東京オートサロン2013

ケンウッド、7V型静電タッチパネル搭載の新「彩速ナビ」発表

フリック、ピンチ、ドラッグ、マルチタッチ操作が可能

真っ白なアヴェンタドールが目を惹くケンウッドブース
2013年1月11日発表

JVCケンウッド カーエレクトロニクス事業グループ業務執行役員・技術本部長 阿部重徳氏

 毎年、1月に新製品を発表するJVCケンウッド。今年は「東京オートサロン 2013 with NAPAC」会場において、3世代目となる「彩速ナビ」およびカーオーディオ2013年モデル、スピーカーシステムの発表会を行った。

 新彩速ナビは地デジチューナーをはじめCD/DVD/USB/SD、さらにBluetoothにも対応したタイプZ(MDV-Z700)、基本機能は同等ながらCD/DVD再生機能を持たないタイプR(MDV-R700)、唯一非光沢パネルを採用しBluetoothは未搭載となるタイプX(MDV-X500)の3モデル。価格はすべてオープンプライスだが、順に13万円前後、12万円前後、11万円前後を想定している。発売は2月上旬を予定。

 冒頭で挨拶した阿部氏は同社が新中期計画において「ReDesign」をビジョンとして掲げたことを紹介し、スマートAV分野およびスマートセーフティ分野を中心に使い心地、デザイン、機能、性能のそれぞれで、感動と安心を提供する優れた商品とサービスを提供、新しい付加価値を創出していくと語った。

 ナビゲーションにおいては市販市場がハードディスクナビからメモリーナビに移行している中で、いち早く2010年からメモリーナビに特化した商品構成に変更。2011年から発売を開始した「彩速ナビ」シリーズの好評を受け2012年にはシェア15%を獲得、さらに今年は今回発表する新製品でシェア20%以上を目指したいと、その意気込みを口にした。

カーエレクトロニクス事業グループアーキテクチャ設計部長 徳江純氏

 その後、製品設計を担当する徳江氏が登壇。新モデルを開発するにあたり日本は世界最大のカーナビマーケットであるものの、基本機能はこの15年ほどあまり大きな成長をしていない。そこで同社のビジョンでもある「ReDesign」つまり再設計が必要になった、と語った。

 新モデルではナビゲーションのあるべき姿とあるべき使い方を追求し、ハードウエアはもちろんソフトウエアもOSから一新。静電タッチパネルの採用やデュアルコアCPUを採用した「ジェットレスポンスエンジンIII」を搭載することで、スマートフォン感覚でスムーズに操作することが可能になったという。

 操作面においても画面下のハードキーは従来モデルのようなナビ、AVボタンではなく「HOME」ボタンを中心に据え、ホーム画面からナビやAV系に移行するUI(ユーザーインターフェース)に変更。ただ、そのままではボタンを配置するスペースが足りなくなってしまうため、若いエンジニアの発想を活かしたという「引き出し」式のメニューを採用した。これは液晶の額縁部分に触れ、画面中心に向かってドラッグすることで地図やメニューの表示を引き出すというもの。これらの開発にあたっては常にスマートフォンをかたわらに用意し、それを超える操作性を常に意識していたそうだ。

新彩速ナビのフラグシップとなるMDV-Z700
AVソースと地図、それに時計やカレンダー、天気といったウィジェットが表示される。ここから右フリックで情報設定メニュー、左フリックで目的地検索メニューになる
地図画面も一新。100mスケールの市街地図表示も可能になった
左上を引き出すとサブマップを表示。大きさは2段階に変更可能

 また、スマートフォン連携も強化された。専用アプリ「KENWOOD Drive Info.」をスマホにインストールしナビと接続することで、「全道路対応スマートループ情報」を取得できるほか、ガソリンスタンド価格、駐車場満空などの情報が取得可能となった。従来どおり「NaviCon」にも対応しており、家庭で目的地を探してクルマに乗ってデータ転送と、便利に使っていただけると思うと語った。

 最後に「カーナビゲーションのジャンルはまだ日本のメーカーが独占している残された市場。ただ、残念ながら10年ほど同じものを作り続けてしまった。現在、生産は海外で行っているが、このままではすべて開発まで持って行かれてしまう。生き残りをかけて“ReDesign”したのが今回のモデル。カーナビを初めて触った時のようなワクワクした感じを、お客様にもう1回味わってほしいという設計者の思いで第3世代の彩速ナビを提案したい」と締めくくった。

左下はAV画面。こちらも大きさを2段階で変更可。さらに引き出すと全画面に
右上はソース切り替え
右下は電話
上は画面の明るさと音量調節
地図画面スクロール中は広域のサブウインドウを左上に表示
AndroidはBluetooth接続、iPhoneはUSB接続によりリアルタイムデータの取得が可能
天気予報のほか駐車場満空、ガソリン価格などの情報が取得できる
ガソリン価格の表示
テレビdeみ〜たの検索例。左下の情報ボタンを押せば詳細情報を見ることができる
HDMIやMHL接続によるミラー表示でスマホの動画をナビ画面上で見ることができる。iPhone 5もアップル純正アダプターで対応
本体構造やパーツの見直しにより高音質化を実現。USB端子も金メッキ仕様
ケンウッドならではの便利機能がモニターを逆側にスラントさせる逆チルト
新彩速ナビではさらに一歩進めて視野角調整機能を搭載
若干下方向から見るような場合でも視野角調整により見やすくすることができる
モニターを開けるとCD/DVDとSDカードスロット。SDカードはSDXCまで対応
地デジもチューナーとアンテナの見直しにより受信感度が大幅にアップしているという
調整機能として6種類のホールシミュレーションを搭載
CD/DVD再生機能を持たないMDV-R700。ナビゲーション機能などはMDV-Z700と同等
ベーシックモデルとなるMDV-X500。非光沢パネルとなるほかフェイスデザインも若干異なる
セパレートカスタムフィットスピーカーKFC-XS1700。磁気回路の形状を最適化することにより高音質化を実現
チューンアップ・サブウーファーKSC-SW11。150Wのパワーアンプを搭載しつつ高さ70mmのコンパクト設計
MP3/WMA/AAC/WAV対応CD/USB/SD/BTレシーバー、U585BT。昨年はベーシックモデルとなるU373BTのみだったが、より上位モデルにもBluetoothに対応してきた。フェイス部は着脱可能
MP3/WMA/AAC対応CD/USBレシーバー、U585BT
MP3/WMA/AAC/WAV/FLAC対応USBレシーバー、U383MS。CDプレーヤを持たないメカレスとすることで奥行きは従来比35%カット
MP3/WMA/AAC/WAV対応CD/USB/SDレシーバー、U585SD。U585BTのBluetoothレスモデル。タイムアライメント機能も省略される
MP3/WMA/AAC対応CD/USB/BTレシーバー、U383BT。昨年モデルとなるU373BTの後継機
MP3/WMA/AAC/WAV対応デュアルサイズCD/USBレシーバー、DPX-U510。唯一の2DINユニット。トヨタ車、ダイハツ車のワイド2DIN用エスカッションを同梱

安田 剛

デジモノ好きのいわゆるカメライター。初めてカーナビを購入したのは学生時代で、まだ経路探索など影もカタチもなかった時代。その後、自動車専門誌での下積みを経てフリーランスに。以降、雑誌やカーナビ専門誌の編集や撮影を手がける。一方でカーナビはノートPC+外付けGPS、携帯ゲーム機、スマホ、怪しいAndroid機など、数多くのプラットフォームを渡り歩きつつ理想のモデルを探索中。