写真で見るメルセデス・ベンツ「Cクラス」


 マイナーチェンジでフロントマスクが変わったメルセデス・ベンツ「Cクラス」。ひと目でわかる変更点はライトの形状で、最近のCLSクラスなどに近いデザインの、両側が釣り上がったL字型に変わっている。夜間になればヘッドライト内に、「C」の文字が白色LEDで描かれる点も大きな特徴だ。

 リアのコンビネーションライトも新しくなった。表面の凹みがなくなりフラットになり、点灯部分の配置も変わった。また、分かりにくいがボンネットが軽量化のためアルミになった。軽く叩くとスチールのように響く音がせず、材質の違いを感じさせる。

 室内も変更されており、ダッシュボード形状が変更されたほか、インフォテインメントシステム「COMANDシステム」のディスプレイが格納式から固定式になった。

 マイナーチェンジは内外装だけではなく、パワートレーンも更新された。直列4気筒DOHC 1.8リッターエンジン搭載の「C 200」「C 250」は、エンジンはそのままだがトランスミッションが従来の5速ATから7速ATになった。「C 350」は新型の直噴の3.5リッターエンジンとなり、アイドリングストップや燃費の向上が図られた。

 撮影車は「C 200 ブルーエフィシェンシー アバンギャルド」で、価格は492万円。これに「カバンサイトブルー」のメタリック塗装、パークトロニックなどのユーティリティパッケージ、「カプチーノブラウンレザー」の本革シートを装備して計546万8000円となっている。

マイナーチェンジしたCクラス。ヘッドライトの変更で印象が大きく変った

 

「アバンギャルド」仕様はスリーポインテッドスターがグリル内にある新しくなったヘッドライト。内側部分が「C」の形状で白く光るヘッドライトはバイキセノン。プロジェクターライトの縁取りには「INTELGENT LIGHT SYSTEM」の刻印がある
バンパーには段が付いたボンネット先端のスリーポインテッドスターフロントウインドー
ワイパーは左側の根元がリンク構造となり、拭き取り範囲を最適化しているサイドターンシグナルランプはミラーに内蔵ミラーは点線から外側の曲率が変化する
ブルーエフィシェンシーのバッヂはフロントフェンダーにある前に傾斜しているドアノブ給油口のフタはワンプッシュして開くタイプ
ウインドー下のラインはわずかに山型の曲線を描くテール部分は一見変っていないようにも見えるが、光り方がマイナーチェンジ前と異なり、メルセデス・ベンツ伝統のテールレンズの凹凸もなくなった
ハイマウントストップライプリアウインドーは大きめだがスモークガラスを装備しないのはメルセデス・ベンツならではCクラスは全車エコカー減税対象となる
アンテナは固定式でルーフ後方中央にあるC 200のエグゾーストパイプは左側に1本出しナンバープレート上にはリアビューカメラがある
C200のバッヂエンジンカバーは工具不要で外れ、プラグ交換などの整備に対応する
ボンネットはほぼ直角まで開く。アルミ製でダンパーもあるので軽々開くタイヤは前後とも225/45 R17

 

運転席まわり。FRレイアウトということもありセンターコンソールの盛り上がりは大きめだステアリングホイールは革巻きでオーディオ操作や設定の操作ボタンが並ぶシフトレバーはゲート式のように左右に倒しながら前後に切り替えるタイプ
サイドブレーキレバーはなく、左側の小さいペダルでサイドブレーキをかける。リリースはステアリングコラム右のレバーで行うスピードメーターは三連式。中央のスピードメーター内にはカラーディスプレイが組み込まれるコラムレバーは左側に集中。上下に動かしてウインカー、ひねってワイパー操作。上のレバーはクルーズコントロール
ヘッドライトスイッチはドイツ車の標準的な配置。エンジンスターターもボタンフロントの死角に障害物があればウインドウ下のLEDが点灯するフロンドア
COMANDシステムの液晶ディスプレイは固定式となり、ダッシュボード上方に配置されるグローブボックス非常用懐中電灯は助手席のポケットにある
コンソールボックス内に接続するポータブルオーディオの接続ケーブルは3本付属。iPod/iPhone、USB、ミニプラグがある
スカッフプレートルームライトのほか、左右のバニティーミラーの上にも照明があるキーレスゴーに対応するリモコンキー

 

シートはオプションのレザータイプ。パワーシートとなり、シート形状を模したスイッチで操作する。Cクラスの電動範囲はシートの背もたれと座面の調整となる
リアシートもレザー。ヘッドレストは3人分ある
センターアームレストがあり、内部には小物入れがある。トランクスルーもなく、シートを倒してトランクスペースの拡大もできないリアシートから利用できる灰皿とDCソケットリアウインドーの上側天井には後方の障害物のセンサー表示がある
トランクルーム。トランクスルーはないので、これが最大容量となるトランク下にはスペアタイヤがある。非常用タイヤが搭載される
ガーゼなどの応急キットも装備される非常停止板はトランクリッド裏に格納される

 

メーター内のディスプレイは様々な情報を表示する。これは速度ドライブコンピュータ
走行可能距離クルマの向いている方向オーディオ
アラートの表示はアイコンなどではなく、文字で表示されるライトの設定インテリジェントライトシステムは通行帯の切替も可能。活用場面はあまりないがクルマ持参で海外旅行でもライト整備は不要だ
アダプティブハイビームアシストの自動調整範囲も設定できる車速感応ドアロックも切替可能
アンサーバックの有無を変更可能シートベルトの設定ロックすると自動的にミラーを格納するかどうかを設定
設定項目が多いため一括リセットもできるエンジンスタートの際、クルマのイラストが表示される。ナンバーは「C」

 

COMANDシステムのカーナビ画面オーディオのラジオテレビは番組表もサポートする。地上デジタル放送はワンセグではなく12セグの高画質
ETCと連動し、カードを挿入すると画面に表示が出る時計だけの表示も可能COMAND Onlineは接続した携帯電話などからインターネット上の情報をブラウザで表示できる機能
搭載するWebブラウザーは日本のソフトウェア会社のACCESSの「NetFront」URLの入力はCOMANDシステムのダイヤルで行うBluetooth携帯電話の接続画面
リアビューカメラの画像も表示する。ステアリングの切れ角による予想進路も表示起動時にはスリーポインテッドスターのロゴが表示される

写真で見る バックナンバー
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/photo/

(正田拓也/Photo:鈴木広一郎)
2011年 10月 28日