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写真で見る スズキの新型「フロンクス」プロトタイプ(2024年7月)
2024年7月25日 11:02
いまだ人気が衰えないSUV市場に新たなモデルが登場する。それがスズキのニューカマー「フロンクス」。力強さとともに美しさを兼ね備えたクーペスタイルの全長4mを切るコンパクトなモデルで、インドで生産されワールドワイドに供給されるスズキの世界戦略車となる。
フロンクスの前身は2015年にインドなどで発売された「バレーノ」までさかのぼる。日本でも2016年に販売が開始されたものの2020年に終売となってしまう。一方、そのほかの地域では2022年まで継続生産され、同年2代目へとバトンタッチを果たし現在も販売中だ。フロンクスはその上級モデルに位置づけられ、2023年1月にインドで開催された「Auto Expo 2023」において「ジムニー 5ドア」とともに発表。すでにインドはもちろん、中南米、中近東、アフリカで販売中となっており、日本市場導入にあたっては排気量アップや先進安全装備の追加、4WDモデルの設定など専用アイテムをまとってのリリースとなる。
なお、今回撮影用に用意されたのはプロトタイプで、詳細なスペックや装備は未公表となっている。一部公開されているスペックもあるが、こちらはあくまでも「参考値」とのこと。正確な数字は2024年秋ごろとされる発表までお待ちいただきたい。
フロンクスのボディサイズは3995×1765×1550mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2520mm。日本仕様のバレーノとほぼ変わらず、同社のコンパクトカー「スイフト」よりひとまわり大きいといったサイズ感になる。ただ、実車を目の前にするともう少し大きく立派なボディに感じられ、ひとクラス上のクルマのような印象を受ける。
外観はインドでフロンクスを販売する「NEXA」チャネルの「グランドビターラ」などと共通するイメージで、とくにフロントマスクは大きな逆台形グリルにシャープなヘッド&デイライトが組み合わされておりシャープな印象となっている。
内装はSUVらしい力強い造形で、ブラックとボルドーのカラーをベースに、レザー調とファブリックコンビネーションの表皮、パールブラック塗装や高輝度シルバー塗装などを採用したディテールなど、上質感のある仕上がりとなっている。
パワートレーンはインド仕様ではガソリンの1.2リッターおよび1.0リッターターボのほか1.2リッターのCNG仕様などが用意されているが、日本仕様は発進や加速時にエンジンをモーターでアシストする、いわゆるマイルドハイブリッド仕様を採用。搭載されるエンジンは1.5リッター直列4気筒DOHC16バルブの「K15C」型と、スペック的にも余裕を持ったチョイスとなる。このユニットは吸排気VVTを備えたレギュラーガソリン仕様で、最高出力74kW/6600rpm、最大トルク135Nm/4400rpmを発生する。モーターは「ソリオ」などが採用する「WA05A」型より1つ型番が増えた「WA06A」型を搭載。スペックは最高出力2.3kW/800-1500rpm、最大トルク60Nm/100rpmと最大トルクが10Nmアップしている。トランスミッションは6速ATで、2WD(FF)と4WDが設定される。サスペンションはフロントがストラット式、リアがトーションビーム式となる。
先進安全装備は単眼カメラとミリ波レーダーを組み合わせた「デュアルセンサーブレーキサポートII」を採用し、衝突被害軽減ブレーキのほか全車速追従のアダプティブクルーズコントロールや車線維持支援機能なども搭載している。
ボディカラーはモノトーンが「セレスティアルブルーパールメタリック」「ブルーイッシュブラックパール4」の2色、ルーフ部をブラックとした2トーンが「アースンブラウンパールメタリック ブラック2トーン」「スプレンティッドシルバーパールメタリック ブラック2トーン」「オピュレントレッドパールメタリック ブラック2トーン」「ルーセントオレンジパールメタリック ブラック2トーン」「アークティックホワイトパール ブラック2トーン」の5色を設定。