ニュース

アウディ、クーペ/スポーツバック/カブリオレを展開する「A5」がフルモデルチェンジ

出力の異なる2種類の直4 2.0リッターとV6 3.0リッター搭載

2017年4月下旬から順次発売

A5シリーズ:546万円~757万円

S5シリーズ:913万円~998万円

新型A5シリーズ

 アウディ ジャパンは、「A5 クーペ/スポーツバック/カブリオレ」「S5 クーペ/スポーツバック/カブリオレ」をフルモデルチェンジして4月下旬から順次発売する。スポーツバックの「A5 2.0TFSI sport」「A5 2.0TFSI」とカブリオレモデルは7月下旬発売の予定。価格はA5シリーズが546万円~757万円、S5シリーズが913万円~998万円。

モデルグレードエンジン変速機駆動方式価格発売日
A5 クーペA5 2.0TFSI クワトロ sport直列4気筒2.0リッター直噴ターボ(252PS)7速DCT(7速Sトロニック)4WD6,860,000円4月下旬
A5 スポーツバックA5 2.0TFSI直列4気筒2.0リッター直噴ターボ(190PS)2WD(FF)5,460,000円7月下旬
A5 2.0TFSI sport2WD(FF)6,030,000円7月下旬
A5 2.0TFSI クワトロ sport直列4気筒2.0リッター直噴ターボ(252PS)4WD6,860,000円4月下旬
A5 カブリオレA5 2.0TFSI クワトロ sport4WD7,570,000円7月下旬
S5 クーペS5 クーペV型6気筒3.0リッターターボ(354PS)8速AT(8速ティプトロニック)4WD9,130,000円4月下旬
S5 スポーツバックS5 スポーツバック4WD9,130,000円4月下旬
S5 カブリオレS5 カブリオレ4WD9,980,000円7月下旬

出力の異なる直4 2.0リッターとV6 3.0リッターを設定

A5 クーペ

 2世代目にフルモデルチェンジした新型A5シリーズでは、初代モデル同様に2ドアのクーペ、4ドアクーペのスポーツバック、電動開閉式ソフトトップのカブリオレを設定。初代モデルでは約8割のユーザーがスポーツバックを選択していることから、今回の新型モデルではスポーツバック4モデルを中心に、クーペ2モデル、カブリオレ2モデルが導入される。

 新型A5シリーズでは、駆動方式が2WD(FF)になるスポーツバックの「A5 2.0TFSI sport」「A5 2.0TFSI」に190PS/320Nmを発生する新開発の2.0リッターTFSIエンジンを搭載し、4WDには高性能版の2.0リッターTFSIエンジン(252PS/370Nm)が与えられ、いずれもトランスミッションに新開発の7速DCT(7速Sトロニック)を組み合わせる。また、S5シリーズは354PS/500Nmを発生するV型6気筒3.0リッターTFSIエンジンに8速AT(8速ティプトロニック)の組み合わせとなる。

A5 クーペ

 いずれのモデルもダイナミックハンドリングシステム「アウディ ドライブセレクト」を標準装備。「comfort」「auto」「dynamic」「efficiency」「individual」から走行モードを選択でき、モードによってエンジンのスロットルバルブ、トランスミッション、ステアリング、ストップ&ゴー機能付きACC(アダプティブクルーズコントロール)、エアコンなどの特性やプログラムを変更できる。

 エクステリアでは長くなったホイールベース、短い前後オーバーハング、パワードームを備えた長いボンネットを特徴にするとともに、初代でも重要なデザイン要素の1つだったというウェイブを描いたショルダーラインをリファインし、3次元の造形に進化。

 また、シングルフレームグリルは初代に比べ平たく、幅広いものになるとともに、その両側に配置された3次元造形のヘッドライトはシングルフレームグリルの上端より少し高い位置に設置。シングルフレームグリルがそこから下方に広がっていく造形が、新型A5シリーズのデザイン上のポイントになっている。

A5 スポーツバック

先代よりも各所が拡大されたインテリア

A5 クーペのインテリア

 インテリアは先代よりも各所が拡大され、室内長は17mm、前席ショルダールームは26mm、前席ヘッドルームは12mm、後席ニ―ルームは23mm拡大するとともに、クーペモデルのトランク容量も従来から10L増の465Lとした。また、スポーツバックのラゲッジスペースは通常時で486Lとなり、40:20:40の3分割可倒式リアシートを倒すことでその容量は1300Lまで拡大できる。

 シートには全車にパワーベルトフィード機能も備えたシートベルトの高さ調整機構を備え、シートとランバーサポートのパワー調整機構が搭載されるとともに、ベースモデルとなるスポーツバックの「A5 2.0TFSI」以外のモデルにスポーツシートとシートヒーターが標準装備される。

 ステアリングホイールも刷新され、メーター類の視認性が向上するとともに、重量を減らすためフレームにマグネシウムを採用。日本仕様では全車に3本スポークのレザーマルチファンクションステアリングホイールを採用し、パドルシフトも備えた。

 また、新開発のオートエアコンでは従来と比べエネルギー消費を大幅に減少させるとともに、ファンモーター、外気取り入れ機構、冷却回路などを改良。外気導入、内気循環のいずれを選んでも活性炭を含んだフィルターによって浮遊物を積極的に取り除く仕組みを有している。

 そのほかフルデジタルの多機能ディスプレイ「アウディ バーチャルコックピット」や、A5シリーズで初採用となるヘッドアップディスプレイをオプション設定した。

インテリアは先代に比べ室内長を17mm、前席ショルダールームを26mm、前席ヘッドルームを12mm、後席ニ―ルームを23mm拡大し、居住性を高めた

 安全装備については、10~85km/hで走行している際にフロントウィンドウに搭載されるカメラを使用して、システムが前方100mの範囲で他のクルマや歩行者をスキャンし、接触の可能性がある場合はドライバーに警告を行なうとともに必要に応じてブレーキをかける「アウディプレセンス」(フロントセーフティシステム)、事故の危険性が迫ったときに前席のシートベルトのテンションを高め、ウィンドウとサンルーフが空いている場合は自動的に閉じ、同時にハザードランプを点滅させる「アウディプレセンスベーシック」などを全モデルに標準装備。

 また、65km/h以上で走行している場合に車線維持をサポートする「アウディアクティブレーンアシスト」、15km/h以上で走行中に約70mの範囲で周囲を監視して、車線変更時に他のクルマが急速に近づいてきた場合にサイドミラーに設置された警告用のLEDライトで警告を行なう「アウディサイドアシスト」、車両と停止させた際に後方から別のクルマが近づいてくると、ドアを内側から開けようとしている乗員にLEDライトで警告を行なう「エグジットワーニング」などを搭載するとともに、2~10km/hの速度範囲内で右折時に対向車を監視し、衝突の危険性がある場合に車両を停止させる「ターンアシスト」、駐車スペースからクルマを出す際などバックさせたときに、危険な範囲に近づいてくる車両があると音やブレーキペダルへの振動で警告を促す「リヤクロストラフィックアシスト」などをA5シリーズとして初導入している。

S5シリーズ

S5 スポーツバック

 S5シリーズについてはスポーツバックとカブリオレを設定。いずれも新開発となるV型6気筒3.0リッターTFSIエンジンを搭載し、最高出力は354PS、最大トルクは500Nmを発生。0-100km/h加速は4.7秒(クーペ)、JC08モード燃費は12.7km/Lとした。

 エクステリアではマトリクスLEDヘッドライトを標準装備するとともに、シングルフレームグリルはマットアルミシルバーのダブルストラットを配したSモデル専用のデザインが与えられた。さらにSスポーツバンパー、マットチタニウムブラック仕上げのハニカムグリル、その上を通る垂直のブレードを備えたサイドエアインレットにより、Sモデルならでの表情を演出。そのほかアルミ調のサイドミラーハウジング、シングルフレームグリルと同色になるマットトワイライトグレイを採用したリアディフューザーインサート、4本出しとなるクロームのオーバル型テールパイプなどを装備している。

 また、Sモデルで専用にチューニングされたダンピングコントロール機能付きスポーツサスペンションを標準装備するほか、ブレーキシステムでは前輪に350mmのディスクと6ピストンキャリパーを組み合わせる。

 インテリアではアルカンターラとレザーのコンビネーションとなるスポーツシートを標準装備(オプションでファインナッパレザー仕様も用意)するとともに、3本スポークの革巻きマルチファンクションステアリングはリムの底部がフラットな形状を採用。インテリアカラーはブラックを基調にしており、ヘッドライニングやインパネもブラックで統一される。

新開発のV型6気筒3.0リッターTFSIエンジンを搭載するS5 スポーツバック

A5/S5カブリオレ

 A5/S5カブリオレでは、先代に比べねじり剛性を40%向上させ、俊敏で正確なハンドリングを実現。とくにサイドシルの断面を縦方向に大きくしたこと、リアパネルとリアエンドの部分にねじれに強い閉断面のリング構造を採用したことが高剛性化につながり、加えて負荷がかかる場所に斜めの支持を追加したこともひと役買っているという。

 自動開閉式のソフトトップはスイッチ操作により15秒でルーフを開けることができる。閉じるのに要する時間は18秒で、トップの開閉操作は50km/h以下であれば走行中でも可能。トランクスペースはトップを上げている状態で380Lを確保した。