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ブリヂストン、「山田宏のHiroshi'sキッチン」でMotoGPのタイヤアロケーションをアピール
10月9日~11日に「MotoGP日本グランプリ」開催
(2015/9/4 00:00)
- 2015年9月2日実施
10月9日~11日、ツインリンクもてぎ(栃木県芳賀郡茂木町)において、2輪車レースの世界最高峰シリーズ「MotoGP 第15戦 日本グランプリ」が開催される。かつてはWorld GP(WGP)として開催されていたレースだが、現在は4ストローク4気筒以下1000ccエンジンを搭載するレーシングバイクによって争われている。そのスペックは圧倒的で、最高出力は230PS以上、車重は未公表ながら160kg以上で、最高速は350km/h以上に達する。
そのMotoGPを足下から支えているのが、タイヤメーカーのブリヂストン。2001年にタイヤ開発を開始し、2002年から本格参戦。当時は複数のメーカーがタイヤを供給していたが、2009年よりブリヂストンのワンメイク供給となり、今に至っている。
ブリヂストンは、MotoGP 第15戦 日本グランプリの事前プロモーションと同社Webサイトの紹介を兼ねて、9月2日に「山田宏のHiroshi'sキッチン」を同社内で報道陣向けに開催。鈴鹿8耐などを記事として掲載していることもあってCar Watchにもお誘いがかかり、ブリヂストン本社まで出かけてきた。
今回のイベントのタイトルとなっている、「山田宏のHiroshi'sキッチン」は、ブリヂストンのWebサイト(http://www.bridgestone.co.jp/products/tire/mc/special/hiroshi/)で展開されている2輪車ユーザー向けコンテンツ。ブリヂストンのMotoGPを担当する、グローバルモータースポーツ推進部 マネージャー 山田宏氏が登場する謎なツーリングシチュエーションと料理が紹介されるというものだ。第1回では広島風ではなく、山田宏の“HIRO風お好み焼き”が紹介されているので、興味がある人はご覧になっていただきたい。
話を元に戻すと、このイベントは「山田宏のHiroshi'sキッチン」のリアル版とでもいうもの。ブリヂストンがMotoGPに供給するレーシングタイヤは、コンパウンドや構造の違いから複数の種類がある。例えば、エクストラソフト、ソフト、ミディアム、ハード、エクストラハードなどだ。そして、それぞれのタイヤには、カラーラインが入っており、ソフトは白、エクストラソフトは水色、ミディアムは黒など。目的はF1のタイヤと同様で、(主にテレビを見ている人にとって)区別がつきやすいよう、チームの戦略が分かりやすいようにと配慮されたものだ。
今回のリアル版山田宏のHiroshi'sキッチンでは、そのタイヤを太巻きで再現。名称は「勝つ(カツ)スペックもてぎスペシャルロール」というもので、もてぎへ向けてのタイヤアロケーション(どのスペックのタイヤを用意するのか)をアピールするもの。もてぎの日本グランプリに向けてはミディアムスペックも用意するため、黒い太巻きを巻いてくれた。
山田氏によると、黒いタイヤの再現はあれこれ考えた末、イカスミを利用。その中には“勝つ”を表現するため、棒状に揚げたトンカツをキャベツとともに挟み込んでいる。
ミディアムスペックの「勝つ(カツ)スペックもてぎスペシャルロール」を巻く上の注意点としては、実際のタイヤと同様ユニフォミティ(真円度)に注意することだという。丸く巻くため、何度も練習してきたそうだ。
完成した「勝つ(カツ)スペックもてぎスペシャルロール」は、微妙にフラットスポットがあるものの、おおむね丸く、きちんとした太巻きに見える。イカスミによる黒い酢飯はお世辞にも美味しそうに見えないが、食してみると意外と美味。このミディアムスペックのほか、白い(ただの酢飯)ソフトスペック、青い(あおさの酢飯)エクストラソフトスペックが用意されていた。
ブリヂストンのMotoGP参戦は、2015年が最終年となることが発表されている。MotoGP参戦は山田氏の企画書などから始まっており、すべての戦いに携わってきた山田氏にとって、今シーズンは様々な思いの詰まっているのものになっているのだろう。
開発初期のトラブルや初勝利、そして他社のタイヤとの熾烈な開発競争など、Moto GPタイヤにはF1タイヤ同様の数々のドラマがあった。
2015年シーズンは、バレンティーノ・ロッシ選手とホルヘ・ロレンソ選手、マルク・マルケス選手が激しい戦いを繰り広げており、とくに走る伝説と言われるバレンティーノ・ロッシ選手の好調さが印象的。10月9日~11日の「MotoGP日本グランプリ」では、それらトップ選手の戦いと、タイヤのアロケーションに注目していただきたい。