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三菱電機、ハンズフリー通話の雑音を最大96%除去する技術を開発

学習型の雑音認識技術により、人の声だけをピックアップ

2015年2月17日発表

従来はノイズキャンセリングが難しかった雑音も学習し、人の声などの目的の音声をピックアップできる

 三菱電機は2月17日、新しい車内音声通話における「雑音除去技術」を開発したと発表した。従来の雑音除去技術(ノイズキャンセリング)は、車両の走行音やエアコンの動作音など常時聞こえる音に対しては有効ではあったが、ウインカーやワイパーの作動音、対向車の走行音など一時的に聞こえる音に対しては雑音除去が難しかった。

 しかし、今回の技術では人の声帯、呼気、声道により構成される人の音声生成メカニズムに着目し、音声モデルを構築することで、人の声だけを選択的に判別して学習する技術の開発に成功。実証実験では96%の雑音の除去に成功したとのこと。これにより、ハンズフリー通話の音質改善やカーナビの音声操作の認識改善が期待できる。本技術は2018年頃に車載機器への搭載を目指す。さらに、本技術は雑音の多い工場やエレベーター内の音声通話などへの採用を検討しているとのこと。

(シバタススム)