り出しはかなりの迫力だ。また、前後にYAMAHAとの共同開発となるパフォーマンスダンパーを加えている。

ベタッと路面に張り付いたかのような安定感のある走り

 走ってまず感じるのは安定感の高さだ。まるでベタッと路面に張り付いたかのような感覚がある。それでいてステアリングは切り込めばシャープに反応し、リアも即座に追従してくれるから心地いい。乗り心地も損なわれていないところもポイントだ。

 そこに爽快なエキゾーストノートが加わるのだからたまらない。「S+Shift」を使いながら加減速を行なえば気分も高揚してくるってもんだ。また、ブレーキパッドが変更されカチッとしたフィーリングが得られたところもマルだった。

プレリュードもシビックTYPE Rも無限が培ってきたスポーツ系統のノウハウがしっかり注ぎ込まれていた

安定感を高めた「シビックTYPE R Group.A」

 続いて試乗したのはシビックTYPE R Group.A(グループA)という車両で、こちらも内容的には同じくエアロパーツとホイールとパフォーマンスダンパーという組み合わせ。

 印象としてはプレリュードと同じく、ノーマルに比べて安定感が高く、けれども軽快さや乗り心地が損なわれていないところはさすが。プレリュードよりもハードなブレーキパッドとし、さらに剛性感の高いフィーリングを与えていたことも印象的だ。

CFD(Computational Fluid Dynamics:数値流体力学)解析や風洞実験、実走行テストを行ない1台の車両として最適な形状を追求。標準車よりもダウンフォースが25%増しているそうだ
リアビューは迫力のあるオールステンレス製センター1本出しマフラー「スポーツエキゾーストシステム」を装備

よりハードに仕上げている「シビックTYPE R Group.B」

 クローズドの広場でシビックTYPE R Group.B(グループB)というよりハードなものにも少しだけ試乗。こちらはブレンボ製の6ピストンキャリパーと、チタンエキゾーストシステム(フロントパイプはステンレス)を与えた究極の形である。

 走ればペダル操作に対して正確無比に動くブレーキと、乾いたサウンドを展開するところが印象的。-8.75kgを実現する軽量さもあり、動きに軽快さが備わっていたところも光っていた。

ブレンボ製6ピストンキャリパーの制動力は抜群
軽量化により動きに軽快さが備わっていた

N-ONE e:用パフォーマンスダンパーを体感

 最後はN-ONE e:にパフォーマンスダンパーを付けたものに試乗したが、微振動を減らしフラットに走ることや、素直なハンドリングが長けていると感じた。軽自動車でも乗り心地やフィーリング面において上質さが味わえるこのアイテムは、ダウンサイジングユーザーなどにオススメではないかと思えた。

 このようにクルマの本質を高めてくれる無限のアイテム群は、さすがはモータースポーツ直系集団と思えるものばかり。相変わらず痒いところに手が届くものばかりだった。

まずはノーマル状態のN-ONE eでスラロームを実施
続いて無限のパフォーマンスダンパーを装着したN-ONE e:でスラローム走行を実施
フラットな走りと素直なハンドリングマシンに仕上がっていた

無限のスポーツテイストが込められたエアロパーツ

 もちろんSUVやミニバンにも無限の世界観を投影したアイテムを多数ラインアップしていて、試乗会場にはデモカーが展示されていた。

「WR-V」をスポーティでたくましく表現

 WR-V用無限パーツは、「Active Sports Gear(アクティブ スポーツ ギア)」をコンセプトに、スポーティでたくましさを強調する、こだわりを込めたパーツをラインアップ。スタイリングでは、SUVらしさを引き立て力強い印象を与えるマットブラック仕様と、都会的かつスポーティなスタイリッシュさを演出するボディ同色仕様の2つのパターンを設定しているが、撮影車両は前者だ。

WR-V無限アイテム装着車
カーボンパターンをベースに力強い造形を持たせ「MUGEN」ロゴをダイナミックに配置した「フロントグリルガーニッシュ」は5万5000円
シンプルながらも、張り出し感を持たせた造形により存在感を強調する「フロントアンダースポイラー」は7万7000円(未塗装品は6万6000円)
ボディ全体を引き締める「ドアサイドデカール」は2万7500円。写真の「無限MUGENカーボン型」のほかに「無限迷彩柄」も設定
フロントからリアへつながるデザインとし、サイドビューに躍動感を演出する「サイドガーニッシュ」は9万9000円(未塗装品は8万8000円)
フィン形状を施しスポーティなデザインの「ドアミラーカバー」は3万9600円(未塗装品は3万4100円)
空力解析のもと車両後方の空気を整流するように開発した「テールゲートスポイラー」は12万1000円(未塗装品は11万円)
サイドからリアへの一体感をもたらすサイドピースと、リアセンターディフューザーからなる3ピース構成の「リアアンダースポイラー」は8万8000円(未塗装品は7万7000円)
直線的で太いスポークと大径なハブキャップ形状によりSUVらしい力強さを演出する18インチアルミホイール「CU10B」は1本6万500円。写真のマットブラックのほかにマットガンメタリックミラーフェイス(1本6万3800円)も設定(サイズは18インチ×7.5J+54)
スポーツサイレンサーは16万5000円(装着する場合はリアセンターディフューザー2万9700円が必須となる)
スポーツマットは3万5200円でブラック×シルバーとブラック×レッドの2色を設定。スカッフプレートは1万6500円。ドアインナープロテクターは2万2000円

スポーティでアグレッシブに仕上げた「ヴェゼル」

 ヴェゼル e:HEV RS用無限パーツは「Urban Sport Style(アーバン スポーツ スタイル)」をコンセプトに、無限らしいスポーティでアグレッシブなカスタマイズを提供する、こだわりを込めたパーツをラインアップ。

 エクステリアは、立体的な造形とすることでスタイリッシュかつ存在感を演出。「フロントアンダースポイラー for RS」はボディ同色とすることでフロントビューの存在感を高めるとともに、純正フロントバンパーより約18mmダウンすることでスポーティさを強調。

「サイドガーニッシュ」は純正サイドガーニッシュより21mmダウンし、ボディ中央から前後へと流れる2本のキャラクターラインが彫りの深い造形を生み、力強さを表現したほか、「リアアンダースポイラー for RS」はRS専用デザインのディフューザー形状を採用し、純正リアバンパーよりも7mmダウンを実現している。

ヴェゼル無限アイテム装着車
ボディ中央から前後へと流れる2本のキャラクターラインが彫りの深い造形を生み、力強さを表現する「サイドガーニッシュ」は12万1000円(未塗装品は11万円)
立体的な造形とすることでスタイリッシュかつ存在感を演出する「フロントアンダースポイラー for RS」は9万9000円(未塗装品は8万8000円)
フィン形状があしらわれた「ドアミラーカバー」は3万9600円(未塗装品は3万4100円)
フロントからリアに向けて伸びやかなデザインを採用した「ドアサイドデカール」は2万7500円
10本スポークを基調としてリムに向けてツインスポークとすることで、 見た目以上のサイズ感を狙ったデザインの「MDW」は1本4万9500円。サイズは18インチ×7.5J(+55)
ルーフエンドに装着して迫力のリアスタイリングを実現する「ウイングスポイラー」は11万円(未塗装品は10万4500円)。また、リアウインドウ下部に装着してリアビューをさらにスポーティに演出する「テールゲートスポイラー」は11万円(未塗装品は10万4500円)
ディフューザー形状を採用したRS専用デザインの「リアアンダースポイラー for RS」は10万4500円(未塗装品は9万3500円)。高い排気効率と消音性能を両立し、スポーティなエキゾーストノートにもこだわった「スポーツサイレンサー」は16万5000円
「スポーツマット」「スポーツラゲッジマット」「ベンチレーテッドバイザー」の3点をパッケージとしたお得なセットがあり、ブラック×レッドが8万6900円、レッドは8万9100円。スカッフプレートは2万2000円。ドアインナープロテクターは1万5400円

フリードを普段使いからアウトドアまでアクティブに使えるスタイルに

フリード無限アイテム装着車

 フリード用の無限パーツは「Sports for Everyone」をコンセプトに、普段使いからアウトドアまでアクティブに生活されるすべてのユーザーに向け、無限らしいスポーティさを高めるこだわりを込めたパーツをラインアップ。

ボディサイドのキャラクターラインへのつながりを強調するデザインの「フロントグリルガーニッシュ」は6万500円
フロント両サイドの張り出し感を強調したワイドかつシャープな造形の「フロントアンダースポイラー」は9万9000円(未塗装品は8万8000円)
フィン形状を施しスポーティにデザインした「ドアミラーカバー」は3万9600円(未塗装品は3万4100円)
前後に張り出し感を持たせることでボディ全体を引き締めて軽快感を演出する「サイドスポイラー」は9万9000円(未塗装品は8万8000円)
ボディサイドのキャラクターラインを強調する「ボディサイドデカール」は1万7600円。ほかに迷彩柄も1万9800円で設定している
リアビューにボリューム感を持たせ、整流するようなデザインによりスポーティな印象を与える「テールゲートスポイラー」は12万1000円(未塗装品は11万円)。リアウインドウ下にアクセントを加えながら引き締める「テールゲートデカール」は1万5400円。(迷彩柄は1万7600円)
ディフューザー形状を採用し、リアビューをシャープかつスポーティに演出する「リアアンダースポイラー」は9万9000円(未塗装品は8万8000円)
表地は耐久性に優れたナイロン素材、裏地にはフロアとマットのズレや滑りを防ぐ合成ゴム素材(SBS)を採用する「スポーツマット」は、6人&7人乗り用は5万2800円。5人乗り用は3万9600円。ドアインナープロテクターは2万5300円
橋本洋平

学生時代は機械工学を専攻する一方、サーキットにおいてフォーミュラカーでドライビングテクニックの修業に励む。その後は自動車雑誌の編集部に就職し、2003年にフリーランスとして独立。2019年に「86/BRZ Race クラブマンEX」でシリーズチャンピオンを獲得するなどドライビング特化型なため、走りの評価はとにかく細かい。最近は先進運転支援システムの仕上がりにも興味を持っている。また、クルマ単体だけでなくタイヤにもうるさい一面を持ち、夏タイヤだけでなく、冬タイヤの乗り比べ経験も豊富。現在の愛車はユーノスロードスター(NA)、MINIクロスオーバー、フェアレディZ(RZ34)。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

編集部:塩谷公邦
Photo:堤晋一