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【2013 Hondaミーティング】次期「NSX」の3モーターハイブリッドパワートレーンを展示

フロント:2モーター、リア:V6+1モーター縦置きユニット&ドライサンプ

次期「NSX」の3モーターハイブリッドパワートレーン

 本田技研工業は、本田技術研究所 四輪R&Dセンターで開催した「2013 Hondaミーティング」において、次期「NSX」の3モーターハイブリッドパワートレーンを展示した。エンジンとトランスミッションは模型ではなく、開発時に使用した本物とのこと。

 次期NSXはすでにプロトタイプ公開などが行われており、当初はリアミッドシップに横置きV型6気筒 3.5リッター+1モーター、フロントに左右独立の2モーターを搭載するといわれていた。

 今回展示された3モーターハイブリッドパワートレーンでは、フロントの左右独立の2モーターは変わらないものの、リアミッドに搭載されるエンジンは横置きのV型6気筒から、縦置きに変更。ツインターボを搭載するのは外観から分かるものの、排気量やVバンク角は「現時点では明らかにできない」という。1モーターを搭載するトランスミッションに関しても、「RLXとユニットを供用できる7速DCTか?」という質問に対し、「NSXはエンジンの出力を向上させ、トランスミッションの容量が必要となり、開発当初より大型化した」「高容量のトランスミッションだと幅が広くなるため、エンジンそのものを縦置きに変更した」「エンジンを縦置きにしたのは、せっかく作るならという思いもある」「トランスミッションの段数は言えない」とのこと。

ドライサンプ化によって低重心を実現

 エンジンの馬力(もしくはトルクか?)を当初の目標値より引き上げたため、RLXのSH-AWDとはまったく別物のパワートレーンに進化しているようだ。

 縦置きになったV6ユニットは、低重心設計とするため、ドライサンプを採用。「ドライサンプであれば、コーナリング時に高Gがかかった際も安定したオイル供給ができるメリットがある」「新規に作るなら、とことん高性能を狙おうと思った」といい、次期NSXにかける思いの強さが伝わってくる展示となっていた。

Vバンク角については、「見てのとおりです」とのこと
ヘッドカバー
ターボユニット
トランスミッション部

 エンジンやトランスミッションの外観も、軽量化と剛性の両立を狙ったためか、薄いリブが多数存在するものとなっており、レーシングユニットに近い。後輪車軸と、エンジン・トランスミッションの位置関係を見ただけで、低重心設計が分かるものとなっていた。なお、次期NSXの3モーターハイブリッドパワートレーンは、東京モーターショーに展示されないという。

東京モーターショーでNSX CONCEPTは展示されるが、パワートレーンの展示はないとのこと

(編集部:谷川 潔)