自工会、大学生を“エントリー世代”と位置づけ、車の関心度・購入意向を調査
関心度・購入意向は高いものの、車の“負担”が購入阻害要因に

2009年3月8日発表



 自工会(日本自動車工業会)は3月8日、「2008年度乗用車市場動向調査の概要」を発表した。

 2008年度乗用車市場動向調査で特に注力されているのは、自動車の運転免許取得年齢に達する大学生。大学生(18歳~24歳)を“エントリー世代”と位置づけ、「エントリー世代が育った時代環境」「エントリー世代の生活価値観と行動」「エントリー世代にとってのクルマ」「エントリー世代のクルマ体験とボディタイプ選好」などの観点から調査・分析を行っている。

 詳細は、全7章、73ページからなる報告書に詳しいが、総括として大都市に住む男性で車離れが進んでいるものの、女性や地方居住者の関心度・購入意欲は変わっていないとし、それが強い購入意欲に結びつかないのは、車にかかる“負担”が、車を通じて得られる“効用”を上回っているためだとしている。

 そのため、エントリー世代へ向けて車の効用を高める必要があり、エントリー世代のニーズとして現れた、インターネット接続などの「情報アクセス期待」、ファッション性などの「魅力的な外観期待」、休日を目的を持って過ごすための「拡張用途期待」、リサイクル性・省エネ性などの「環境性能期待」、家族を守る・お金を使わないための「安全・経済性期待」、単なる移動手段としての「自動操縦期待」に応えていくことで、車の魅力を再び引き上げることが可能だとする。

 また、負担面については、自動車関連諸税の軽減、免許取得の簡素化、交通インフラの高度化などが効果的としている。

 そのほか、自工会では普通トラックを所有するユーザー(運送業者)や荷主(従業員100人以上)の動向調査を行った「2008年度普通トラック市場動向調査」、軽・小型トラックを所有するユーザー(運送業者)や荷主(従業員5人以上)の動向調査を行った「2008年度小型・軽トラック市場調査」の結果も公開している。

 

(編集部:編集部:谷川 潔)
2009年 4月 8日