トピック

ジープ「グランドチェロキー」で冬アクティビティを楽しむドライブ 快適な走りを改めて体感しながらスキー場に行ってきた

スタッドレスタイヤを装着したジープ「グランドチェロキー」でスキー場へ!

ジープブランドのフラグシップ

 4WD専門ブランドであるジープは、本格的なオフロード向けからオンロード寄りまで、4WDの中で非常に豊富なバリエーションをラインアップしている。最近ではついにフルBEVまで加わったところだ。

 ステランティスの一員となったことで、そのワイドバリエーションぶりにますます磨きがかかったように思える。そんな中でも、フラグシップに位置し、歴代モデルに対して持ち前のバリューを一段と高めて世に出てきたのが、現行のグランドチェロキーだ。

 2021年に発売された直後には頻繁に乗る機会があり、しばらく間があいて久しぶりに乗る運びとなったグランドチェロキーは、目にした瞬間、やっぱり見栄えするなというのが第一印象。

 力強さとエレガントさを兼ね備えていて、存在感は、「L」と付く3列シートのロングボディもあるが、日本で乗るには全長が5mを下まわるスタンダードボディのほうが何かと都合がよい。

 グランドチェロキー Lにある「サミットリザーブ」という最上級グレードほどゴージャスではないにせよ、今回の「リミテッド」だってなかなかのもので、ラグジュアリーさを大事にしている思いが伝わってくる。

ドライブのお供は、卓越した悪路走破性と長距離ドライブも快適に楽しめるラグジュアリー・グランドツアラーのジープ「グランドチェロキー リミテッド」(830万円)。ボディカラーは鮮やかでありつつもしっとりとした印象の「ヴェルヴェットレッド P/C」(5万5000円高)。ボディサイズは4900×1980×1810mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2965mm
エクステリアデザインは1963年に登場した初代「ワゴニア」にインスピレーションを得ながら、最新のデザイン手法によりモダンに仕上げられた。今回は、冬のアクティビティを楽しむためにミシュランのスタッドレスタイヤ「X-ICE SNOW SUV」(265/60R18)を装着
フロントドアに「GRAND CHEROKEE」のエンブレムを装着
リアにさりげなく光るJeep 4×4システムのエンブレムが高い走破性を主張する
最高出力200kW(272PS)/5250rpm、最大トルク400Nm(40.8kgfm)/3000rpmを発生する直列4気筒2.0リッターターボエンジンを搭載。トランスミッションには8速ATを組み合わせ、4輪を駆動する
グランドチェロキー リミテッドのインパネ
10.1インチタッチパネルモニターを備えるオーディオナビゲーションシステム「Uconnect」を標準装備
シフトはダイヤル式。シフト左側にはさまざまな路面状況に適した走行モードを選択できるセレクテレインシステムのトグルを配置
滑らかな手触りのテクノレザーステアリングホイール
Alpine製プレミアムサウンドシステム(スピーカー9基/サブウーハー1基)を標準装備
ブラックの合成皮革シートで引き締まった雰囲気を演出。フロント/リアともにシートヒーターが標準装備となるので、冬の寒さを和らげながらドライブを存分に楽しめる

 筆者はかねてから遊びに行くためのクルマとして、これ以上の実力のあるクルマはなかなかないと思っている。まず目で見て満足感が高まり、乗って心が解放され、荷物を好きなだけ積んで、どこへでも行けるのだから。

 今回は、いざスキー&スノボへ! ということで、それほど巨大な荷物はないものの、2列目シートを立てておいても荷物を十分積めるのだからたいしたものだ。

 できるだけ多くの人を乗せたいならばグランドチェロキー Lがある。3列目までゆったり座れるスペースが確保されているので、大人6人で出かけるにももってこいだ。3列目まで人が座っても、後ろには広く荷物を積めるスペースが残る。

グランドチェロキー リミテッドのラゲッジ
1人分のスノーボード、ブーツ、ウェアを載せてもまだ十分なゆとりがある
グランドチェロキーで冬を楽しむ

大きくても乗りやすい

 早朝に都内を出発して、目指すは群馬県のたんばらスキーパークだ。首都圏からアクセス性がまずまずだし、人工雪の設備があるので、もし雪があまり降ってくれなくてもスキーやスノボを楽しむことができると聞いて決めた。

 事前情報ではあまり雪はなさそうな感じだったが、たとえいきなり雪に見舞われても、グランドチェロキーにスタッドレスタイヤを履かせておけば鬼に金棒に違いない。雪が降ろうが降るまいが問題ない。絶対的な安心感がある。

 グランドチェロキーのリミテッドは大柄ながら見切りがいいので、狭い道では物理的なサイズをもちろん感じるものの、通りに出てしまえば苦にならず、操作系も適度に軽くてとても扱いやすい。

 見た目のわりに、車両重量が2tちょっととそれほど重くないこともあって、エンジンが2.0リッターの直4ターボとは思えないほどよく走る。

グランドチェロキー リミテッド

 高速道路に乗ると、先進運転支援装備が充実しているので、車間距離や車線の維持など巡行するための操作をクルマにかなり任せられるのも助かる。インフォテインメントシステムも充実していて、さまざまな音楽を楽しんだり、ほしい情報に即座にアクセスしたりできるのもありがたい。

 高速を下りて、一般道へ。最初は平坦だったところから、カーナビのガイドで目的地が近づくにつれて上り勾配やカーブが増えてくるが、グランドチェロキーはものともしない。2.0リッター直4ターボ、なかなかやるじゃないか!

雪道には出会えなかったが……

道端に雪のあとはあっても、雪道らしい雪道とは出会えず……

 いよいよ到着! ひょっとするとスキー場周辺に多少は雪が積もっているかと思ったら、周辺に降って溶けたあとがあったり、この日も雪のまじった小雨がちょっとだけ降ったりしたものの、「雪道」と呼べるような状況には出くわすことなくスキー場の駐車場に着いてしまった。まあ、降らずにいてくれたほうが安全であるにこしたことはない反面、ちょっと物足りない気も……(笑)。

 さっそくゲレンデへ。筆者は雪国の生まれということもあり、あまり上手でもないけれど、いちおうどんなところでも下りてこられるぐらいの技術はあるが、どうですか、この滑りっぷり!(たいしたことないですかね。笑)

ドライブを楽しみ、スキーも楽しむ

 たんばらスキーパークを滑るのも、人工雪を滑るのも初めて。もっとベタッとしているのかと思いきや、全然そんなこともなくて、とっても滑りやすい。いわゆるパウダースノーほどじゃないとはいえ、普通にスキーを楽しめることに感心してしまった。

 滑り終わったあとは、ちょっと寄り道して景色のキレイな場所へ。往路の市街地や高速道路もそうだが、現行グランドチェロキーはハンドリングの正確性が歴代モデルよりも増していて、ワインディングもけっこういける。オンロードも得意なジープだったりする。それでいて足まわりが妙に強化されているわけでもなく、乗り心地は快適なままだ。

スタッドレスタイヤを履いていても、グランドチェロキーの走りと乗り味は変わらず快適

 そんな景色のいい道を走る楽しさをさらにひき上げてくれるのが、「コマンドビュー デュアルペインパノラミックサンルーフ」だ。もともとの見晴らしのよさに加えて、前側のパワーサンシェードを開けると、絶大な開放感を味わうことができる。暖かい季節なら、開けて太陽の光や新鮮な空気をたっぷり取り込んでオープンエアドライブを満喫することもできる。グランドチェロキー、なかなかやるじゃないか!

 グランドチェロキーならなんでもできることが改めてよく分かった。日々の生活はもちろん、休日のロングドライブも、より快適で楽しい旅になることうけあいだ。

リミテッドではオプション装備となるコマンドビュー デュアルペインパノラミックサンルーフ。冬はさすがにオープンエア……とはいかないが、明るいドライブが楽しめる

Photo:堤晋一