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開通目前、圏央道延伸部「相模原八王子トンネル」で多重衝突事故を想定した合同訓練
相模原市消防局、厚木市消防本部、愛川町消防本部、東京消防庁、警視庁、神奈川県警など参加
(2014/6/23 00:00)
- 2014年6月20日実施
6月28日15時に開通する圏央道(首都圏中央連絡自動車道) 相模原愛川IC(インターチェンジ)ー高尾IC間14.8kmは「さがみ縦貫道路」とも呼ばれる区間で、東名高速道路と中央自動車道を結ぶ片側2車線の自動車専用道路。これまで都心部を経由するか慢性的な渋滞に悩む国道16号、国道129号によるアクセスのみだった地域を結ぶルートだ。この開通により、関越自動車道とも結ばれるため、時間短縮や近隣国道の渋滞減少はもちろん、どちらかの道路で事故や災害時が起きた際のバイパス路としても活用できるなど、運輸業界のみならず多方面から大きな期待が寄せられている。
開通を約1週間後に控えた6月20日、NEXCO中日本(中日本高速道路)および開通区間の周辺消防、警察は、開通前の相模原八王子トンネル(外回り、下り線)内において多重衝突事故を想定した事故対策合同訓練を実施した。
この合同訓練は東京都と神奈川県にまたがる路線ということもあり、管轄の異なる消防、警察による連携の強化を主目的としたもの。また、トンネル内の各種消防防災設備を実際に取り扱うことで、万一の事故発生に備えるという側面も併せ持ったもの。
参加機関は地元となる相模原市消防局をはじめ、東京消防庁、厚木市消防本部、愛川町消防本部、警視庁高速道路交通警察隊、神奈川県警察高速道路交通警察隊、NEXCO中日本。消防関連だけでも人員104名、参加台数18台、さらにヘリコプター2機も参加する大がかりなものとなった。
今回の事故想定は「観光バス及び危険物積載車両を含む車両5台の多重衝突事故により、負傷者が多数発生し、車内に要救助者が数名いる。さらに、危険物積載車両から積載物が落下し可燃性液体が漏洩している」というもの。
訓練は午前10時過ぎから始まり、事故の一報を受けたNEXCO中日本のパトロールカーによるトンネルの通行規制、相模原消防を中心とした消防機関による事故車両からの救出~ヘリコプターによる救急搬送、火災の鎮火作業の順に進行。途中、逆方向から東京消防庁が救出に加わり、事故現場の南北から協力して負傷者を救出する場面も。管轄違いによる連携の混乱などは特になく、正午前にはすべてのプログラムを終了した。