日産自動車は11月11日、神奈川県横浜市にある日産自動車 グローバル本社ギャラリーで同日発表した新型「スカイライン」の発表披露会を実施した。新型スカイラインの詳細については関連記事(http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20131111_622927.html)を参照していただきたい。
会場には取材で集まった報道陣に加え、日産の公式フェイスブック(https://www.facebook.com/NissanJP)に掲載された事前告知でイベント開催を知って駆けつけた先着150人のスカイラインファン、スカイラインの販売にも従事する日産ディーラーのスタッフなども入場。13代目を数える新型スカイラインのデビューを見守った。
350GT HYBRID。ボディーカラーはクリスタルホワイトパール。フロントグリルやホイールのセンターキャップにインフィニティバッヂを装着。リヤのトランクリッドにはスカイラインの車名が刻まれているが、車両の内外で日産の社名を目にする部分はない 新型「スカイライン」は“グローバルでプレミアムなセダン”と約束するためインフィニティバッヂを装着
11月1日から代表取締役副社長、チーフ コンペティティブ オフィサーに就任した西川廣人氏 発表会では日産自動車 代表取締役副社長 の西川廣人氏が登壇。スカイラインが歩んできた歴史や同社におけるスカイラインの重要度、新型スカイラインに与えられた新技術などについて解説を実施。また、中盤には新型スカイラインのアンベールなども行われた。
この解説のなかで西川氏は「スカイラインが主戦場とするLクラスセダンの市場は、2012年年度で約9万5000台という規模で縮小傾向にありますが、輸入車は2000年以降安定的に約2万台を販売して推移しています。この新型は従来までのポジションを脱し、こうした輸入車に対抗するためより高機能、より高品質な“プレミアムアスリートセダン”というポジションを目指しています」と語り、新型スカイラインがこれまで以上に高級志向を高めたモデルになっていることを紹介。
また、「ご存知の人も多いかと思いますが、スカイラインは2001年に発売した、我々がV35型と呼ぶ11代目から日産の高級車ブランドであるインフィニティでグローバル販売をスタートさせています。そして現在ではインフィニティを代表するモデルとして、BMW、アウディ、メルセデス・ベンツといった世界のプレミアムブランドと日々しのぎを削るようになりました。今回のV37型は日本を含めてグローバルの高級車市場でさらなる飛躍を遂げるべく、インフィニティブランドの主力モデルとして開発しております。輸入車を志向するお客様に、この新型スカイラインが“グローバル志向でプレミアムなセダンである”とお約束するという意味で、今回からインフィニティバッヂを装着することにしました」と語り、「日本で生まれ、世界で成長を遂げた新世代のスカイライン、というのが新型にふさわしい呼び名であると思っています」と解説している。
「このクルマは日産の高級車のマザー工場である栃木工場で生産しています。高度な生産技術と匠の技によって最高レベルの品質のクルマをお客様にご提供するとお約束します」とコメントする西川氏 新たな与えられた魅力であるハイブリッド技術をアピールするため、屋内会場ながらEV走行モードで会場に登場した新型スカイライン。この登場に合わせてステージ上の展示車両もアンベールされた 日本語で乾杯の挨拶を行った副社長、チーフ プラニング オフィサーのアンディ・パーマー氏。「本日は新型スカイラインのお披露目を、みなさんと共にお祝いできてとても嬉しいです。かっこいいクルマと横浜の夜景、ステキなミュージックを楽しんでください」とコメント ミスフェアレディが13代目スカイラインに与えられた数々の世界初のテクノロジーを解説 世界で評価されるスカイラインをアピールするため、同じく世界的に活躍するジャズバイオリニストの寺井尚子さんによるスペシャルステージを実施 スペシャルステージ後には、寺井さんと新型スカイラインの日本向け商品企画を担当した日産自動車 商品企画室の寺田RPM(リージョナル・プロダクト・マネージャー)によるトークショーも行われた。このなかで寺田RPMは「新型スカイラインの外観は動物的になりました。眉毛と目があって筋肉質なボディーを持ち、今にも動き出しそうと感じるデザインにしています」と語ったほか、「今回の開発ではプレミアムを“自分にぴったりくること”と定義しています。これまでは所有すること、選べることといった要素をプレミアム性としていましたが、その先に自分にぴったりくるという感覚があると考え、そこにこだわって企画を進めました」と語っている 1モーター2クラッチ式で効率を追求したインテリジェント デュアル クラッチ コントロールを採用するパワートレーン。日産車初のハイブリッド4WDはアテーサE-TSとの組み合わせによって実現 世界初となる「ダイレクトアダプティブステアリング」の技術を紹介する技術展示。ステアリングシャフトを介したスカイラインらしい俊敏なステアリング応答性と同時に、通常走行中は路面からのキックバックをクラッチで切り離し、ステアリングアングルアクチュエーターで進行方向を制御する 全車でランフラットタイヤを採用。写真の19インチタイヤはType SPに標準装備し、ほかのグレードでもオプション装着できる。サイズは245/40 R19 ハイブリッドシステムで使うバッテリーにコンパクトなリチウムイオンバッテリーを採用することで、トランク容量は400Lを確保 「アクティブレーンコントロール」で路面上の白線を検知するカメラ。タイヤの角度と操舵反力を微調整して車両の直進性を高め、ロングドライブをアシストする世界初の機能 インパネやセンターコンソールなどに装着されるフィニッシャーはガンメタリック塗装が基本で、オプションとしてブラック内装に本アルミ、ベージュ内装に本木目が設定される ステアリングとシフトノブは全車本革巻。メーターは中央にカラー液晶の「アドバンスドドライブアシスタントディスプレイ」を設置するファインビジョンメーター 上部に8インチ、下部に7インチのワイドディスプレイを組み込むセンターコンソール。上画面にはナビのほか、全車にオプション設定されるアラウンドビューモニターも表示可能 シフトノブ後方で存在感を放つ「マルチファンクションスイッチ」 開口部の足下スペースを直角近くまで広げ、乗降性を高めた後席ドア