ホンダ、インサイト発表会「新型インサイトは新時代のスタンダードカー」 発表前日に月販目標の予約を達成。「FCXクラリティ」「CR-Z」とシリーズ展開 |
本田技研工業は2月5日、新型ハイブリッドカー「インサイト」の発表会を都内にて開催した。
発表会には、代表取締役社長の福井威夫氏が出席。「1999年に、世界ナンバー1の燃費達成を目標に初代インサイトを発売。その後10年で世界中のマーケットでの自動車への要求や期待は大きく変化し、優れた環境性能が欠かせないものになってきた」と、現在までの自動車に対する要求の変遷を説明。
「車のあり方や存在価値自体が問われる時代に入ってきて、現在最も有効な環境技術がハイブリッド。ハイブリッドカーを世界に普及させ、地球規模の環境問題に対応させることが重要となる」と前置きした上で、「新型インサイトは新時代のスタンダードカーとして開発した。ホンダにとっても自動車の未来にとっても、ハイブリッドの普及という新しい時代の幕を開ける、大変重要なクルマだと思っている」と新型インサイトへの意気込みを語った。
特長については、ハイブリッドシステムの大幅な軽量化と小型化を追求したこと強調。生産面においても、鈴鹿製作所のモーター生産ラインを増設したほか、生産部門と開発部門が共同で設計図に立ち返りモーターの設計を見直すなどして、ハイブリッドシステムのコストを約4割削減することに成功したと言う。また、販売面では日本での販売を皮切りに、欧州、北米でも順次販売を開始し、グローバルで20万台の販売を目標としているとした。
開発コンセプトは、「新時代コンパクトスタンダード」で、このコンセプトを達成するために「環境に優しい」「使える」「ファン」「廉価」のキーワードをもとに開発したと言う。「環境性能が優れていても、使っていただかなければ意味がない。世界中の多くのユーザーに使っていただけてこそ、初めてその価値が現れる」として、新型インサイトを「優れた環境性能、使い勝手のよい室内空間、軽快で気持ちよい走りを兼ね備え、しかも低価格で提供するという、新しい価値の提案」と説明。「新時代のスタンダードカーとして、世界中の多くのユーザーに満足して使っていただける車に仕上がったと思う」とコメントした。
月間販売台数は5000台を目標としており、近藤氏によれば「2月4日時点で、予約件数が約5000台に達している」とのことで、「今後の販売に対する手応えを感じている」とコメントした。今後の販売展開については、新型インサイトをはじめとして、燃料電池車「FCXクラリティ」、スポーツタイプの新型ハイブリッドカー「CR-Z」を順番に展開し、これらをシリーズとして訴求する。「ホンダの環境技術の先進性、ホンダのエコカーの楽しさや夢を伝えて行きたい」と語った。
最後に、再び福井社長が登壇し、「品質の高い環境性能の優れた車を、より多くのユーザーにお乗りいただける価格で提供したい、という志から開発し、全社が一丸となった取り組みが実現した」と新型インサイトについて総括。「今後もハイブリッドカーをはじめとする、環境対応車のラインナップを充実させていく」と今後の展開を語って発表会を終えた。
■URL
本田技研工業株式会社
http://www.honda.co.jp/
ニュースリリース
http://www.honda.co.jp/news/2009/4090205-insight.html
製品情報
http://www.honda.co.jp/INSIGHT/
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http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20090205_38577.html
(編集部:大久保有規彦)
2009年2月5日