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写真で見る ホンダ新型「フリード エアー」(3代目)

撮影車両は新型「フリード エアー」のe:HEVの「EX」グレード。ボディカラーはフィヨルドミスト・パール

 本田技研工業は、コンパクトサイズながら3列シートを備え、7人乗りを可能にするなど居住性と使い勝手のよさで人気のスモールミニバン「フリード」のモデルチェンジを発表した。現行モデルは2016年にデビューしており、すでに登場から8年が経過。2024年6月に、いよいよ新型へとバトンタッチする。

 フリードの初代モデルがデビューしたのは2008年。同様のコンセプトを持つ「モビリオ」の後継車として投入された。モビリオには5人乗りとすることで荷室を自由な発想でカスタマイズ可能な「モビリオ スパイク」もラインアップしており、こちらも2010年に「フリード スパイク」としてモデルチェンジを果たしている。

 2016年には2代目にモデルチェンジ。コンセプトを引き継ぎつつも使い勝手や快適性を高め、モデルサイクルを通じて年間7~8万台を販売する人気モデルとなった。なお、初代同様2タイプのラインアップは変わらないが、フリード スパイクは「フリード+」へと名称が変更されている。

 そして3代目となるのが、この6月に発表される新型「フリード」だ。新型は“使う人の気持ちにも寄り添い、日々の暮らしに笑顔をもたらすクルマ”を目指して開発。2代目と同じく2タイプがラインアップされるが、より分かりやすく個性を際立たせ、従来のフリードは「フリード エアー」に、フリード+は「フリード クロスター」に名称を変更。フリード エアーは3列目シートを備えた7人乗りと6人乗り、フリード クロスターは5人乗りに加えて3列シートの6人乗りも新たに選択可能となった。

 なお、今回はデザインのお披露目となっており、詳しいスペックや装備、機能といった部分は未公開となっている。詳細な情報は6月に予定されている発表日までお待ちいただきたい。

フリード エアー

 フリードの基本型ともいえるのがフリード エアー。「ちょうどいい」を合言葉に進化を遂げてきた同車だが、新型でもそれを継承。ボディサイズは4310×1695×1755mm(全長×全幅×全高)と全長が45mmほど伸びているが、これは「e:HEV」化に伴うもの。ホイールベースは2740mmと変わらないため、取り回しは大きく変わらずといってよい。

 外観デザインは「誰でもどこでも、自由な気持ちであつかえる」がコンセプト。水平基調のボディラインに大きなグラスエリアを備え、見通しよく運転がしやすい形状を採用。ディテールは2代目のスポーティさを感じさせるものではなく、現行「フィット」に通じる上質で親しみを感じさせるものとなった。

 室内は7人乗りが2列目がベンチシートで2+3+2、6人乗りは2列目がキャプテンシートの2+2+2のレイアウト。フロント(1列目)シートは体を安定させる「ボディースタビライジングシート」を採用するとともに、ヘッドレストと肩口のボリュームを減らすことでウォークスルー性と前方視界を向上。ボディサイズの制約から閉塞感が出やすい3列目に関しても、2列目シート形状を1列目同様に変更したほか、サイドウィンドウを大型化することで開放感が高められている。3列目は跳ね上げ式となっており、収納することでラゲッジスペースを拡大可能。6人乗りはウォークスルー部を利用することで27インチクラスの自転車も積載可能とするなど、コンパクトモデルでありながら高い積載性を備えているのは従来通り。

 パワートレーンはガソリンとハイブリッド(e:HEV)の2タイプを設定。ただ、排気量を含めたスペックは現状未公開。先進安全装備に関しても「進化したHonda SENSING」とのリリースがあるのみとなっている。

 グレードも未公開ながらラインアップは7人乗りが2WD(FF)のみ、6人乗りは4WDも設定とアナウンス。ボディカラーは新設定の「シーベッドブルーパール」など9色、内装色はベージュ系とブラック系の2色が用意される。

水平基調のフロントデザイン。ヘッドライトはLED化された
台形フォルムで安定感のあるスタイリング
ショルダー部に水平のキャラクターラインが入りスッキリとしたサイドビュー。2代目モデルでは三角形だった3列目部分のグラスエリアが長方形となった
乗り降りがラクな低床フロアはフリードの美点
Honda SENSING用のカメラは単眼タイプ
メーカーオプションとなるアダプティブドライビングビーム仕様のヘッドライト。楕円部分がターンライト、ポジションライト、デイタイムランニングライト。下部外側がロービーム、アダプティブドライビングビーム
「田の字」のターンランプ&テール/ストップランプ、棒状のストップランプとバックランプの組み合わせ
撮影車両のタイヤはグッドイヤー「EfficientGrip Performance(エフィシェントグリップ パフォーマンス)2」。エコ系ではなくコンフォート系の上位モデルになる。サイズは185/65R15。アルミホイールを装着しているがベーシックグレードにはスチール+ホイールキャップのモデルも用意される
水平基調のインパネ。角を落としたディテールと素材感のあるソフトパッドにより落ち着いた印象
ステアリングは2本スポーク。撮影車両は本革巻ステアリングを装着
シフトとエアコン操作系を中央にまとめて配置。ブレーキはオートホールド付
中央に大きな液晶を据えたメーターパネル。下部の表示は切り替えが可能
カーAV系はオプションと思われる。撮影車両は11.4インチの大画面を持つHonda CONNECTナビを装着
サンバイザー裏にはバニティミラーを装備。照明は付かない
ルーフ中央にはマップランプと緊急通報システムのスイッチが備わる
ステアリングコラム右側にスタートスイッチ。横にはカップホルダー
下部にはスライドドアの開閉ボタン
シフトパネル下に引き出し式のカップホルダーを用意
下部にはDC12VとUSBソケット
助手席前には幅広のトレイとカップホルダー
トレイ上部は開けるとティッシュボックスが収まる収納スペース
トレイ下部にはグローブボックス
中央にアームレストを備えたフロントシート。上部を明るく下部を暗いカラーとすることで開放感を持たせつつ汚れを目立たなくしている
シート表皮には撥水、撥油性ファブリックを採用。オレンジジュースをこぼしても写真のようにはじくのでカンタンに拭き取りが可能
運転席ドアトリム。アームレスト下には大きな収納が用意される
アームレストにはパワーウィンドウなどのスイッチ
6人乗りの中央はキャプテンシート。アームレストは左右両側に付く
スライドドアにはスクリーンタイプのサンシェードを内蔵
上部にスライドドアの開閉レバー、下部にはドリンクホルダーも
フロントシート背面にUSBソケットとポケット。スマホの収納や充電がはかどりそうだ
リアシート用クーラーも装備
3列目シート。背もたれは低めだがクッションが厚くレッグスペースも確保されているため快適性が高そう
サイドのウィンドウが大きくなったため閉塞感が軽減されている
ウィンドウ下にはカップホルダーが備わる
1列目と2列目、2列目と3列目でセミフラットも可能
ラゲッジスペースのバリエーション
ヒンジ形状を工夫することで収納時のシート位置を引き下げている。ウィンドウをすべてふさがないことでラゲッジスペースの明るさを確保
7人乗りの2列目はベンチシート仕様
2列目を前倒しに収納することでラゲッジスペースをアップ
内装とボディカラーのバリエーション