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写真で見る トヨタ「センチュリー」(3代目)のウールファブリック仕様「瑞響」

落ち着きのあるグレーインテリアに映えるブラウンの本杢加飾

トヨタ自動車「センチュリー」(3代目)

 トヨタ自動車が6月22日にフルモデルチェンジして発売した「センチュリー」。21年ぶりのフルモデルチェンジとなった今回は、これまでのV型12気筒5.0リッター「1GZ-FE」型エンジンからV型8気筒5.0リッター「2UR-FSE」型エンジンにモーターを組み合わせるハイブリッドモデルへとパワートレーンを変更。従来からの特徴となる「匠の技」「高品質のモノづくり」を継承するとともに、ショーファーカーとしてふさわしい快適装備が与えられた。

 また、先進の安全性能として「Toyota Safety Sense」を新搭載し、「プリクラッシュセーフティ(PCS)」「レーンディパーチャーアラート(ステアリング制御機能付)」「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」「アダプティブハイビームシステム(AHS)」といった機能のほか、「ブラインドスポットモニター」「パーキングサポートアラート」なども採用。

 さらに、ヘルプネット(エアバッグ連動付)を新採用して、事故や急病時に専門のオペレーターが警察や消防に取り次ぐほか、エアバッグ作動時には自動でオペレーターに接続して車両データをもとに重症度を推定し、ドクターヘリなどの早期出動判断を行なう「D-Call Net」にも対応した。

6月22日にフルモデルチェンジして発売されたセンチュリー。価格は1960万円。ボディサイズは5335×1930×1505mm(全長×全幅×全高)で、ホイールベースは3090mmながらも最小回転半径は5.9mに収めた

 パワートレーンは、トヨタのラインアップで唯一の搭載だったV型12気筒エンジンを廃止し、新しく最高出力280kW(381PS)/6200rpm、最大トルク510Nm(52.0kgfm)/4000rpmを発生するV型8気筒5.0リッターエンジンに、最高出力165kW(224PS)、最大トルク300Nm(30.6kgfm)を発生するモーターを組み合わせ、システム全体で317kW(431PS)を発生するハイブリッドシステム「THS II」を採用。

センチュリーのエンジンルーム。最高出力280kW(381PS)/6200rpm、最大トルク510Nm(52.0kgfm)/4000rpmを発生するV型8気筒5.0リッター「2UR-FSE」型エンジンに、最高出力165kW(224PS)、最大トルク300Nm(30.6kgfm)を発生する「1KM」型モーターを組み合わせるハイブリッドシステム「THS II」を採用。駆動方式は2WD(FR)

 エクステリアでは、フロントグリルの「七宝文様」や、工匠が金型を約1か月半かけて手で彫り込み、躍動する翼のうねりや繊細な羽毛の表情を描き出したフロントセンターの鳳凰エンブレムなどにより、伝統を品格を守りながらも華やかさを演出。

センチュリーのフロントグリルは前面に縦格子、奥には同じ大きさの円を4分の1ずつ重ねて描く日本の伝統的なデザイン「七宝文様」を配置する前後2重構造
フロントエンブレムは匠が約1か月半かけて手彫りした金型を用いた。ヘッドライトとフロントフォグランプ、コーナリングランプなどはすべてLED化
ボンネット上に配置されるエンブレム
鳳凰が奢られたカラードセンターオーナメントが付く18インチのノイズリダクションアルミホイールには、225/55 R18サイズのブリヂストン製「レグノ GR001」を装着
Cピラーのエンブレムまわりは身だしなみを整えられるよう、特に念入りに磨きがかけられている
センチュリーのリアまわり。リアコンビネーションランプはLEDタイプ

 インテリアでは、上質でキメの細かい柾目調のタモ木を採用した本杢(ほんもく)加飾を用いたほか、居室の天井の中央部を1段高く凹ませる「折り上げ天井様式」で華やかでゆとりある空間を演出。さらに、天井には「紗綾形(さやがた)崩し柄」の織物をあしらうことで後席の格の高さを表現した。

 従来モデルから65mm延長したホイールベースを後席スペースの拡大に充て、乗員の膝まわりや足下に十分なゆとりを創出。後席のスカッフプレートとフロアの段差を従来モデルから15mm縮小したことで、フロアマット装着時にはフラットな床面になり乗降性が高まったという。

 シート表皮は、伸縮性に優れ、上質な肌触りの高級ウールを使用したウールファブリック仕様の「瑞響」(ずいきょう)と、本革の中でも傷のない部分だけを厳選し、熟練の匠による丹念ななめしと特殊加工によって極上の柔らかさを実現したというメーカーオプションの本革仕様「極美革」(きわみがわ)の2種類を設定。助手席側後席には、無段階に調整可能なオットマンやリフレッシュ機能付き電動リアシートを採用するなど、居住性を向上させた。

センチュリーのインテリア。撮影車両はウールファブリック仕様の「瑞響」(ずいきょう)。T-Connect SDナビゲーションシステム&トヨタプレミアムサウンドシステムを標準装備
本革巻きステアリングはヒーター付き
オプティトロンメーター(メーター照度コントロール付)のほかに、マルチインフォメーションディスプレイ(7インチTFTカラー)とハイブリッドシステムインジケーターを備えるメーターまわり
ステアリング右側にプッシュスタートスイッチや、LEDターンランプ付電動格納式リモコンカラードドアミラー(ヒーター機能・オート格納機能・リバース連動機能[メモリー機能付]・足下照明付)の調整を行なうスイッチなどを設定
シフトレバー(シーケンシャルシフトマチック)&本革巻きシフトレバーノブ
シフトレバーの後席側には「フロントコンソールモジュールスイッチ」が設定され、運転席から後席の環境を整えることができる
空調は4席独立温度コントロールフルオートエアコン(湿度センサー・排出ガス検知式内外気自動切替システム付)
オーディオは、12chオーディオアンプと20スピーカーを搭載し、Blu-ray、DVDなども再生可能
フロントドアトリム
リアドアトリム
運転席側のドアトリムにはパワーウィンドウスイッチ類やドアの開閉を行なうレバーを配置
前席シートは10ウェイパワーシート(前後スライド・リクライニング・シート上下・チルトアジャスター・ヘッドレスト上下調整・メモリー機能付)を採用。スカッフプレートは車名入り
アクセルペダルはオルガン式、ブレーキペダルは吊り下げ式をそれぞれ採用
後席の助手席側パワーシートは前後スライド・リクライニング・シートバック上体起こし・メモリー機能付+パワーランバーサポートとなる
後席中央のアームレストは本杢加飾ライティングテーブルとして使えるほか、7インチリアマルチオペレーションパネルも装備して、空調やシートアレンジ、リフレッシュ機能などの操作が可能
アームレスト内は深さのある収納となる
Blu-rayに対応する11.6インチリアシートエンターテインメントシステムを採用。モニターの下部には小物入れのほか、AC100V・100Wのアクセサリーコンセントも設定される
後席の折り上げ天井には紗綾形(さやがた)崩し柄の織物を採用して、格の高さを表現
天井には照明付後席バニティミラーや、好みの明るさに調整できる後席LED読書灯を装備