東京モーターショー2013

ランドローバー、最も俊敏、最もレスポンスに優れる新型「レンジローバー・スポーツ」をジャパンプレミア

クラス初のオールアルミ構造で最大240kgの軽量化を実現

東京ビッグサイト 東4ホール

会期:11月20日~12月1日(一般公開日:11月23日~12月1日、プレビューナイト:11月22日17時30分~)

 ジャガー・ランドローバー・ジャパンは、東京モーターショーの会場である東京ビッグサイト 東4ホールにあるランドローバーブースにジャパンプレミアとなる「レンジローバー・スポーツ」、11月20日に180台限定発売した特別仕様車「レンジローバー・イヴォーク Dynamic Limited」、11月12日に発表した2014年モデルの「ディスカバリー」という3台を展示した。

 なお、レンジローバー・スポーツは10月に河村康彦氏によるイギリス本国仕様のインプレッション(http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/impression/20131010_618506.html)を掲載しているのでこちらもご参照いただきたい。

 ジャガーブースと隣接したランドローバーブースで実施されたプレスブリーフィングでは、ジャガーのスピーチも行ったジャガー・ランドローバー・ジャパンのグループ・マーケティング・ディレクター フィル・ポップハム氏が担当。ジャガー・ランドローバーという会社について、「ドライビングとは、単純にクルマだけの問題ではなく、乗る人のライフスタイルがさらに充実し、お客様が“スペシャル感”を体験できるよう心を砕いている」と目指す方向性を紹介。グローバルセールスや日本での販売台数の成長なども良好な数値を残しているが、販売台数競争に参加することなく、自社ならではのユニークな製品をリリースし、プレミアムカーを作り上げるスペシャリストであると自負している。

 また、日本での成功がジャガー・ランドローバーの世界的な成長に欠かせないもので、そのために数多くの優れた新製品を投入。そのなかでも、この会場に並んだ3台はランドローバーブランドの可能性を示す象徴的なモデルであると紹介。ジャパンプレミアを行ったレンジローバー・スポーツのディテールについて解説を実施した。

アルミニウムボディー構造により、新型レンジローバー・スポーツは先代モデルより25%堅牢で39%軽量化を達成。最も速く、俊敏でレスポンスのよいクルマになったと解説するポップハム氏
ポップハム氏は「当社は英国のすばらしい2つのブランドを保有するワン・カンパニーです」と語る
赤いライティングで演出されたジャガーの新型Fタイプ クーペと対を成すように、ブルーの照明でベールを彩るランドローバーブース
2代目に進化したレンジローバー・スポーツが日本公開された

レンジローバー・スポーツ

 11月30日に発売となる新型レンジローバー・スポーツ。3種類のグレード展開となり、798万円のSE、903万円のHSE、1260万円のAutobiography Dynamicが設定されている。エンジンはSE/HSEに搭載するスーパーチャージャー付きV型6気筒DOHC 3.0リッターエンジンとAutobiography Dynamicに搭載するスーパーチャージャー付きV型8気筒DOHC 5.0リッターエンジンの2種類。それぞれ250kW(340PS)/450Nm、375kW(510PS)/625Nmを発生。ミッションはコマンドシフト付きの8速ATで、Autobiography Dynamicは副変速機も備えている。駆動方式は全車フルタイム4WD。

 ボディーサイズは4855×1985×1800mm(全長×全幅×全高)でホイールベースは2920mm。シャシー構成にこのモデル最大のトピックとなる軽量サスペンション設計とダイナミックシャシー技術を組み合わせたオールアルミ構造をクラス初採用。初代モデルと最軽量車種で比較して240kgという大幅な重量減を達成。オンロード/オフロードを問わない走行性能向上に加え、CO2排出量削減にも寄与している。このほかに走行面では、連続可変ダンパー(CVD)を使った「アダプティブ・ダイナミクス」、ダイナミック・アクティブ・リア・ロッキングとトルクベクタリング・バイ・ブレーキングなどを使うことでオンロード走行の操縦性を高めている。

ボディーカラーはカタログの表紙でも使用されているイメージカラーの「チリ(プレミアム・メタリック)」。グレードはV型8気筒エンジン搭載のAutobiography Dynamic
ボディー両サイドとリアバンパーにセンサーを設置し、ドライバーが確認しづらい死角に存在する対象物を検知する「ブラインド・スポットモニター」を備える
ヘッドライトは「アダプティブ・キセノン・ヘッドランプ」
Autobiography Dynamicはドアミラーやルーフをブラックアウト
標準仕様は275/45 R21だが、展示車には275/40 R22のオプションタイヤ&ホイールを装着
ブレンボ製のブレーキキャリパーを装備

レンジローバー・イヴォーク Dynamic Limited

 東京モーターショーの開幕に合わせて予約販売の受付がスタートしたイヴォークの限定車「Dynamic Limited」。180台限定で価格は680万円。2014年モデルから乗用車で世界初の装備として導入したZF社製9速ATを採用するほか、内外装に車両の質感や使い勝手を高める特別装備を多数追加している。

サントリーニ・ブラックのボディーとフジ・ホワイトのルーフを組み合わせたイヴォーク Dynamic Limited。ボディーカラーはほかにフジ・ホワイト×サントリーニ・ブラック、オークニー・グレー×サントリーニ・ブラックの計3種類を用意
ヘッドライトは「アダプティブ・キセノン・ヘッドランプ」を特別装備
パワーテールゲートを特別装備。ピラー部分は同じブラックでもメタリックが入らない微妙に差異を付けた仕様で、ルーフと合わせて3トーンのエクステリアとなっている
ステアリングにはヒーターを内蔵
トランスミッションはZF社製9速ATを設定
シートはエボニー/ピメントの2トーン仕様
ルーフのパノラミック・グラスルーフも限定車の特別装備

ディスカバリー 2014年モデル

 2014年モデルのディスカバリーでは、エンジンをV型8気筒DOHC 5.0リッターからスーパーチャージャー付きV型6気筒DOHC 3.0リッターに変更。オフロード走行を重視しないユーザーに対応するため、8速ATをシングルスピード・トランスファーボックスに変更。従来まで標準装備だった副変速機付きのトランスファーボックスはオプション設定に切り替えられている。このほかに運転をアシストする装備を充実。小川や冠水した道路の走行中に水深が深くなりすぎた警告する「ウェイド・センシング」、駐車スペースからの後退時などに車両などの接近を知らせる「リバース・トラフィック・ディテクション」などを設定。オーディオでもほかのレンジローバー車で採用するMeridian製プレミアムオーディオシステムを装備するようになった。車両価格はSEが676万円、HSEが796万円となる。

2014年モデルで4年ぶりにエクステリアデザインを変更。フェイスリフトで印象を変え、モダンで精悍なイメージを与えるよう変更している
ヘッドランプ、フォグランプ、テールランプなどを形状変更。グリルを明るめの色調に変更してプレミアム感を高めている
新デザインとしたホイールはサイズも19インチから20インチに変更
8速ATは副変速機をオプション扱いにしてシングルスピード・トランスファーボックスに変更した
独自の形状が印象的な2分割のテールゲート
ラゲッジルームのフロアに2人分のシートを組み込む7人乗り仕様。シートバックを引き上げたあとに座面を前方から反転させてシートを完成させる

編集部:佐久間 秀