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トヨタカローラ富山に「笑顔の花冠プロジェクト」2つの“花冠バトン”が到着!
レストアされた初代カローラやパブリカもお出迎え。花冠は宮城大衡工場のゴールを目指す
2017年7月21日 11:00
- 2017年7月15日 開催
1966年にカローラが誕生してから50年目を迎えたことを記念し、トヨタ自動車と全国のトヨタカローラ店が3月6日~8月に行なっているのが「笑顔の花冠プロジェクト」だ。このプロジェクトは、カローラの語源である「花冠」をかたどった4つのバトンを全国74社あるトヨタカローラ店の販売店から販売店へ繋ぎながら、各地でさまざまなイベントを行なうものだ。
3月6日に初代カローラの生産工場だったトヨタ自動車 高岡工場(愛知県豊田市)をスタートして早4カ月。4つの“花冠バトン”それぞれは全国のトヨタカローラ店を巡り、7月15日にトヨタカローラ石川とトヨタカローラ岐阜から1つずつ、トヨタカローラ富山高岡インター店に届けられた。“花冠バトン”を引き継ぐ式典にはトヨタカローラ富山のユーザーも招待され、現在開発中の12代目カローラのチーフエンジニアを務めるトヨタ自動車の小西良樹氏も出席。50年の歴史や思い出、今後のカローラについて語られた。
年式の異なる2台のカローラが“花冠バトン”を携えて到着
トヨタカローラ石川からは現行型カローラ フィールダーのハイブリッドモデルで同社社長の勘田正人氏が、トヨタカローラ岐阜からは初代カローラで同社常務取締役の加納清氏がそれぞれの花冠を携えて、晴天のなか多くのスタッフやユーザーが待つトヨタカローラ富山高岡インター店に15時35分頃到着した。
迎えるトヨタカローラ富山 代表取締役社長の黒澤敏氏の挨拶で式典は始まった。黒澤氏は富山県が1世帯あたりの自動車保有数が全国2位という点に触れ、この地域の多くの人の暮らしを自動車が支えているという現状を指摘。これからもこの地域の生活創造の役に立てるようユーザーの声を真摯に受け止め、さらに満足してもらえるような販売店になるよう努力し続けると、列席者に抱負を語った。
また、この式典のために富山を訪れたトヨタ自動車の小西良樹氏は、子供のころ自分の家に初めてやってきたクルマは白い30系カローラであったことや、トヨタ自動車入社後に研修のため配属されたのはトヨタカローラであり、カローラからさまざまなことを学びカローラとともにここまできたことなど、自身の思い出を紹介。
「そんな自分が、12代目となる次期カローラのチーフエンジニアとして開発に携わっていることに縁を感じる」と語った。12代目モデルは、カローラならではの“全てにおいて高い平均点”を持つ基盤価値に「見てカッコイイ」「走って楽しい」というプラスアルファを加えた、今までのトヨタ車とはちょっと違ったカローラになると自信をのぞかせた。
有志によってレストアされた初代カローラと1966年式パブリカが登場
なお、今回“花冠バトン”を受け取ったトヨタカローラ富山では取り組みに合わせ、1967年式の初代カローラと1966年式のパブリカを社内の有志でレストアして会場に展示した。始めに取り掛かったカローラは、パーツ1つ1つを分解したり加工したりしながら直すプロセスが想像以上に大変で、完成までに8カ月もかかってしまったそうだ。
キャブレターの調整など、若い世代のスタッフにはマニュアルどおりにこなすのが精一杯だった作業も、先輩エンジニアが難なくこなすその技術の違いなど、この取り組みを通じて得られたものは大きく、なかでも若いエンジニアとすでにサービス部を離れて要職に就いたベテラン世代がクルマを通じ、世代も部署も越えて交流を持てたことは非常に意義深いものであったと語られた。また、そのような経験を積んだあとに取り掛かったパブリカは、カローラと比べてスムーズに作業できたという。
式典後、参加者による試乗や同乗走行が行われたレストア済みの初代カローラは、今週末まで富山県内11カ所のカローラ店を巡回する予定。
なお、花冠のバトンをトヨタカローラ富山に届けたトヨタカローラ石川では、7月15日の午前中に同県が誇る日本最大級の自動車博物館「日本自動車博物館」での見学およびリゾートホテルでのファン懇親会を行なっている。博物館ではガイドツアー形式で初代カローラやその輸出仕様車、前身となるパブリカ、トヨタにとって戦後最初の乗用車となったトヨペットSA型などを見学した。
今回、7月15日にトヨタカローラ富山に届けられた2つの花冠を含む4つの花冠は、今後、岩手、福島、宮城の販売店を経て、8月7日にカローラを現在生産しているトヨタ自動車東日本の宮城大衡工場でゴールを迎える。