マツダ、「スカイアクティブ」1周年記念イベント開催、長友佑都選手が登場!
次期「アテンザ」は年内に発売、クリーンディーゼルエンジン仕様も

マツダの山内孝代表取締役会長 社長兼CEO(左)と、インテル・ミラノの長友佑都選手

2012年6月20日開催



会場にはスカイアクティブ搭載モデルを購入したユーザーが招待された

 マツダは6月20日、「スカイアクティブ テクノロジー 1st アニバーサリーイベント」を都内で開催した。

 次世代技術「スカイアクティブ」を初搭載した、コンパクトカー「デミオ」の発売から1年が経ったことを記念して行われたもの。会場にはスカイアクティブ搭載モデルを購入したユーザーが招待され、同社の山内孝代表取締役会長 社長兼CEO、イタリア・セリエAのインテル・ミラノに所属する長友佑都選手によるトークショーが行われた。

次期「アテンザ」を今年の後半にグローバルに展開
 冒頭、山内氏は「昨年6月に、スカイアクティブ技術を搭載した日本で発売してから、ちょうど1年になる。この1年、全世界で販売したスカイアクティブ搭載車は15万台以上に達する見込みとなる。わずか1年でグローバルに販売したマツダ車の10%以上がスカイアクティブ搭載車となり、今期は20%を見込んでいる」と、スカイアクティブ搭載車の販売が好調であることを述べた。

 一方で、ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)の市販車が現時点でないことから、「世界の自動車メーカーの中で、マツダは他社とは少し違う道を歩いている」としつつ、「無論、我々もHVやEVの開発を行っているが、2020年になってもEVのシェアは世界で10%足らずで、まだまだ既存の内燃機関のクルマが主流であるという調査結果もある」(山内氏)。そこで、ベースエンジンの革新を優先し、徐々に電気デバイスを導入するという、2020年に向けた「ビルディングブロック戦略」を掲げたことを紹介。

 この戦略により、「限られた一部のお客様だけでなく、すべてのお客様にリーズナブルな価格でマツダの環境技術をお届けすることができる。また、そうすることこそ、世界の自動車から排出されるCO2の総量の削減により貢献できると考えている」と説明するとともに、「今日会場にお招きしたお客様は、世界で最初にこのマツダの考え方をご理解いただき、スカイアクティブ車をご購入いただいた方々。スカイアクティブ車が皆様のご期待に応え、毎日の生活のよきパートナーになっていることを願っている」と述べるなど、来場者への感謝の意を語った。

 また、CX-5については世界各地で好評とし、「とくに日本では年間目標1万2000台に対し4カ月で2万3000台と、目標の2倍に迫る受注をいただいた。またディーゼル比率は約8割と、すでに昨年1年間に日本で販売されたディーゼル乗用車の総台数を超えている」と、その好調さをアピールするとともに、昨年の東京モーターショーで公開したCDセグメントセダンのコンセプトカー「雄(TAKERI)」を具現化した、スカイアクティブ搭載の次期「アテンザ」を今年の後半にグローバルに展開すると述べた。日本でも年内の発売を予定しており、次期アテンザにクリーンディーゼルエンジン「スカイアクティブ-D」を搭載することを明言している。

年内に次期「アテンザ」を導入することを明かす山内氏2020年になってもEVのシェアは世界で10%足らずで、既存の内燃機関が主流であるとの調査結果を紹介ベースエンジンの革新を優先し、徐々に電気デバイスを導入するという、2020年に向けた「ビルディングブロック戦略」

マツダ社員からの寄せ書きが長友選手にプレゼントされた

「常識を打ち破る」というマツダと長友選手の共通項
 トークショーは、山内氏と長友佑都選手により行われた。

 長友選手は現在、「スカイアクティブアンバサダー」に任命されており、同社のTV-CMなどに出演しているが、なぜ長友選手が選ばれたのかという司会からの質問に対し、山内氏は「スカイアクティブ技術は、走りと燃費という背反する性能を高い次元で両立させるというもので、社内では『常識を打ち破る』をコンセプトに掲げ、技術者が5年かけて現在の形に仕上げてくれた。まさに常識を打ち破って活躍されている長友選手はスカイアクティブのイメージにぴったりだった」「そして長友さん自身がいつも仰っている、『自分は走りにこだわるんだ』という点でもイメージが合致した」と、その理由を説明。

 そのスカイアクティブアンバサダーの依頼がきたことに対し、長友選手は「僕自身、本当に走り(スピード、運動量)にこだわっていて、以前からマツダさんのクルマは走りにこだわっていることは聞いていたので、すごく光栄な話がきたなと思った」と、その感想を述べる。

 また、山内氏から今年のチーム成績が思ったよりもよくなかったことや、今年度はベンチスタートもあったことなど、モチベーションの保ち方が難しかったのではないかと聞かれた長友選手は、「(ベンチスタートだったのは)監督の選択が正しかったのかなと。それは自分の実力がないからで、自分が世界一のサイドバックだったら誰が監督でも使っていたでしょう」「ただ、スタメンを外されたことによって、自分と向き合う時間を作ったりして、メンタル的に強くなったかなと思う。今回もたくさん逆境があったが自分の成長につながったということで感謝している」と、今年1年を振り返った。

 なお、長友選手は現在、イタリアでCX-5に乗っているそうで、休みの日にコモ湖などにドライブで行っていると言う。また、CX-5の印象については「乗り心地がよく、走りがなめらか。運転している自分と一体で走れる感覚はなかなか味わえないのではないか」と、その感想を述べた。

山内氏と長友佑都選手によるトークショーの様子

(編集部:小林 隆)
2012年 6月 20日