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JAL、大晦日恒例の餅つきイベントを羽田空港で開催

植木社長やラグビー部員のほか、角界に旋風を巻き起こした逸ノ城関も参加

2014年12月31日実施

 JAL(日本航空)は2014年12月31日、羽田空港(東京国際空港)国際線ターミナルにおいて大晦日恒例となっている餅つきイベントを開催した。

 このイベントは、2010年に現在の羽田空港国際線ターミナルが開業したのを機に始められたもので、今年で5回目を迎える。新年を海外で迎える人に旅立ち前にお正月気分を味わってもらうことや、外国人に日本の伝統や文化を知ってもらうことを目的に行なわれている。

 餅つきイベントは、3階出発ロビーのJALチェックインカウンター前で20時より開始。日本航空ラグビー部「JAL WINGS」の部員が「よいしょ」の掛け声とともに力強く餅をついた。予定では20~22時まで4回に分けてつかれる予定だったが、配られるペースが速かったこともあって最終的には6回の餅つきを実施。途中、箸がなくなるなどのハプニングがありつつ、訪れた人々にきなこ餅とあんこ餅をふるまった。お餅は約300人が用意されたという。

JALラグビー部「JAL WINGS」のメンバーによって「よいしょ!」の掛け声とともに餅つき。屈強な肉体を誇る彼らだが、慣れない動きなのか、時折苦しそうな表情も見せていた
つき上がった餅は同じくラグビー部員やJAL社員によって、お皿に盛りつけ
盛りつけられたあんこ餅ときなこ餅
列を成した来訪客にふるまわれた
当初は4回の予定だったが、最終的には6回の餅つきが行われた

 イベントには、新入幕となった2014年9月場所で優勝争いに食い込むなど旋風を巻き起こした大相撲の関脇力士・逸ノ城関がサプライズゲストとして登場。餅つきには参加しなかったが、餅の配膳をお手伝い。その大きな体を間近で見られるとあって、逸ノ城関が登場している間は、配膳を待つ列は一段と長くなっていた。

 また、JAL代表取締役社長の植木義晴氏も参加し、餅つきにも参加。「これから日本航空に乗る方でも乗らない方でも構いませんので、お餅で心とお腹を満たしていってください」と挨拶。

 イベント取材後には報道陣の取材に応え、「2014年もいろいろあったが、最後に急に油(の価格)が下がって、ホッとできた。2012年と2014年を比べると、同じだけ円安が進んで、それ以上に燃油が下がっており、同じような状況になっている。それを踏まえて、来年(2015年)も増収増益をできる体制が充分に整ったと思っている」と2014年を振り返った。

 また、2015年にはJAL123便航空機事故、いわゆる御巣鷹山墜落事故が起こった1985年から30年になることについて「今、エアアジアの事故がニュースになっているが、他人事にしてはいけない。航空会社にそういうリスクが常につきまとっているのは事実で、その中で安全を……少なくとも人命に関わる事故を防いでいくのは使命。(1985年から)今までのところ大きな人身事故も起こさずに来ているが、これを続けていくのが使命であり、30年に向けて、もう1度心を新たにしていきたいと社員と話している」とコメントした。

 このほか、JALとの提携に国土交通省が難色を示し、ANA(全日本空輸)とも交渉が行なわれているスカイマークとのコードシェアについては、「前向きに検討させていただきたい。我々に案をいただければ、早期に答えを返したいと思っている」と意欲を見せた。このコードシェアについては、利用者が混乱したり、利便性を損なったりすることがないよう配慮しつつ、利益の面でも意味のあるものにしたいと言う。現在は(ANAとの交渉を踏まえた)スカイマークの提案を待っている状況としており、具体的な開始時期などについては「なるべく早くまとめたい」とのコメントに留まった。

挨拶するJAL代表取締役社長の植木義晴氏
植木氏自ら来訪客にお餅をふるまったほか、記念撮影にも快く応じた
21時過ぎに逸ノ城関がサプライズゲストとして登場
逸ノ城関は植木氏と並び、杵を持って記念撮影
餅つきを見守る両氏
逸ノ城関がお餅の配膳を行う
逸ノ城関がお餅の配膳をした時間帯は、それまでよりも多くの人が列を成し、写真撮影をする人も多かった
途中からは逸ノ城関がお餅、植木社長がお箸を渡すというシチュエーションに
逸ノ城関、植木社長、JAL WINGSメンバー、JAL社員による記念撮影。写真右下はJAL WINGSユニフォームの背番号を組み合わせて「2015年」を表している

(多和田新也)