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写真で見る マツダ新型「CX-80」(日本仕様)

マツダの3列シートSUV、新型「CX-80」(日本仕様)

 マツダの新たなフラグシップSUVとして日本に登場するのが新型「CX-80」だ。

 マツダは“ラージ商品群”として、第1弾の「CX-60」、第2弾の「CX-90」(日本未導入)、第3弾の「CX-70」(日本未導入)とグローバルで発表してきた。そして、ラージ商品群の最終モデル=第4弾となるのがCX-80で、ラージプロダクトのキーテクノロジである「縦置きプラットフォーム」「直列6気筒エンジン」「トルクコンバーターレス8速AT」「AWDシステム」「PHEVシステム」「Mild-HEVシステム」を採用している。

マツダが2021年10月に発表した2022年以降導入予定のクロスオーバーSUV商品群と主要導入市場

 日本ではCX-60よりも大きなボディで、3列シートを備えたミッドサイズのフラグシップSUVという位置づけになる。なお、今回の発表は概要とデザインなどを中心としたものとなっており、細かなスペックや装備内容などは未公表となっている。発売は今秋の予定。

 CX-80は先ごろ受注停止となった「CX-8」の実質的な後継車で、2列シートのCX-60に対し、こちらは3列シートを備えた6人または7人乗りが用意される。ボディサイズは4990×1890×1710mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは3120mm、最小回転半径5.8m、最低地上高は170mm。

 全長はCX-60より250mm長く、CX-8と比較しても65mm長い。全幅はCX-60と同等で、CX-8より45mmワイド。つまり同社のSUVとしてはもちろん、国内販売される日本車としてもかなり大きなボディを持っていることになる。

マツダの国内最上級モデルとなるCX-80。撮影車両はXD-HYBRID Premium Modern。ボディカラーはアーティザンレッドプレミアムメタリック

 そうしたボディを「Graceful Toughness」をコンセプトに、上質な落ち着きや存在感を追求したエクステリアに仕上げている。縦置き6気筒エンジンならではのロングノーズはそのままに、リアエンドまでキャビンを直線的に構成。3列目にも広い乗員空間を感じさせるシルエットとした。2列シートを備えたCX-60が“スポーティ”や“エモーション”といったキーワードをもつデザインとしていたのとは対照的だ。

 インテリアの基本デザインはCX-60から踏襲。ジャパニーズ・プレミアムにふさわしい素材や表現を取り入れつつ、“モダン”や“スポーツ”と名づけられたそれぞれのグレードに合わせた仕上がりとなっている。室内のパッケージングは2列目がベンチシートタイプの7人乗りと、キャプテンシートタイプの6人乗りを設定。キャプテンシートの場合、基本的に中央部にセンターコンソールを装備するが、PHEVモデルのみセンターコンソールなしとなり、3列目へのウォークスルーが可能となる。

 注目したいのはボディサイズが生み出す居住空間で、2列目シートのショルダールームでいえばCX-8の1373mmに対しCX-80では1476mmと100mmあまりも拡大。3列目シートにおいてもヘッドルームを29mm拡大するとともドア開口部の高さやステップ、ワンタッチウォークイン機構の採用など乗降性も向上している。

 パワートレーンは3タイプを用意。ディーゼルエンジンは直列6気筒3.3リッターの「SKYACTIV-D 3.3」(XD)と、そこにマイルドハイブリッドシステムを組み合わせた「e-SKYACTIV D 3.3 + M Hybrid Boost」(XD-HYBRID)の2つ。

 スペックなど詳細は発表されていないが、基本的にはCX-60と大きく変わることはないはず。ちなみにCX-60はディーゼルのベースモデルが最高出力170kW(231PS)、最大トルク500Nm。マイルドハイブリッドが最高出力187kW(254PS)、最大トルク550Nm。

 一方のガソリンエンジンは「e-SKYACTIV PHEV」(PHEV)のみ。こちらも同様に考えれば2.5リッターガソリンエンジンを核としたPHEVで、最高出力138kW(188PS)、最大トルク250Nmになる。駆動方式はe-SKYACTIV D 3.3 + M Hybrid Boost車とPHEV車は4WDのみ。SKYACTIV-D 3.3は2WD(FR)と4WDが用意される。

 グレードはXD-HYBRIDが「Premium Sports」「Premium Modern」「Exclusive Sports」「Exclusive Modern」の4タイプ。Exclusive系が7人乗り、Premium系は6人乗りの設定。PHEV車が「Premium Sports」「Premium Modern」「L Package」の3タイプで6人乗りのみを設定。XDは「Exclusive Mode」「L Package」「S Package」「XD」で、7人乗りが基本だがS Packageは6人乗りのみ、Exclusive Modeは両方が選択できるといった構成になる。ボディカラーは「匠塗」の第4弾となる新色「アーティザンレッドプレミアムメタリック」、国内初採用の「メルティングカッパーメタリック」など全8色を用意する。

XD-HYBRID Exclusive Modern

ボディカラーはメルティングカッパーメタリック。サイドシルガーニッシュ、サイドクラッディング、ホイールアーチクラッディング、フロントバンパーロワーなどがボディ同色となる
ボディサイズは4990×1890×1710mm(全長×全幅×全高)。ホイールベースも3120mmと大きなボディをもつ。ルーフレールを装備しない場合は全高が1705mmとなる
ひと目でマツダ車と分かるディテール。外観もプレミアム感のある仕上がり
グリルは縦に格子が並ぶタイプ
サイドウインドウはCX-8と同じく全周にブライトモールディングを装着。Dピラー部のみ若干太くすることで3列目乗員空間の豊かさを強調しているという
全タイプにAWD(4WD)を設定する
ヘッドライト消灯時
スモール点灯時
ヘッドライト点灯時
ハイビーム点灯時
ウィンカー作動時
リアコンビランプ消灯時
スモール点灯時
ブレーキ作動時
ウィンカー作動時
バックランプ点灯時
専用の20インチアルミホイールは、グレーメタリック×切削。撮影車両のタイヤはトーヨータイヤ「プロクセス スポーツSUV」でサイズは235/50R20を装着
ディーゼルエンジンなので燃料は軽油。タンク容量はCX-60と同じなら58L
水平基調のインパネはCX-60と同様
撮影車両の内装色はピュアホワイト。シート表皮はナッパレザー
シフトまわり。パネルは本杢のメープル材を採用
シートはもちろんルーフまわりまでホワイトとなる
2列目はキャプテンシート。中央にはコンソールボックスを装着
運転席ドアトリム。木目調、ステンレス、ホワイトレザー、樹脂とさまざまな素材が折り重なる

XD-HYBRID Premium Sports

撮影車両のボディカラーはジェットブラックマイカ。モダン系同様サイドシルガーニッシュなどはボディ同色
フロントグリルなどがピアノブラックとなる
内装色はタン。ブラックを組み合わせた2トーンとなる
ステアリングもブラックとタンの2トーン本革巻き仕様
フル液晶メーターを採用
走行モードはノーマルのほかスポーツとオフロードを用意
シフトまわり。こちらはブラック基調になる
ペダルまわり
ステアリングコラム右側のスイッチ群
インパネ中央にセンターディスプレイを配置
エアコン操作パネル。シートヒーターやベンチレーション、ステアリングヒーターも装
シフト前方にはワイヤレス充電(Qi)も装備
シフト横にはフタ付のカップホルダー
ステアリングコラム右側下部にはフタ付のポケット
フロントシート
運転席ドアトリム
センターコンソールは両側開き。内部にはUSB端子などが備わる
幅950mm×長さ1021mmのパノラマルーフを設定
キャプテンタイプの2列目シート。こちらもセンターコンソール付き
リアドアはCX-60より長くなるが大きく開くことで乗降性を確保
シートには電動調節とともに電動ワンタッチウォークイン機構も採用
エアコンはリア側も独立して温度調節が可能。シートにもヒーターやベンチレーションが備わる
ウインドウにはサンシェードも完備
リアのセンターコンソールにはカップホルダーと収納を用意
下部にもスライド式の収納が用意される
3列目シート
カップホルダーはもちろん充電用USB端子、さらにエアコン吹き出し口も備わる
3列目使用時のラゲッジスペース。フロア下を含んで258Lの荷室容量がある
3列目は50:50の分割可倒式
3列目収納時はフロア下を含めて687Lもの荷室容量を確保。ほぼフラットになるのも便利
3列目収納時はトノカバーも利用可能
フロア下にはパンク修理キットなどが収るほか、トノカバーもスッキリ収納できる
ラゲッジ側面にはDC12Vソケットに加えAC150W電源も用意

XD-HYBRID Exclusive Sports

撮影車両のボディカラーはマシーングレープレミアムメタリック
20インチのアルミホイールはPremium Sportsと同じくブラックメタリック塗装を採用
インテリアカラーはブラック
シフトまわりはシルバーとのコンビネーション
ブラックのナッパレザーを採用したフロントシート
運転席ドアトリム

XD S Package

撮影車両のボディカラーはロジウムホワイトプレミアムメタリック
アルミホイールは18インチ。撮影車両は横浜ゴムの「アドバンV61」、サイズは235/60R18を装着
インパネまわり
助手席前のパネルはベーシックな樹脂タイプ
シフトまわりも装飾を抑えたシンプルな仕上がり
メーターは液晶を組み合わせた3眼タイプ
シート表皮はクロス
運転席ドアトリム
2列目は3人掛けのベンチシートになる
中央には収納式のアームレストを装備
3列目シート
3列目収納時のラゲッジスペース
2列目は7:3分割可倒式。収納時は広大なラゲッジスペースを確保できる