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レクサス、新型クーペ「LC500」「LC500h」を日本初披露

2017年春ごろ発売予定

2016年5月19日 公開

2017年春ごろ発売予定の新型クーペ「LC500」「LC500h」を日本初披露(写真はLC500)

 レクサス(トヨタ自動車)は5月19日、2017年春ごろ発売予定の新型クーペ「LC500」「LC500h」を日本初披露した。

 LC500のボディサイズは、4760×1920×1345mm(全長×全幅×全高)。最高出力349kW(475PS)/7100rpm、最大トルク530Nm(54.0kgm)/4800-5600rpmを発生するV型8気筒 5.0リッターエンジンを搭載。トランスミッションは10速ATを組み合わせる。

V型8気筒 5.0リッターエンジンを搭載するLC500
LC500のインテリア

 一方、ハイブリッドモデルのLC500hは、最高出力220kW/6600rpm、最大トルク348Nm/4900rpmを発生するV型6気筒3.5リッターエンジンを搭載。システム全体で最高出力264kWとなるマルチステージハイブリッドシステムを採用した。

LC500h
LC500hのインテリア
LC500hに採用されたマルチステージハイブリッドシステム
LC500、LC500hの開発を担当したチーフエンジニアの佐藤恒治氏

 お披露目会にはLCのチーフエンジニアの佐藤恒治氏が登壇。LC500について佐藤氏は「V8の伸びのあるエンジンに新開発の10速ATを組み合わせました。ギヤステップをクロスにしてキレのある変速、しかもDレンジでもどんなシーンにおいても気持ちのよい変速を実現する、そんなドライビリティを実現しています。V8の奏でるサウンドは心を刺激する大変魅力的なもの」と紹介。

 一方、LC500hについては「新開発のマルチステージハイブリッドを採用しました。モーターと有段ギヤを組み合わせることで駆動力を従来システムより30%向上することにより、圧倒的なダイレクトな加速感を実現しました」と話すとともに、「その特徴は、アクセルに対するリニアな応答と、バッテリーアシストがもたらす加速感にあり、スポーツモードでさらなるバッテリーによる絶妙な加速感はクーペセグメンの車両の名に恥じない、従来のハイブリッドの概念をまったく覆すスポーティなもの」と強調した一方で「しかし、私達が一番大事にしたのはスペックではなく心で感じる部分です。走り終えた後の余韻に包まれて、クルマを眺めながら飲む最高の一杯のコーヒー。そのために我々は情熱のすべてを注ぎました。LCは2017年の春に販売を開始する予定です。そして世界65カ国に導入予定です。LCから始まる新しいレクサスの物語の始まりです」と語った。

会場で示されたスライド。ターゲットとなるユーザーのライフスタイルについて調査を行なったという

レクサスインターナショナルの新体制

レクサスインターナショナル Presidentの福市得雄氏

 同お披露目会では、レクサスブランドを統括するレクサスインターナショナル Presidentの福市得雄氏から、2016年からの新体制が紹介され、これまでの統括領域となる開発、デザイン、マーケティング、販売に加えて、2016年からは人事や生産まで拡大することが発表された。

 また、役員体制では営業企画、広報、マーケティング領域を担当するExecutive Vice Presidentに澤良宏氏、製品企画、製品開発、生産領域を担当するExecutive Vice Presidentに山本卓氏を配置、福市氏を含めて3名による柔軟な体制とした。

レクサスインターナショナルの新体制
デザイナー出身の福市氏をトップに、同じくデザイナー出身の澤氏、開発領域を担当する山本氏の3名がレクサスブランドを統括する
製品企画、製品開発、生産領域を担当するレクサスインターナショナル Executive Vice Presidentの山本卓氏
ラグジュアリーブランドとしての狙い
1989年の2モデルから2016年には13モデルにラインアップが拡大した
営業企画、広報、マーケティング領域を担当するレクサスインターナショナル Executive Vice Presidentの澤良宏氏

 福市氏と同様、デザイナー出身の澤氏は「レクサスインターナショナルのゴールは、レクサスを自動車ブランドから真のライフスタイルブランドへ変えていくこと」と話し、過去3年間のマーケティング活動を紹介。

 澤氏は「我々が目指す姿は、お客さまの期待を超える、独自の感動や価値観を提供し続けるブランド。レクサスを選んでいただく、選び続けていただけるために、日本が発信するラグジュアリーブランドとして、独自の価値や世界観をさらに明確にしていく必要がある」とマーケティング活動の重要性を説いた。

 さらに澤氏は「そのために、”コレ欲しい”と思ってもらえる商品を総力を挙げてつくり上げる。そこに秘められたものづくりのこだわりやストーリーを今まで以上に伝えるとともに、レクサスならではの最上の体験や共感が得られる世界観を提供し続けます。よい商品とマーケティング活動はクルマの両輪のようにしっかり駆動することで、レクサスは真のライフスタイルブランドになれると確信している」との考えを示し、最後に「今後レクサスは変革してまいります。よりエキサイティングに、より挑戦的に、より戦略的に、LCは我々の方向性を象徴的に示すもの」と強調した。

(編集部:椿山和雄)