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ホンダ、東京モーターショーで「S660 CONCEPT」など4輪車3モデルを世界初公開

市販目前の「N-WGN」「URBAN SUV CONCEPT」もワールドプレミア

「多くの人にスポーツカーの喜びを新提案。」がキーワードの「S660 CONCEPT」
2013年10月23日発表

東京モーターショーの会場で正式デビューを飾る「N-WGN」

 本田技研工業は10月23日、11月20日~12月1日(11月20日~21日プレスデー、22日特別招待日、22日プレビュー・ナイト、23日~12月1日一般公開日)に東京ビッグサイトで開催される「第43回東京モーターショー2013」の出展概要を発表した。

「枠にはまるな。」をブースコンセプトとして設定し、常識や前例にとらわれない斬新で自由な発想が生み出す独自なモビリティを提案。4輪車では次世代スポーツコンセプト「S660 CONCEPT」、この会場でデビューするNシリーズの第4弾モデル「N-WGN」、12月に発表が予定されるコンパクトSUV「URBAN SUV CONCEPT」市販予定モデルという3車種をワールドプレミア。また、「NSX CONCEPT」を日本初公開する。

 2輪車では新型50ccスクーター「DUNK」をワールドプレミア。フラグシップロードスポーツの「CB1300 スーパーボルドール」と「CB400 スーパーボルドール」、スタンダードネイキッドスポーツの「CB400 スーパーフォア」の3車種を日本初公開する。また、カスタマイズコンセプトモデルの「DUNK カスタマイズコンセプト」をDUNKと同じくワールドプレミア。「クロスカブカスタマイズコンセプト」を日本初公開する。

 このほか、次世代パーソナルモビリティとしてホンダが開発を続けている「UNI-CUB」の、小型・軽量化した新型モデルもワールドプレミアで展示される。

「CB1300 スーパーボルドール」
「CB400 スーパーフォア」

S660 CONCEPT

「多くの人にスポーツカーの喜びを新提案。」というキーワードで次世代スポーツコンパクトとして開発された「S660 CONCEPT」。軽自動車サイズでミッドシップレイアウトを採用するスポーツカー。パワートレーンについて具体的に明言されてはいないが、リアバンパーにデュアルエキゾーストを組み込むインテグレーテッドマフラー、メーターフードに設置されたレブインジケーターなどを備えており、前回の東京モーターショーに出品されたEVコンセプトカーの「EV-STER」から路線変更し、より現実的なMRエンジンレイアウトのモデルとなっていると予想される。

S660 CONCEPT
ホンダのデザインコンセプト「エキサイティング Hデザイン!!!」をベースに、高密度ながら躍動感のある塊感を演出。前傾姿勢のサイドラインとフェンダーラインの強調によってダイナミックな走行性能を表現する
タイヤサイズは前後異径。フロントタイヤは205/45 R16
リアタイヤは215/40 R17。銘柄はヨコハマのアドバン ネオバ AD08
ボディー後方のリアタイヤ前方とリアフード前方にエアインテークを設置
フロントフェンダー後方のスリットは、フロントタイヤのブレーキで発生した熱を逃がすためのダクトとして設置されている
インテグレーテッドタイプのエキゾーストエンド
フロントマスクに設置されたライト類の発光パターン。ヘッドライト上部に配置されたウインカーは、中央から両サイドに向けてオレンジ色のラインが伸びるように光る
ドアミラーにもウインカーを内蔵
リアコンビランプはLEDタイプ
リアフード上部にハイマウントストップランプを配置
メーターパネルからドライバーズシートを囲むようにアーチを連続させたコックピットスタイルのインテリア。ステアリングはスポーティなオーバル形状でパドルシフトを装備する
インテリアの各所にカーボン素材を配置
メーターパネルは「フルLCDスポーツメーター」を採用。メーターフードに組み込まれたランプはレブインジケーター
インパネ両サイドの操作パネルは裏側から表示を投射するタイプ
センターコンソールにコンパクトにまとめられたノブ類。ペダルも2種類+フットレストで、オーソドックスなマニュアルシフトではないことが見て取れる
スタイリッシュさとともにガッシリと剛性の高そうな雰囲気を感じさせるドア
運転席と助手席を色違いのシートを設置。このテイストはEV-STERから踏襲している

N-WGN

 10月21日に内外装デザインやグレード体系を公開し、東京モーターショーで正式デビューさせることを発表したN-WGN。全車にVSA(ABS+TCS+横すべり抑制)、ヒルスタートアシスト機能、スマートキーシステム、フルオートエアコンなどを装備し、「ユーザーが軽自動車に求める“すべてを持っているクルマ”」を目指して開発。センタータンクレイアウトで高効率なNプラットフォームをさらに磨き上げ、リアシートを前後200mmスライド可能として車内スペースと積載性の使い分けを手に入れたほか、ラゲッジルームとリアシート座面下にアンダーボックスを設置してユーティリティを高めている。

N-WGN G ターボパッケージ。ボディーカラーは「カトラリーシルバー・メタリック」
水平基調の前後バンパーでワイド感を演出し、前後タイヤのフェンダーを強調して踏ん張り感を高めている
N-WGNのライト発光パターン
N-WGNのG ターボパッケージは14インチのタイヤ&アルミホイールを装着
N-WGN G ターボパッケージのエンジンルーム
N-WGNは内装色にアイボリー系を使用。インパネシフトを採用してサイドウォークスルーが可能となっている
VSAは全車標準装備。シティブレーキアクティブシステム(CTBA)、前席用i-サイドエアバッグシステム(容量変化タイプ)、サイドカーテンエアバッグシステムをセットにした「あんしんパッケージ」は、ベースグレードのGはオプション設定、それ以外のグレードでは標準装備する
N-WGNのインテリアは1種類のみ。リアシートの座面下に傘などを置けるアンダーボックスを設置している
リアシートは前後に200mmスライド可能。左右分割可倒式のシートバックはリクライニング角度を細かく調整できる
N-WGN カスタム G Aパッケージ。ボディーカラーは「プレミアムフレイムオレンジ・メタリック」
N-WGN カスタムではプロジェクタータイプのディスチャージヘッドライト、14インチアルミホイール(切削×グレー塗装)、テールゲートスポイラーなどを全車標準装備する
クローム調のフロントグリル下側に導光タイプのLEDライトをライン状に設置。ディスチャージヘッドライトのほか、フロントバンパー内のフォグライト、LEDドアミラーウインカーもN-WGN カスタム専用装備
N-WGN カスタムは14インチのタイヤ&アルミホイールが標準。N-WGN カスタムのG ターボパッケージには15インチタイヤ&アルミホイールをオプション設定する
N-WGN カスタム G Aパッケージのエンジンルーム
N-WGN カスタムはダーク系の2トーン内装を設定。センターコンソール下側にUSB端子×2、HDMI端子などを備えている
N-WGN カスタムのG Aパッケージ、G ターボパッケージではプライムスムース&ファブリックコンビシートを装着。Gではブラックのファブリックシートとなる

NSX CONCEPT

 NSX CONCEPTは2012年1月の北米国際自動車ショーでアキュラブランドモデルを初披露。さらに2013年1月にも進化版という位置付けで同じ北米国際自動車ショーで公開し、内装デザインについても紹介されている。今回の東京モーターショーでは、Hマークを装着したNSX CONCEPTがジャパンプレミアとして展示される。

NSX CONCEPT

DUNK

 若者をメインターゲットに「ニュースタイルスニーカー」のコンセプトで生み出された市販予定車のDUNK。プレーンでニュートラルなイメージの外観デザインに、アイコンとしてボディーサイドに太いモールを設置。新開発のパワートレーンでは低フリクション技術やアイドリングストップなどによって優れた燃費性能を実現。シート下の大容量ラゲージ収納スペースには、フルフェイスヘルメットと同時に雨合羽などを収納可能。さらにスマートフォンなどを充電できる充電ソケット付きの収納ポケットなどを備え、利便性を追求している。

つや消しグリーンとブラックの2タイプのボディーカラーを公開。ボディーラインを縁取るように施されたシルバーのモールがエクステリアデザインのアクセントになる
独自性のあるデザインのメーターには時計も表示可能
テールランプにはLEDを採用
大容量ラゲージ収納スペースに加え、大型ラゲージフック、充電ソケット付き収納ポケットなど使い勝手を広げる装備を用意
次世代小型スクーター用エンジン「eSP」を50ccクラスで初採用。パワフルな加速とどこまでも走り続けられる燃費性能を両立させたほか、ACGスターターの採用で始動時の静粛性を高め、市街地でも気兼ねなく利用できるよう工夫されている
このほか、10月末発売予定のオデッセイ、ヘッドライトの2灯化など外観を一新して発売予定のCBR250Rなど多数の車両が展示される予定だ

(Photo:高橋 学/編集部:佐久間 秀)