トピック

まるも亜希子の娘と2人でツインリンクもてぎ自然体験

棚田で出会った“お座りするカエル”と源氏・平家のホタル観賞♪

ハローウッズの森で出会ったお座りするカエル

 いよいよ本格的な夏の到来! カーッと晴れた空を見ていると、どんどんお出かけしないともったいないっ。なーんて気分になってきますよね。今年は子供たちとどこへ行こうかなと、お悩みのパパ・ママも多いのではないでしょうか?

 去年の夏はまだ1歳でヨチヨチ歩きだった娘・和奏(わかな)も、今年はもうすっかり走り回るようになって、おしゃべりだって達者。アリやチョウチョなど生き物も興味津々で追いかけ回すまでになりました。そうなると、この夏はやっぱり大自然の中に連れて行ってあげたい! 森や水辺で思いっきり遊ばせてあげたい! 私までワクワクしてきちゃいます。

 そこで目指したのが、ツインリンクもてぎにある「ハローウッズの森」。ここは栃木県の茂木町に広がる里山を丁寧に手入れをして、荒廃していた自然に豊かさを取り戻し、多様な生命の息吹と恵みを再び目覚めさせた、とても生き生きとした森です。そこに、いつでも誰でも思い切り遊べるように、人と自然が楽しく関わり合い、新しい体験や発見をするきっかけの場となるようにと、さまざまな工夫が凝らされた森なんです。

ツインリンクもてぎの中にあるハローウッズの森は、ウッドチップの敷き詰められた散策路や棚田などもある自然と触れ合える森です

 この「ハローウッズの森」をプロデュースしたのは﨑野隆一郎さん。私も何度かお会いしたことがあるのですが、数々の大きな自然プロジェクトに携わり、自然と人のいい関係を知り尽くしたエキスパートです。とても豪快だけど温かくて、人にも自然にも愛を持って接する人柄は、まさに懐の深い森のような印象でした。そんな﨑野さんがプロデュースした森に娘を連れて行ける日が来るなんて……。なんだかグッときちゃいます。

 ツインリンクもてぎの北ゲートをくぐってまっすぐ進むと、右手に見えてくるのがハローウッズの森です。駐車場は目の前。エントランスを入ると、すでにたくさんの子供たちのはしゃぐ声が響いています。そのまま自由に散策するフリーウォークなら、無料というのも嬉しいところ。森のあちこちに道案内や地図があるから、迷うことなく思い思いに遊べますね。でも私たちは初めてだし、森の見どころや生き物のこともより詳しく知りたいので、せっかくだからガイドウォークに参加してみることに。

ガイドさんと一緒だから見つけられる森の住人たち

 キャストの皆さんが一緒に歩いて、季節ごとに変化する森の様子や生き物たちとの触れ合い方などを教えてくれる「どんぐりの森ガイドウォーク」は、ゆっくりのんびり楽しめる1時間半のロングコースと、森が初めての小さな子供でも無理せず歩ける1時間のショートコースがあります。今回私たちは、ショートコースにトライ。ガイドしてくれるのは、ネイチャーイベントの講師やテレビ番組の監修なども行なっているという奥山英治さんと、優しい笑顔がステキな池原稜子さんです。

 最初に虫取り網を手渡してもらい、一気にテンションがあがって元気いっぱい歩き出した和奏。「今日はどんな生き物がいるかなぁ?」と話しかけると、「たのしみね~」なんていっちょまえに言いながら、ズンズンと森の中へ入っていきます。ハローウッズの森の道にはウッドチップが敷き詰めてあり、まだ13cmの小さな足でも、つまづいたりすることなく歩きやすそう。知らない森や山だと道がどうなっているか分からないし、途中に危険なものが落ちていたりするかもしれない不安があるけど、これなら安心して歩けます。

奥山さんと池原さん、2人のガイドさんと一緒に散策します
初めての虫取り網に興奮気味の和奏
ウッドチップが敷かれたふかふかの道は歩きやすくて安心

 都心とはぜんぜん違う心地よい空気に、早くも心洗われながら進んで行くと、さっそく奥村さんと池原さんが「あっ」と言って木の根っこに手を伸ばしました。素早く逃げてしまったけれど、とても珍しいトカゲの一種が顔を出したそうです! 周りの大きな木には、ホンダの方々がデザインした世界に1つだけの鳥の巣箱が置かれていて、「あそこは鳥さんのおうちなんだって」と和奏に言うと、感心した様子で眺めていました。中にはデザインが斬新すぎてまったく鳥が寄り付かなかった巣箱もあるそうだけど(笑)、これは大人にとってはアート作品のように楽しめます。

ガイドのお2人が森の中に隠れているいろいろな生き物を見つけてくれます
これは木の根元にあったアリジゴクの巣
池原さんが小さいカマキリをキャッチ
ホンダのスタッフがデザインしたという巣箱
でもオーソドックスな巣箱のほうが鳥には人気があるようで
他にも木で作ったうり坊など、楽しめるものがたくさん

 階段を登ってまずたどり着いたのは、丸太小屋風の小さな建物。ここは「野生生物研究所」の哺乳類研究室で、ネズミやムササビなどがどんな暮らしをしているのか、普段は見られないヒミツの行動を間近で見ることができます。ムササビが巣箱で眠る様子や、ネズミが食べ物を取りに来る様子も録画や写真で見ることができて、和奏はもう釘付け。「かわいいねぇ」「ねんねしてる!」と、興味津々で観察していました。

野生生物研究所の中では森に住む生き物の生態を動画で紹介
餌を取りに来るネズミの映像に大はしゃぎ
研究所の一角にあるエンカウンターと呼ばれる装置。透明のパイプは外につながっていて、運がよければ野生の動物に遭遇できるそう

 そして次に見つけたのが、なんとも不思議な看板。「森のそうじやさん」と書いてあり、穴の中にはたくさんの落ち葉や小枝などが入っています。でもよく見ると……、玉虫色に光る生き物がせっせと活動しているではないですか。実はここには、森で死んだ生き物を食べてくれる、オサムシやセンチコガネという虫などがいるところ。そのおかげで森はきれいになり、命の循環がうまくいくんですね。

 奥村さんが1匹の虫を手にとって、和奏に見せてくれました。私はいったいどんな反応をするか、ドキドキ。というのも和奏は普段、黒っぽい虫が苦手で、見ると泣き出してしまうほどなのです。最初はちょっと腰が引けていた和奏ですが、次第に慣れてきたのか間近で観察をはじめました。まだ触るまではいかなかったけど、それでも大きな一歩! 親としてジンとした瞬間でした。

森のそうじやさんと呼ばれる虫たちが集まる場所。餌になるものがあるので逃げないんだとか
初めて見る虫にちょっとおっかなびっくりの和奏
転んだ虫さんを助けてあげる和奏。よくできました

 まだまだ森の道は続きます。何やら木材を重ねて作業中のここは、カブトムシの丘。夏休みになると、ここにたくさんのカブトムシやクワガタがやってきて、子供たちが夢中になって遊ぶことができるんだそう! この日は階段を降りていくと、地中で成長しているカブトムシの幼虫を見ることができました。うわ~、私ったら何十年ぶりに見たかしら? もちろん和奏は初めてです。「カブトムシの赤ちゃんだよ~。まだねんねしてるんだよ~」と言うと、珍しそうに眺めていました。これは夏休み中にもう一度、立派なカブトムシになった姿を見に来なければ!

クワガタの産卵場として整備されたエリア。一角は地中が見られるようになっていて、実際にカブトムシの幼虫やさなぎを見ることができました

 後ろ髪を引かれつつ先へ進む途中、池原さんが小さなカマキリをつかまえてくれたり、チョウチョを見つけて虫取り網で追いかけたりと、はしゃぎまくる和奏。そして「あの辺りはよくクワガタがいるんですよ」と、草を分け入って樹液の出ている木にいくと、オオッ、本当にいましたクワガタが! またまた虫かごに入れてもらって、和奏は大興奮です。

 そうこうしているうちに、突然パーっと空がひらけ、ブオーンとレーシングカーの音が聞こえてきました。なんとここからは、ツインリンクもてぎのロードコースがよく見渡せるではないですか。可愛らしい切り株のポーディアム(表彰台)もあって、記念撮影にもぴったり。今度パパがレースに出る時は、ここから応援するのもいいなぁ、なんてヒミツの場所を見つけた気分です。

初めて見るクワガタに和奏ちょっと緊張?
かごに入れてもらったクワガタに興味津々
ほかにもカブトムシやカナブンが集まっている木もありました
ハローウッズの森から見下ろすサーキット。森のポーディアムに立って記念撮影♪

 さて、盛りだくさんだったガイドウォークは無事にゴール。和奏は最後まで「抱っこ~」と言わずに歩き通せて、ちょっと頼もしく感じました。お昼を食べたら、今度は田んぼで生き物探しやどろんこ遊びに挑戦です。

棚田でお座りするカエルを見つけた

 冒険の塔を通過してすぐ左にある道をどんどん下っていくと、見えてきたのは「ハッチョウトンボの棚田」。今や日本各地でもなかなか見ることのできない、美しい棚田の風景にこんな近くで出会えるなんて、ちょっと感動です。

 さぁ、ここでは網とバケツを持って、田んぼにいる生き物を探します。オタマジャクシの最盛期は過ぎてしまったようだけど、目を凝らすとまだチョロチョロッと動く小さな影が。「あっ、いた!」と網ですくおうとするものの、これがすばしっこくてなかなかすくえず、和奏は大はしゃぎ! 奥山さんと池原さんのサポートで、1匹・2匹とすくってバケツに入れていくのは、大人でも面白くて思わず熱中しちゃいました。

ハッチョウトンボの棚田。田植えの時期にはどろんこ遊びも楽しめちゃいます
和奏といっしょにオタマジャクシ取りを楽しみました
中には足の生えたオタマジャクシも

 すると近くでピョ~ンと飛び跳ねたのは……大きなカエル! すかさず奥山さんがつかまえて、和奏に見せてくれました。絵本に出てくるカエルしか見たことがない和奏は、ちょっとおっかなびっくり。でも「おなかコチョコチョしてごらん」と言われて、そーっと手を伸ばし、ついに触った~! またまたジーンとする私。さらに、奥山さんが「面白いもの見せてあげるね」と言って、何やらカエルにおまじない(?)をかけると……。エエッ、なんということでしょう、カエルがおとなしくお座りしているじゃないですか。しかも、葉っぱの傘まで腕に抱えて、まるでお人形のようです。こんなカエル、私でも初めて! これには和奏も大喜びで、どうやらカエルが大好きになったようです。田んぼに帰すときに「バイバイ、またあそぼうね」なんて言っていたほどですから。

捕まえた大きなカエルに奥山さんが魔法を掛けると……
なんとちょこんとベンチに腰掛けました
葉っぱの傘も抱えています

 そしてこのテンションのまま、今度は田んぼに入ってどろんこ遊びをすることに。もちろんこれも初めての体験です。「お水にぼちゃんしてみよう、それ~っ」とノリノリの和奏。だったのですが……。私と手をつないで足を入れた瞬間、ヌルヌル、ズボッ! 両足が泥に吸い込まれて抜けなくなってしまい、一瞬で大泣き(笑)。イヤイヤ期全開の2歳は二度と入ろうとせず、こちらはあえなく断念してしまいました。もう少し大きい子供なら、きっと泥の中で駆けずりまわって楽しめるでしょうね。こんな体験はほかではなかなかできないので、また来年、チャレンジしてみようと思います。

初めて田んぼに足を踏み入れてみたものの、すぐに大泣き(笑)。でもこれも貴重な体験です

 田んぼでのどろんこ遊び体験は、田植えの時期など季節限定の特別プログラムとして開催しているので、公式サイトで日程などをチェックして参加してみてくださいね。その際は、ドロドロになってもいい服装をお忘れなく(笑)。すぐ近くに、足を洗える水が用意してありますが、子供はもう頭から全身どろんこになるそうです。

源氏と平家が舞う夜の棚田のホタル観賞

 さて、ここまでで帰路についても大満足の1日なのですが、ちょうどこの日はホタルが見られる時期で、特別プログラムの「ホタル観賞ガイドウォーク」が開催されていたので参加してみることに。

 天然のホタルを見られるなんて、私も初めてのことです。夕方のまだ明るいうちに先ほどの田んぼへ移動して、奥山さんたちの楽しい「生き物トーク」を聞きながら、ウッドデッキに腰掛けて日が暮れるのを待ちます。だんだんと辺りが暗くなっていき、声を潜めていると……。「あっ、あそこで光った!」奥山さんが教えてくれました。「えっ、どこどこ?」と、最初は目が慣れずに見つけられなかった私たちですが、じーっと見つめているうちに、ポッ、ポッと黄色い小さな光が優しく輝いているのを発見。

 季節によって見られるホタルは変わるそうですが、この時期は源氏ボタルと平家ボタルが同時に見られるそうで、全国的にも貴重なのだとか。

 ほのかに光るのは平家ボタル、濃い黄色が源氏ボタルという違いや、メスは飛ばずに葉っぱなどにとまって光ることなど、実際に見ながら教えてもらえるなんて贅沢ですよね。和奏はだんだんとテンションが上がってきて、ウッドデッキで踊りだしたり楽しそう。静かにしてないとホタルが逃げちゃうよ、と言っても大興奮でした(笑)。1時間くらいすると辺りにはたくさんのホタルが集まってきて、まさに天然のイルミネーション。自然からの贈り物をもらったようで、幸せな気分に包まれました。

夜になって再びハッチョウトンボの棚田を目指します
ウッドデッキに腰掛けて暗くなるのを待つと、奥の森にホタルの光がちらほら
奥山さんが捕まえてくれたホタル。手の中で光ってます
手のひらから飛び立つホタル。貴重な経験ができました

 和奏はこの光景、覚えていてくれるかなぁ。まだ2歳だから忘れちゃうかもしれないけど、きっとこの経験はなにかに生きてくるはず。家に帰って、夜眠る間際まで「たのしかったね、またいこうね」と話していた和奏を見て、そう確信した私でした。

 こんな小さな子供のうちから、自然の中で安全に楽しく貴重な体験ができるハローウッズの森。ここでしかできない夏の思い出が、たくさん待ち受けていることでしょう。この夏、ぜひみなさんもお出かけしてみてくださいね。きっと、見たこともないようなとびっきりの笑顔と、ひとまわり成長したお子さんを感じられると思います。

提供:株式会社モビリティランド

まるも亜希子

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト。 映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツ参戦や安全運転インストラクターなども務める。海外モーターショー、ドライブ取材も多数。2004年、2005年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。17~18年日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。女性のパワーでクルマ社会を元気にする「ピンク・ホイール・プロジェクト(PWP)」代表。ジャーナリストで結成したレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表として、耐久レースにも参戦している。過去に乗り継いだ愛車はVWビートル、フィアット・124スパイダー、三菱自動車ギャランVR4、フォード・マスタング、ポルシェ・968など。ブログ「運転席deナマトーク!」やFacebookでもカーライフ情報を発信中。

Photo:中野英幸