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【インタビュー】「アヴェンタドール S」についてランボルギーニ カントリー・マネージャーのフランチェスコ・クレシ氏に聞く

「日本は私たちの努力を高く評価してくれて、誇りに感じさせてくれる市場」

2017年4月14日 開催

ランボルギーニ ジャパン カントリー・マネージャー フランチェスコ・クレシ氏

 ランボルギーニ ジャパンは4月14日、2016年12月に発表したフラグシップクーペ「アヴェンタドール S」を日本の顧客向けにお披露目するローンチパーティを都内で開催した。

 ローンチパーティについてはすでに関連記事(ランボルギーニ、「アヴェンタドール S」を日本で正式公開)で紹介しているが、この会場でランボルギーニ ジャパン カントリー・マネージャーのフランチェスコ・クレシ氏と集まった記者によるグループインタビューが実施された。本稿では以下でグループインタビューの内容を紹介する。


フランチェスコ・クレシ氏(中央)を囲んでのグループインタビューの様子

――このニューモデル(アヴェンタドール S)にはどんな期待を持っていますか?

クレシ氏:今回はアヴェンタドール Sということで、すでにアヴェンタドールでこのセグメントにおけるベンチマークとアイコンであることを打ち立てていますが、その進化型になるので、私たちもかなり期待を寄せています。

――(2016年9月から現職に就いたクレシ氏に対して)この日本や韓国を含むアジア・パシフィックの市場を担当することになって、これまでのキャリアと比べて違うところはあるでしょうか。

クレシ氏:東京に着任する前はずっとドバイ(UAE)におりました。ですので、やはり中東のマーケットと日本のマーケット、そして韓国のマーケットは全然違うなぁと。国それぞれで違うなと実感しています。具体的には、日本のお客さまは私たちの商品やテクノロジーに非常に高い関心を持ってくださっていることに最初びっくりしました。私どもとしてもお客さまに最新の技術をお届けしたいと、さまざまな投資をして、例えばエアロダイナミクスや素材などにいろいろなパテント技術を導入して、そんな私たちの努力を高く評価してくださって、関心を寄せてくれることを、私にとても誇りだと感じさせてくれる市場だと思います。

アヴェンタドール Sの滑り出しは非常に好調と語るクレシ氏

――日本でも以前のアヴェンタドールがヒットしていたと思いますが、それよりたくさんの台数を売るような目標なのでしょうか。また、生産数を増やせるようになっているのでしょうか。

クレシ氏:アヴェンタドールは、日本はアメリカに次いで2番目に販売されている市場となっていました。台数的にも非常に成功したと言っていいと思います。今回のアヴェンタドール Sも同じ道をたどってくれるといいなと期待しております。実はこれまで、このアヴェンタドール Sは一部のお客様にだけご紹介してきたのですが、すでに今年の生産分は完売しておりまして、今は来年(2018年)の第2四半期の生産分について注文を受け付けているところです。おかげさまで非常に好調な滑り出しとなっております。

――今、ランボルギーニのクルマはオーダーしてから納車までどれぐらいの時間がかかるのでしょうか。また、カスタマーが我慢できる期間の限界はどれぐらいだと考えていますか?

クレシ氏:先ほども申し上げたように、アヴェンタドール Sは最初の生産分が完売となっていて、興味を持っていただいてこれから販売店にお越しいただいても、少なくとも来年の春以降の生産分になってしまうので、1年はお待ちいただくことになります。日本のお客さまは非常に辛抱強く待ってくださる方々だと思っていますので、そういった意味でもこのアヴェンタドール Sはベンチマークになるのではないかと思っています。

3本目の柱となる「ウルス」発売にあたり、クレシ氏は既存の店舗の改修で対応すると語った

――まったく新規となる、ほかのブランドからアヴェンタドール Sを選ばれるようなカスタマーに対して、なにか新しいコミュニケーションのアイデアなどはお持ちですか?

クレシ氏:おかげさまで私どもは、新しい商品を出すたびにベンチマークを打ち立てることができています。私どもの商品がそれだけお客さまに魅力を感じてもらえるクルマになっているのではないかと自負しております。それはロイヤリティの高いお客さまだけではなく、他ブランドのお客さまにとっても魅力的な商品なのではないかと。実際にアヴェンタドールを発売して5年ほどが経ちますが、「カウンタック」や「ディアブロ」といった過去のモデルが10年かけて販売した台数をすでに上まわっております。これは他ブランドのお客さまにとっても十分に魅力のある商品だという証明になっているかと思います。

――2018年には新たに3本目のプロダクトとなる「ウルス」が発売されると思います。先だって(伊ランボルギーニの)ドメニカリCEOが、ウルスがフル生産されるようになれば生産台数が2倍になると話していました。それを日本で売る立場として、販売台数が2倍になるとすれば、ディーラーのネットワークなどをもっと整備したり強化していくといった計画はありますか?

クレシ氏:ウルスは世界中で待ち望まれている3本目の柱となるモデルです。その新しいモデルを迎えるにあたり、日本でもまさに準備を進めているところです。例えばショールームやサービス工場の改修・整備を行なっており、最近になってCI・CDを新しくしたところで、これに準拠する改修作業も進めています。最近は横浜と神戸に新しいCIに準拠したショールームがオープンしました。ただ、ショールームだけでなく、サービス工場でも新たに導入するモデルに対応できるようアップデートを行なっているところです。店舗の数という面では、おかげさまで北日本を除いて全国をカバーしている状態ですので、それほど大幅に店舗数が増えることはないかと思いますが、今後2倍近くまで台数が増えるとすれば、それに対応できるだけの能力を備える改修は随時行なっていきます。