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ルネサス、Automotive Grade Linux搭載の「R-Car」が北米の新型「カムリ」に採用

AGL搭載の「R-Car」として一般販売車種に初投入

2017年8月7日 発表

AGLプラットフォームを採用して今夏後半発売予定の新型「カムリ」(米国仕様)

 ルネサス エレクトロニクスは8月7日、AGL(Automotive Grade Linux)ベースのソフトウェアを搭載した車載情報システム用SoC「R-Car」が、トヨタ自動車が2017年夏に米国で発売する新型「カムリ」のインフォテイメントシステムに採用されたと発表した。

 AGL(Automotive Grade Linux)は、ルネサスのほかトヨタ自動車などが参画するオープンプラット フォーム共同開発プロジェクト。

 同社は、同活動を推進することにより、R-Carなどの組み込み向けソフトウェア開発に不慣れな開発者でも、車載向けアプリケーション開発が可能となり、IVIシステム開発が一層加速すると考えている。今回、AGLベースのソフトウェアを搭載した車載情報システム用SoCのR-Carとしては初めて一般販売車種に初投入される。

 トヨタ自動車 コネクティッド統括部コネクティッド戦略企画グループ長の村田賢一氏は「ルネサスとはAGLの活動を初期のころから共に推進してきました。ですから、新型カムリのインフォテイメントシステムにルネサスの R-Carを使うことで、ルネサスともAGLの活動とも協調して、システム開発を進めることができました。今後も、業界共通のオープンプラットフォームをますます進化させ、新たなIVIシステムの開発を加速させていけると信じています」とコメント。

 Automotive Grade Linux(AGL)Project 責任者の Dan Cauchy氏は「ルネサスはLinuxとオープンソースの熱心なサポーターであり、ボードメンバーとして、Linuxコミュニティと密接に連携した活動を長年続けています。今回、AGL ソフトウェアを搭載した製品が市場に出ることは大変喜ばしいことであり、今後の採用が拡大することを期待します」とコメントしている。