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【LAオートショー】新型「WRX」(米国仕様車)を正式公開

さらに大きくなった「レガシィコンセプト」も登場

2013年11月20日~21日プレスデー、22日~12月1日一般公開日

ロサンゼルスコンベンションセンター

 米カリフォルニア州ロサンゼルスで11月22日(現地時間)から一般公開となる「LAオートショー」を前に、プレス向けのイベントが開催された。

 19日には「Connected Car Expo」(車載機器などの展示会)や、それに類するアウディのプレスカンファレンスが行われたが、プレスデー1日目となる20日はBMW、シボレー、ジャガーランドローバー、ポルシェ、フォード、KIA、MINI、アウディ、フォルクスワーゲン、マセラティ、ヒュンダイといった出展する主要メーカーのプレスカンファレンスが行われた。もちろん、日本メーカー各社(トヨタ、日産、ホンダ、富士重工業)もプレスカンファレンスを開催(三菱、マツダはプレスカンファレンスを行わなかった)。日本勢トップでカンファレンスを行ったのがスバル(富士重工業)だ。

カンファレンスで登壇したスバル・オブ・アメリカのトム・ドール社長が新型「WRX」の紹介。そして池田智彦取締役専務執行役員によるレガシィコンセプトの紹介でアンベールとなった

米国仕様の新型WRXが登場!

 今回のLAショーで登場したのは2台。1台は米国仕様の新型「WRX」だ。すでにティザーでフロントマスクの一部のみが公開されていたが、ついにアンベールとなった。

 ワイドボディーを与えられたWRXは、フロント&リアまわりはもちろん、ボンネットの形状も標準車となる「インプレッサG4」とは大きく異なる。リアセクションではディフューザーを採用し、左右に2本出しのテールパイプを備えている。機構としては、新トルクベクタリングシステム、最高出力268HPの2リッター直噴ターボエンジンにモデル初の6速MT、もしくはマニュアルモードを備えたスポーツリニアトロニックCVTを組み合わせる。

フロントスポイラー、新グリル、インタークーラー用のボンネットフード、フロントフェンダー、リアドア、クオーターパネル、バンパー、ヘッドライト、LEDテールライト、クラスターなど、外観だけでも変更ポイントは盛りだくさん
エアロダイナミクスデザインの17インチホイールには、235/45 R17 94Wサイズのダンロップ製SP Sport Maxx RTを採用。PCDは114.3!
搭載される2.0リッター直噴水平対向エンジンは、最高出力268HP/5600rpm、最大トルク258lb-ft/2000-5200rpmを発生
開発を担当した高津益夫プロジェクトマネージャー

現行レガシィB4を上回るサイズのレガシィコンセプト

 もう1台、LAショーで登場したのはセダンタイプの「レガシィコンセプト」。「レガシィの今後のデザインの方向性を提示する」デザインコンセプトということだが、より北米でのニーズを取り込んだデザインコンセプトモデルと言える。

 気になるのはそのボディーサイズ。現行の5代目(BM/BR)レガシィも大きくなったが、それをさらに上回る大きさで、4930×1940×1500mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2880mm(参考のため現行レガシィB4は、4745×1780×1505mm、ホイールベースは2750mm)。デザイナーの板野龍二主査によると「この大きさは必要となる室内空間を落とし込んでいったらこのサイズになった」とのこと。

 アグレッシブなインプレッサに対して、大人の雰囲気を持つミッドサイズセダンを追求した結果、というこのレガシィコンセプト。今回はデザインコンセプトということで、レガシィの販売地域や、「LEVORG(レヴォーグ)」との棲み分けなど気になるところは一切取材NG。残念ながらこのクルマがどういう形で市場に出るのか、現在のところ不明である。

「2014年にレガシィ誕生25周年を迎えるにあたって、次期レガシィセダンのデザインの方向性を表現」しているという。スバルの新世代デザインの象徴となるヘキサゴングリルが大きく、腰高な感じ。力強いフェンダーフレアーと265/40 ZR21サイズの大径タイヤは、アグレッシブなスタイリングイメージを強調している
特徴的なシルエットのヘッドランプとアクセサリーライトはいかにもコンセプト、ともいえるが、これが実車にどう落とし込まれるのか見てみたい。バンパー内蔵のテールパイプは縦長の形状を採用し、フロントバンパーのエアインテークと共通のデザインになる
全席同形状のシートを採用し、乗車定員を4名としている。通気性のよい素材を使用したシート内には空調機能を装備
シフトレバーはドライバーズシート側に寄せ、包まれ感が演出されたコクピット。タッチ操作が可能なマルチインフォメーションディスプレイをセンターに据えた横基調のダッシュボードは、圧迫感を抑えた開放的なもの
フロントからリアにかけて連続した面で構成されるルーフは全面ガラスで、開放感も十分。ただ、これは室内をしっかり見せたいというデザイナー目線からの採用という。上端に運転支援システム「EyeSight」を備えたフロントウィンドウにはヘッドアップディスプレイも装備
デザインを担当した板野龍二デザイン部主査

(青山義明)