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写真で見る 日産新型「ルークス」(2025年フルモデルチェンジ)

新型「ルークス」。AUTECH LINE(写真左)とハイウェイスター(写真右)

 日産自動車「ルークス(ROOX)」は、広い室内空間を誇る軽スーパーハイトワゴン。車名は「Room」と「Max」を掛け合わせたもので、そのままクルマの立ち位置を示したものといえる。

 初代モデルは2009年に登場。「アクティブな家族全員が毎日楽しく使える快適で便利なクルマ」を目指し、リモコン対応の後席両側スライドドアや低床かつ開口部の広い大容量ラゲッジなどを採用。この時はスズキよりOEM供給を受けたモデルだった。2014年には三菱自動車工業との合弁となる「株式会社NMKV」で企画、開発が行なわれ、先行リリースされた「デイズ」の姉妹車「デイズ ルークス」としてデビュー。低いウエストラインを持つ「グラスラウンドキャビン」により見晴らしのよさとルーミーさを獲得していた。2020年に登場する3代目でもデイズのプラットフォームを採用しつつ、先進安全技術や優れた走行性能、クラストップレベルの室内空間を実現。車名は再びルークスとなった。

 そして2025年に登場するのが4代目となる新型ルークス。「広くて安心、頼れる私の軽BOX」をコンセプトに、これまでのよさを継承しつつ安全性や使い勝手、静粛性など幅広い領域で次世代へと進化している。今回紹介するのはプロトタイプとなっており、詳細なスペックも未公開となっている。発売は2025年秋ごろが予定されており、価格は160万円台から。

 ボディサイズはこれまでと変わらず3395×1475×1785/1805mm(全長×全幅×全高/4WD車)で、ホイールベースは2495mmと軽自動車枠をいっぱいまで使い切ったもの。新型はフロントウィンドウを立てることで、室内長をクラストップとなる2315mmまでアップ。同時に後席ニールーム、荷室最大長、さらにはアイポイントもクラストップの1370mmとすることで、軽No.1の広さと見晴らしのよさをこれまで以上に進化させたものとなった。

 外観は「かどまる四角」をモチーフとして、ボディや灯火類、ホイールといった外装はもちろん、内装でもメーターやシート表皮などあらゆるところに配置。ぬくもり感と遊び心を表現している。

 パワートレーンは現時点では詳細不明ながら、自然吸気エンジン車とターボエンジン搭載車が用意される。注目したいのは「酔いにくいクルマ」を目指して各部がリファインされている点で、カヤバ製高応答ショックアブソーバーの採用とともにリアサスペンションのゴムブッシュにおける前後方向の硬さを20%ダウンすることで揺れやショックを抑制。同時にエンジンとトランスミッションの制御を見直すことでスムーズで安定した走りを可能としている。

 快適性の面では前後席とも「ゼログラビティシート」を採用しているのがトピック。柔らかく伸びて体になじむ「メランジ生地」や対圧を分散するシート形状などにより、フィット性やクッション性、ホールド性だけでなく姿勢保持性もアップ。また、フロントウィンドウに遮音ガラスを採用したほか、ドアへの遮音シートやシーリングなどを実施したことにより軽トップの遮音性能を実現して快適性も大幅に高められているなど、ロングドライブでも疲れにくい車内環境を実現している。

 Google搭載コネクテッド機能も注目。同じ日産の「エクストレイル」に1日先を越されてしまったが、軽自動車に限れば初となる装備だ。これはGoogleマップはもちろんGoogleアシスタントによるナビや装備の操作、アプリをダウンロードできるGoogle Playなどに対応。また、オプションとなるもののドアロックの「し忘れアラート」、そんな時に遠隔操作可能な「リモートドアロック」といった安心機能、「乗る前エアコン」やドラレコの画像をスマホで確認できる快適機能など、進化したコネクテッドサービスも大きな魅力だ。

 グレードは大きく分けて「スタンダード」と「ハイウェイスター」の2系列。前者はスタンダードモデルの「S」と装備を充実させた「X」の2モデル。後者は自然吸気エンジン搭載の「X」とプロパイロットなどを装備する「X プロパイロット」の2モデル。ターボエンジン搭載車は「Gターボ」と「Gターボ プロパイロット」の2モデルとなる。

ルークス ハイウェイスターX

撮影車両はハイウェイスターX。ボディカラーはシナモンラテ
グリルまわりを大きくブラックアウトするとともにバンパー下部を横長にブラックアウトすることでワイド感のあるフロントマスクに
グリルまわりもかどまる四角のモチーフを配置
フロント灯火類の点灯状態。標準タイプのヘッドライトは大きな四角と小さな四角の組み合わせ
リアコンビライトは小さな四角を積み重ねたデザイン
リアコンビランプの点灯状態
自然吸気エンジン車のエンジンルーム
タイヤはダンロップ「ENASAVE EC300+」でサイズは155/65R14。14インチのアルミホイールもかどまる四角
モダンな雰囲気のインパネまわり。内装色はチャコールグレー。G、X系グレードは小鹿の毛色(フォーン)とのコンビネーションになる
本革巻きステアリングを装備。プロパイロット未装着なので左スポークのスイッチが少なめ
シフトまわり。ドライブモードのスイッチはトグルタイプ
サイドブレーキは電動タイプではないので足踏み式
メーターもかどまる四角
ドライブモードは「スタンダード」「エコ」「スポーツ」から選択可能
インフォメーションを大きく表示するモードも用意
タイヤアングルなども表示可能
メーカーオプションの「NissanConnectインフォテインメントシステム」を装着。センターディスプレイは12.3インチ
Googleマップを利用可能。自車位置は車速センサーやジャイロセンサーからの情報も加味して測位する
Google Playストアも利用可能
オプションのインテリジェントアラウンドビューモニターは車体下の映像を生成する「インビジブルフードビュー」や「3Dビュー」など新しい表示機能を追加し、安全性を向上
緊急通報が行なえる「SOSコール」はオプション設定
ドライバー前のインパネにも収納スペースを用意
シフト下部の引き出し式ドリンクホルダー。最前部はスマホホルダーとして利用でき、下部には充電時などにケーブルを通せる穴が開けられている
座り心地をアップしたフロントシート
リアシートは座面を23mm延長し太もも裏のサポートをアップ
左右それぞれ最大320mmのスライドが可能
フロントシートを倒すことで広いスペースが確保できる
ルーフ中央に後席の快適性をアップさせるシーリングファンを用意
ラゲッジ
ラゲッジは後席を最前部までスライドすると675mmの奥行きが確保できる。リアシートの背もたれを前倒しすればより広く使うことも可能

ルークス ハイウェイスターX プロパイロットエディション

撮影車両はルークス ハイウェイスターX プロパイロットエディション。ボディカラーはホワイトパールとセラドングリーンの2トーン
オプションのヘッドライト。ポジションは導光タイプのL字型
小さな四角2つがロービーム
大きな四角はハイビーム
横長四角がターンランプになる
撮影車両のタイヤは横浜ゴム「BluEarth-FE AE30」。タイヤサイズは155/65R14
ステアリング左スポーク部にプロパイロット関連のスイッチを配置
インパネからAピラー、ルーフ部にぐるりとアクセントが入っている

AUTECH LINE ターボ プロパイロットエディション

撮影車両はAUTECH LINE ターボ プロパイロットエディション。ボディカラーはホワイトパール
バンパーにかどまる四角のメッキアクセントを配置
バックドアに専用バッヂが付く
ドアミラー上部はボディカラーではなくシルバーになる
専用デザインの15インチアルミホイールを装着。撮影車両はブリヂストン「ECOPIA EP150」の165/55R15を装着
ターボエンジン
インパネまわり
ステアリング
シート表皮はブラックでタイヤのような模様が施されたもの