試乗記

ホンダ車のポテンシャルを引き上げるホンダアクセスのアイテムには5代目「プレリュード」から継承しているDNAがあった

ホンダアクセスが復刻させた「5代目プレリュード」の純正アクセサリー装着車にも試乗する機会を得た

ホンダアクセスの原点の1つともいえる5代目「プレリュード」

 ホンダ車用の純正アクセサリーパーツを手がけるホンダアクセスのスポーツブランド「Modulo(モデューロ)」。それが立ち上がったのは1994年のこと。当初はアルミホイールブランドとして始まったが、その後はエアロパーツやサスペンションなども展開。のちに「Modulo X」というコンプリートカーまで販売するようになる。

 その原点といえるクルマが5代目プレリュードで、初のフルエアロパーツ、初のローダウンサスペンション、そして初のインチアップアルミホイールを設定した。今回、ホンダアクセスによるホンダ車のホンダ純正アクセサリー装着車体感取材会で、その古きよきプレリュードから試乗する機会を得た。

ホンダアクセスは1996年に登場した先代(5代目)プレリュードで、エアロパーツによって「リフトバランスを整える」という開発思想を初めて導入したという
フルエアロパーツを初設定したほか、インチアップアルミホイール、ローダウンサスペンションも開発。ここで培った開発思想が2008年に登場する「実効空力」へとつながっていたのだ

 実車を目の当たりにするとその存在感はなかなか。低さを強調するように与えられたフロント、サイド、リアに与えられたロアスカートに加え、ローダウンされているのだから見た目の安定感は抜群だ。それで終わらずトランクには今ではあまり拝めなくなったかなり背の高いスポイラーが備えられている。

 もちろん、これはけして見た目だけじゃなく、前後のリフトバランスを整えることを目的に開発したアイテム。この時代からホンダアクセスの純正アクセサリーの開発思想が高まっていき、風洞実験を行なうなど製品の機能を煮詰めていたという。

直列4気筒2.2リッターVTEC搭載エンジンはノーマルのまま
ホンダアクセスが開発した純正アクセサリー「サンルーフバイザー」はアクリル製だ
同様にトランクスポイラーは“ハイウイングタイプ”を設定していた
インテリアは当時のパネルキット カーボン調(センターコンソール、ラジオパネル、ドアスイッチ部)を装着している

 久々の5代目プレリュードは相変わらず気持ちよく、2.2リッターVTECエンジンが甲高いエキゾーストノートを奏でて車速を重ねていく。旧車とはいえシャシーはちっとも負けておらず、四輪がピタリと安定しながら駆け抜けるのだから今でも心地いい。また、これだけ派手なリアスポイラーが装着されているにも関わらず後方視界を一切邪魔しないところはさすが。純正クオリティの1つの回答なのだろう。

時代とともに進化してきたプレリュード。6代目はボディもタイヤもかなり大きくなった

 こうした思想を引き継いだのが令和に復活したプレリュード用のアイテム群だ。与えられたフロントロアスカートとテールゲートスポイラーは、同じくリフトバランスを整えることを考慮したもの。

グリルに装着するフロントグリルモールディング(フレームレッド)は3万3000円。また、フロントバンパー下部に装着する「フロントロアスカート(ベルリナブラック仕様)」は左右分割タイプで5万5000円~5万8300円

 主翼の形状や翼端板の位置は風洞実験を行ないながらトライ&エラーを繰り返してきたようだ。見た目はスッキリしていてどこか寂しかった前後に、ほどよくアクセントを加えた作りもまた上質さが光っている。

先代のような大型ではなくコンパクトサイズだが、立体感のある造形が特徴の「テールゲートスポイラー」は7万1500円

 走ればたしかに四輪の接地感は高く、けれども前後バランスが損なわれていないところが好感触。後方視認性にも影響がないところは相変わらず。令和になってもModuloらしさに変化はない。

しなるホイール「MS-050」をヴェゼルの4WDモデルで体感

 続いて試乗したのはヴェゼル用に開発が行なわれた「MS-050」というホイールだ。

18インチの純正アルミホイールとホンダアクセスの「MS-050」を乗り比べてみた
純正ホイール
ホンダアクセス「MS-050」

 これはホイールもサスペンションの一部であるという考えで、軽量、高剛性にこだわるのではなく、剛性バランスを整えることでタイヤの接地面圧を高めようというもの。ホイールをしならせることでタイヤの無理な変形を吸収している。

試乗車はホンダ「ヴェゼルRS」の4WDモデル
最初に純正ホイールでパイロンスラロームを行ない感触を確認

 結果として乗ればステアリングを切る瞬間から切り込むところまで一定したリニアなフィールが得られるところが好感触。直進時のステアリングの座りもよく、路面が荒れているところで修正操舵をする必要がないところも嬉しい。ロングドライブにおける疲労軽減にも役立ってくれそうだ。

続いてホンダアクセスのアルミホイール「MS-050」でパイロンスラロームを実施
アリングを切る瞬間から切り込むところまで一定したリニアなフィールが得られた

シビックTYPE Rオーナーなら絶対欲しい「テールゲートスポイラー」

 最後に試乗したのは、シビックTYPE Rに与えられた「テールゲートスポイラー」だ。発売直後から人気が高く一時はオーダーストップしていたほど。それが現在では買えるようになったという。

シビックTYPE Rノーマルスポイラー
ホンダアクセスの純正アクセサリー「シビックTYPE R用テールゲートスポイラー」は迫力が違う

 カーボン製で重量はかなり軽く、持ち比べてみると全くの別物であることが伺える。中央部のメインエレメント部はNACA4412形状を基本とした断面形状を与えるだけでなく、後端を跳ね上げたガーニーフラップ形状となっている。翼端板はAピラーからの風の流れを受け止めるように、Aピラーと並行になっているところもポイントだ。

純正比マイナス1kgとのことだが、持ってみると1Kg差とは思えないほど軽く感じる
リアルカーボン×レッドポリエステルの綾織り仕様

 いっぽう、下面は航空機の騒音低減目的でも使われているシェブロン(ノコギリ歯)形状が与えられている。走れば直進から旋回に移る過程における引っかかりがなく、スムーズにリアが追従してくるところが特徴的。四輪で舵を切る感覚を大切にしているModuloらしい仕上げが光っていた。

ノーマルスポイラーでもちゃんと効果は感じられるが……
ホンダアクセスの「テールゲートスポイラー」は、より大きなダウンフォースを生み出している

多くの愛犬家が愛用している「HONDA Dog」アイテム

 このほか展示車両も多数存在したが、中でもホンダアクセスが開発・販売する、愛犬とのドライブを快適にするためのホンダ純正カーアクセサリーシリーズ「HONDA Dog」は犬を飼っている人なら要注目。シートに装着する「ペットシートプラスわん」や「ペットシートマット」などの実用的なアイテムから、肉球デザインのエンブレムやシフトノブといったドレスアップパーツまで幅広く展開いる。

愛犬の安全を守るための製品をラインアップしている「HONDA Dog」
チャイルドシートの固定具を使うなど、安全性が高いのが特徴
車中泊好きなペットオーナーにも重宝するアイテムが多い

ステップワゴン用新商品「バンパーワイドガーニッシュ」

 ホンダアクセスは2025年12月19日に、ステップ ワゴン スパーダに装着できる純正アクセサリー「バンパーワイドガーニッシュ」を発売。価格はベルリナブラックが5万5000円、ベルリナブラック×プラチナホワイト・パールが6万500円(取り付け工賃は別)。適合は2025年5月発売以降のステップワゴン スパーダ(e:HEVを含む)シリーズとなっている。

新商品「バンパーワイドガーニッシュ」装着イメージ
写真は「ベルリナブラック」
橋本洋平

学生時代は機械工学を専攻する一方、サーキットにおいてフォーミュラカーでドライビングテクニックの修業に励む。その後は自動車雑誌の編集部に就職し、2003年にフリーランスとして独立。2019年に「86/BRZ Race クラブマンEX」でシリーズチャンピオンを獲得するなどドライビング特化型なため、走りの評価はとにかく細かい。最近は先進運転支援システムの仕上がりにも興味を持っている。また、クルマ単体だけでなくタイヤにもうるさい一面を持ち、夏タイヤだけでなく、冬タイヤの乗り比べ経験も豊富。現在の愛車はユーノスロードスター(NA)、MINIクロスオーバー、フェアレディZ(RZ34)。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

編集部:塩谷公邦
Photo:堤晋一