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社名変更で「新たな扉を開く」と、TOYO TIRE 代表取締役社長 清水氏が「東京オートサロン 2019」で宣言
日本初公開のケン・ブロック仕様車なども展示
- 提供:
- TOYO TIRE株式会社
2019年2月6日 00:00
- 2019年1月11日~13日 開催
1月11日~13日に幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区)で開催された「東京オートサロン 2019」では、1月1日をもって東洋ゴム工業から社名変更したTOYO TIREが、SUVやオフロード向けのタイヤを軸にした独特のブースを展開。開催されてから少々時間が経ってしまったが、その特徴的な展示内容を改めて振り返りたい。
最も目立っていたのは、YouTube動画の「Ken Block's GYMKHANA TEN: The Ultimate Tire Slaying Tour」で登場した5台のうちの1台、ラリードライバーのケン・ブロック選手が2年を費やして作り上げたという900PS超の「フォード F-150」ベースの車両。そのほかにも、俳優の哀川翔さんが「アジアクロスカントリーラリー 2018」にドライバーとして参戦し、完走を果たした車両などが展示されていた。
“本物”の展示にこだわったブース
イベント初日のプレスカンファレンスに登壇した同社代表取締役社長の清水隆史氏は、1月1日の社名変更に関して説明し「会社として新たな扉を開く」と宣言。オートサロンについては、「本物をしっかり見極める人たちが集まる」イベントと分析したうえで、「本物の出会いを大切にしたいと考え、決して飾りではない世界が認める本物のブース」を用意したと力強く語った。同社のタイヤを装着した、カスタムされた大型のピックアップトラックやラグジュアリーSUVなどを中心に、「これぞ本物のアメリカ」と言えるカスタム車両を展示した、とも述べた。
展示内容がSUVにフォーカスしているのは、「世界的にSUVシフトが進んできている」ことも要因の1つ。最近では装着されるタイヤの大径化もトレンドになってきているとし、今後について「(一般のドライバーに)期待される新しいデザインを実現していくために、各地域の趣向や文化を含めてきめ細やかにマーケティングし、世界に通用するテクノロジーを注ぎ込んで、独自の持ち味、強みを活かしたタイヤ作りと製品展開をグローバルに行なっていきます」と決意を新たにしていた。
続いて壇上に登場したのは、2018年12月にYouTubeで「Ken Block's GYMKHANA TEN」を公開したばかりのケン・ブロック選手と、オフロードレース「Baja 1000」のチャンピオン獲得経験もあるタボ・ビルドソーラ選手、D1グランプリなどで活躍する川畑真人選手、そして「アジアクロスカントリーラリー 2018」で自らハンドルを握った哀川翔さんの4人。
各選手が車両に装着している「PROXES(プロクセス)」について、ブロック選手は「幅広いレンジに対応している。新品の時からそうでなくなった時まで、あらゆる場面できっちり仕事をしてくれる最高のパートナーだ」とコメント。川畑選手も「タイヤの進化がすごい。ドリフトに要求されるスピード、コントロール性は世界トップクラス」と太鼓判を押した。「OPEN COUNTRY(オープンカントリー)」を使用しているビルドソーラ選手は「870馬力、6000ポンド(約2700kg)のトラックに使っているが、トーヨータイヤは最高のドライバビリティ、グリップ、耐久性がある」と語った。
哀川さんは、アジアクロスカントリーラリーについて、「(参戦車両の)半分以上が完走できない。そのなかで無事完走できたのはトーヨータイヤのおかげ。ぬかるんで脱出できないような場所でもちゃんと(タイヤの溝が土を)かんでくれるんで。(ラリーでは)いかに脱出できるかが大事。1回もタイヤトラブルがなかった」と振り返った。
ハイパワーSUVを中心に展示。ケン・ブロック選手と哀川翔さんの車両も目を引く
TOYO TIREのブースでは、すでに述べたようにSUV車両を中心に6台と、それぞれに装着しているタイヤを展示していた。また、ステージ周辺では主にオンロード向けのPROXESシリーズと、ダート・オフロード向けのOPEN COUNTRYシリーズ計10製品のタイヤラインアップを紹介していた。中には海外では販売しているものの、まだ日本国内での発売が未定となっているタイヤもいくつか目にすることもできた。
車両展示では、フォード F-150をベースにしたブロック選手の「1977 F-150 Hoonitruck」(装着タイヤは「PROXES ST III」。日本未発売)が最も目立つ場所に置かれていた。YouTube動画では計5台のフォード車のうち最後に登場し、次回作を期待させるようなエンディングで幕を閉じている。このマシンはV型6気筒 3.5リッター“エコブースト”ツインターボエンジンを搭載し、900PS以上を発生するという。
哀川さんがラリーレースに使用した「FLEX SHOW AIKAWA Racing LAND CRUISER PRADO」(装着タイヤはOPEN COUNTRY M/T)も展示しており、至るところに見られるダメージがレースの過酷さを物語っている。レース中はブレーキローターを破損するというトラブルに見舞われたもののタイヤにはダメージがなく、最後までタイヤ無交換のまま走り切ったという。
そのほかには、650PSで最高速305km/hと言われるランボルギーニのハイパワーSUV「ウルス」(装着タイヤは「PROXES Sport SUV」)、V型8気筒 6.2リッタースーパーチャージャーエンジンで717PSを発生するジープ「グランドチェロキー Trackhawk」(装着タイヤはPROXES ST III)、ドレスアップしたオフローダー トヨタ自動車「ハイラックス」(装着タイヤは「OPEN COUNTRY R/T」)を展示していた。
また、唯一のオンロードレース用車両として、2018年の「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」におけるタイムトライアルクラスで、ガソリン車のトップタイムを記録したマクラーレン「MP4 12C」ベースのGT3規格マシン(装着タイヤはスリックの「PROXES RS1」。日本未発売)も。どの車両もダイナミックなアングルから見られるポジションで固定されていた。
なお、TOYO TIREは2月9日~11日にインテックス大阪(大阪府大阪市住之江区)で開催される「大阪オートメッセ2019」にも出展。本稿で紹介したハイラックス、グランドチェロキー Trackhawkを展示してTOYO TIRESが持つSUVの世界観を訴求。さらに「OPEN COUNTRY M/T」「OPEN COUNTRY R/T」「OPEN COUNTRY A/T plus」「PROXES Sport SUV」「PROXES R888R」といったタイヤも展示される予定だ。大阪オートメッセ2019に行かれる方は、新生TOYO TIRESブースもぜひ確認してほしい。