レビュー
KeePer技研からの新提案! 深いツヤを持ち、雨で汚れが落ちやすい「ECOプラスダイヤモンドキーパー」を「CX-5」に施工してみた
2022年7月22日 00:00
「樹脂フェンダーキーパー」の次は「ECOプラスダイヤモンドキーパー」! 最新コーティングで愛車の若返りを図る!!
思い起こせば1年前、わが愛車初代「CX-5」は2013年モデルだけに当時ですでに8年落ち。屋外駐車ということも輪をかけて無塗装の樹脂部分は色があせて白ボケが発生。いかにも中古車感満点のとてもみすぼらしい姿になってしまっていた。そんな時に出会ったのが、KeePer技研がサービスを開始した「樹脂フェンダーキーパー」。これは専用ケミカルを樹脂部分に塗り込むことでコーティング、色あせと汚れを防ぐというモノで、もうこれぞというか、ドンピシャでピッタリのメニュー。2時間ほどの施工時間を経て対面した愛車は、白ボケが見事に解消しシットリとした樹脂部分が復活。「いかにも」というテカテカとしたツヤではなく、均一なグレーとなったことで新車時のような雰囲気を取り戻したのだった。
それからちょうど1年。これまで通り、ガソリンスタンドの門型洗車機オンリーってモノグサなボディケアしかしていないけれど、樹脂部分の状況はどうなったのか? 結論から書いてしまえば、ほぼ施工時の状態を保っているように見える。カタログで「耐久1年」をうたっているのはダテじゃない、って感じだ。
そして今回は経年車復活作戦の第2回だ。勝手に連載化してしまったが、まぁ、1年ぶり2回目だし次があるかも分からないけれど、とりあえずってことでお許しいただきたい。
で、だ。「樹脂部分の次は塗装だろ」ってことで、今回は本命ともいえるボディコーティングに挑戦してみたい。KeePer技研では、これまで1年耐久をうたうベーシックな「クリスタルキーパー」、深みのあるツヤに加え耐久性を3年までアップした「ダイヤモンドキーパー」「Wダイヤモンドキーパー」、新車より深いツヤを実現するという「EXキーパー」の3タイプを設定していた。そこに、この1月に新たに加わったのが「ECOプラスダイヤモンドキーパー」になる。
ちなみにどのコーティングが人気か聞いてみたところ、この6月の施工台数ではクリスタルキーパーが61%を占めて一番人気。やはりコスパのよさと施工時間の短さ、「1年耐久」ゆえにリピーターが多いってあたりが人気の理由だろうか。2番手はダイヤモンドキーパー(含むWダイヤモンドキーパー)で25%、3番手は最上級のEXキーパーで7%、今回のECOプラスダイヤモンドキーパーは6%とのこと。こちらは発売からまだ間もないので様子見といったところだろうか。
これらメニューの何が異なるのかといえば、皮膜を形成する素材だ。同社のコーティングは基本的に塗装の表面にベースとなるガラス皮膜、その上にレジン皮膜を塗り重ねる2層構造。ECOプラスダイヤモンドキーパーは、ベース部分の高密度ガラス皮膜はダイヤモンドキーパーと共通で、2層目に専用の「ECOプラスレジン」による皮膜を形成。この皮膜は汚れがボディに密着するのを防ぐ効果を持っていることから、雨により汚れが流れ落ち洗車をしたかのようにボディがキレイになるとのこと。普通なら雨が降るとボディに付いていたホコリなどが筋になって汚れが目立ってしまうが、こちらは雨を利用して流れ落としてしまう。雨が天然の洗車機になるってワケだ。加えて、ダイヤモンドキーパーと同等のツヤ、より強化された撥水性を持ち、なんと耐久年数はノーメンテナンスで3年と、モノグサ系カメラマンの自分にはまさにピッタリのメニューなのだ!
今回の施工も大型商業施設「トレッサ横浜」内にある「KeePer LABO トレッサ横浜店」に依頼。施工時間はさすがに樹脂フェンダーキーパーほど短時間では済まず、塗装面の状態により3時間から8時間程度が必要になるとのこと。朝一にお願いすれば夕方には、って感じだろうか。
入念な下地づくりで経年車が復活
作業はやはり洗車から。樹脂フェンダーキーパーの時も同様だったが、ボディまわりの作業をするならまずはこれが基本となる。一応、ブースに入る前にウエスでザッと拭いておいたのだけれども水洗い、洗剤を使った泡洗車をしたあとは見た目にはワリと美しい姿に。やはり、プロのワザは偉大だ(1年ぶり2回目)。「十分キレイになったんじゃね?」と思ったが、ここで強力洗浄剤「爆ツヤ」が登場。ボディ全体を丁寧に洗っていく。これでホコリはもちろん排出ガスに含まれる油脂成分など、塗装面の汚れがキレイに洗い流された。
続いてボディをなでて状態をチェックしていた飯野店長。青い粘土を取り出してボディを滑らせていく。洗車好きの人にはおなじみの「鉄粉取り」の作業を追加で実施したのだ。これは通常のコーティング作業には含まれていないオプションメニューとなるが、9年間何もしていなかった経年車では避けて通れないメニューだったようだ。このほか「水シミ取り」「水垢取り」「石灰のシミ取り」「花粉のシミ取り」などのオプションが用意されており、よりよい仕上がりを目指して加えていくことが可能。このあたりはクルマの状態によってさまざまなので、ショップで相談してほしい。
塗装面が新車に近い状態ならこのままコーティング作業に入ることもあるが、もちろんそんなことはなく液体コンパウンドを使った「軽研磨」を実施する。これでキレイになったかと思いきや、直射日光や走行中の影響をもっとも受けるボンネットの状況はヒドいようで、より効果のある「鏡面研磨」もプラス。こちらはオプションで別途料金が必要になるが、ボンネットやドアなど必要に応じて部分ごとに追加できるとのこと。
こうして下地を整えたボディにいよいよコーティングを施していく。まずは1層目となる「高密度ガラス」を塗り込み、乾燥したところで2層目のECOプラスレジンを塗布。拭き上げると特別色の「ソウルレッドプレミアムメタリック」とは異なる、少し深みのある「ジールレッドマイカ」のボディが輝きをみせた。
最初にボンネットの半分だけを施工して未施工部分と比較してみたところ、何気なく眺めてみるだけでもその差は歴然。タオルを滑らせてみるとよりいっそう違いが明確で、施工部分を境に感触が激変する。具体的には施工前(といってもコンパウンドによる下地処理済み)の部分がザラザラしているのに対し、施工後の部分はツルッて感じで滑りまくり。「このなめらかさがツヤを生んでいるんだな~」と実感できた次第だ。その後、ボディ全体を施工してもらい作業は無事に終了。
ECOプラスダイヤモンドキーパーの価格は「SSクラス」の7万2200円~「XLクラス」の13万1400円。CX-5の場合は「LLクラス」になるので10万2900円。余裕があれば飛び込みでの作業も可能とのことながら、Web予約をすれば5%オフになるから予約するのがベターだ。施工は全国のKeePer LABOのほか、KeePer PRO SHOPの一部でも受け付けている。
クルマを屋内の作業スペースから屋外の駐車場に移動してみると、キレイになったのはもちろん映り込みなど深みが段違い。9年落ちとは思えない輝きのあるボディとなった。新車時から施工しておけばコンパウンドによる作業など手間が少なくて済みそうだけれども、9年間ほったらかしの経年車でも十二分な効果が感じられたのだから驚いてしまう。取材に同行してくれた同社の担当の方が「美容に例えられることが多いんですよ」といっていたが、まさにその通り。樹脂フェンダーキーパーしかり、ボディコーティングしかり、同社が用意する数々のメニューは、お肌(ボディ)のアンチエイジングと例えるとしっくりくる。劣化が気になるクルマはもちろん、新車のような若いお肌にもオススメしたい。