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トヨタ、「CES 2016」に市販車を活用する「地図自動生成システム」を出展
豊田中央研究所が開発した「COSMIC」で誤差を5cm以内まで解消
(2015/12/22 14:52)
- 2015年12月22日発表
トヨタ自動車は、2016年1月6日~9日に米国ネバダ州ラスベガスで開催される「CES 2016」に、市販車に搭載しているカメラやGPSを活用して自動運転で必要となる高精度地図を自動的に生成する「地図自動生成システム」を出展すると発表した。
豊田中央研究所が開発した空間情報の自動生成技術「COSMIC」を採用した新しいシステムでは、車両から収集した画像データとGPS信号を利用して高精度地図データの生成を実現。車載カメラやGPSで記録するデータには大きな誤差があるが、「走行軌跡を高精度に推定する技術」「複数車両から収集した路面画像データを統合・補正する技術」により、位置誤差を直線路の場合で誤差5cm以内まで解消する。また、このシステムでは情報収集に市販車や既存インフラを活用するので、リアルタイムでのデータ更新が可能となるほか、安価なシステム構築が可能になる。
自動運転を実現するためには自車位置情報のほか、道路構造や交通ルール(制限車速や各種標識)の把握が不可欠となり、それらの情報は定期的な更新が求められる。これまでの地図自動生成では3次元レーザースキャナーを搭載した計測車両で実際に走行し、市街地や高速道路のデータ収集を行なってきたが、専用の計測車両が必要で地図の更新頻度が少なく、情報鮮度の高い地図作成が実現できなかったほか、道路の白線や標識などは人手によりデータ作成をしていたことでコスト増となっていた。
新しいシステムで情報鮮度の高い高精度地図データを作成することで、トヨタが2020年ごろに実用化を目指す「自動車専用道路での自動運転技術」を加速させる構え。また、将来的には一般道や道路上の障害物への対応などにも機能を拡張。高精度地図データの公共・民間サービスでの活用も視野に入れ、地図メーカーとの連携も強化するとしている。