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写真で見る レクサス「IS プロトタイプ」

 レクサス ISは、トヨタ自動車の展開するレクサスブランドでスポーツセダンのエントリーモデルという位置づけである。

 現在販売中の初代モデルは2005年のレクサス誕生時にデビュー。スポーツバージョンとなる「IS F」、オープン/クローズが楽しめるメタルルーフを備えた「ISコンバーチブル」が途中追加されるなど熟成&進化を遂げてきたものの、安全装備など少々古さを感じさせる部分が目立ってきたのも事実だ。

 新型ISの基本コンセプトは「真の走る愉しさを実現する」こと。そのためにニュルブルクリンクなど数多くのサーキットをはじめ、あらゆる環境下で徹底的なテストを繰り返すことで、ドライバーの感性に訴える官能性能を獲得したと言う。

 エクステリアは最近の同ブランド車らしく、スピンドルグリルを頂点にスマートながらたくましい骨格を感じさせる仕上がり。なおかつ、アッパーボディーのみならずアンダーボディーのデザインも追求することで、Cd値0.26と空力特性を向上。操縦性、走行安定性の向上を図るとともに、空気抵抗の大幅な低減を実現している。

 パワーユニットはV型6気筒 3.5リッターと2.5リッターの2種類のガソリンエンジンのほか、クラウンにも採用されている直列4気筒 2.5リッター+モーターを組み合わせたハイブリッドシステムを用意。トランスミッションはガソリンエンジン車が8速AT、ハイブリッド車が電気式無段変速機(THS II)となる。このハイブリッドシステムを搭載したことにより、レクサスのすべての車種でハイブリッド車を選択できるようになった。

 安全装備ではミリ波レーダーを用いて衝突回避や被害の軽減を支援するプリクラッシュセーフティシステムのほか、レクサスブランド初採用となるレーンデパーチャーアラート、ポップアップフードなどを採用。そのほかリア側方の車両を感知しドアミラー内のインジケーターで知らせてくれるブラインドスポットモニターも設定された。

 基本バリエーションはエンジン別にIS350、IS250、IS300hの3タイプで、それぞれ走りを重視した「F SPORT」、装備を充実させた「version L」を設定。ボディーカラーは標準グレード専用2色、F SPORT専用2色を含め全10色、インテリアカラーが5色、オーナメントは5タイプが用意されている。

 本記事では、そのレクサス ISのプロトタイプを写真で紹介する。なお、プロトタイプモデルとなるため、市販時には変更される可能性があることを注記しておく。

IS300h F SPORT

専用アイテムで走りのモデルを強調するF SPORT。ボディーカラーはF SPORT専用色のエクシードブルーメタリック
メッシュタイプのスピンドルグリルのほかLEDフォグランプも専用デザイン
ブルーで縁取られたレクサスエンブレムがハイブリッドモデルの証
丸目2灯はLEDヘッドランプ。矢印型のクリアランスランプもLED
ディスチャージヘッドランプの場合は丸目1灯になる
フロントフェンダーにF SPORTのバッヂ
リアタイヤハウス前にハイブリッドのバッヂ
アンテナは空力特性に優れたシャークフィンタイプ
リアコンビランプも「L」をイメージしたデザイン
ヘッドランプの点灯パターン
リアコンビランプの点灯パターン。順に消灯、ポジション、ブレーキ、ウインカー、ブレーキ&バック
直列4気筒 2.5リッターエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステム。スペックはエンジンが131kW(178PS)/22.5kgm、モーターが105kW(143PS)/30.6kgm、システム合計で162kW(220PS)となる
システムの要となるパワーコントロールユニット
タイヤはフロントが225/40 R18、リアが255/35 R18。アルミホイールはF SPORT専用デザイン
直線基調&包まれ感のあるインテリア
メーターなどインテリアもF SPORT専用となる
ステアリングも専用デザインの本革巻タイプ
センターコンソールにはシフトノブ、「ドライブモードセレクト」ダイヤル、ナビゲーションやオーディオ操作用「リモートタッチ」などが整然と並ぶ
ペダルは操作性を重視したアルミのディンプルタイプ
時計はアナログタイプを装着
インストルメントパネル中段にエアコンとオーディオの操作パネル。エアコンパネル左右の銀色部分は静電式スイッチで、タッチのほかスライドによる温度変更が可能
F SPORT専用のメーターパネル。表示はすべてグラフィックスで描かれているほか、可動式リングを装備。レクサス LFAと同様の構造を持つものが奢られている。ハイブリッド車への採用は初
F SPORT専用メーター。ドライブモードセレクトの操作によりエコ、ノーマル、S、S+を切り替えると表示内容も変更される。エコとノーマルモードでは、パワーインジケーター表示となる
メーターリングはスイッチ操作で可動する。左側の情報も切り替えが可能
シートもF SPORT専用。表皮一体発泡工法によりデザインとフィット感を両立
運転席ドア内張り
アームレストにはドアミラーとウインドーのスイッチ
フロントにはレクサスロゴの入った専用のアルミスカッフプレートが付いていた
センターコンソールのアームレスト下は収納。USB×2、AUX端子が用意される
こちらはIS300h標準モデル(内装色:アイボリー)のシート
ハイブリッドモデルはリア右側のドア部に電池冷却用の吸気口が付く
ハイブリッドモデルでも従来車よりトランクを72L大型化。9インチのゴルフバックなら3個積載できる
リアシートは6:4分割可倒式
フロア下には工具類を整然と収納

IS350 version Lほか

V型6気筒 3.5リッターエンジンを搭載する最上級グレードIS350 version L。ボディーカラーはマーキュリーグレーマイカ。IS350にもF SPORTは用意されている
スピンドルグリルは上部が横桟、下部がハニカムのコンビネーション
ディスチャージヘッドランプモデルのヘッドライトは丸目1灯になる
V型6気筒 3.5リッターの「2GR-FSE」エンジン。スペックは最高出力234kW(318PS)/6400rpm、最大トルク380Nm(38.7kgm)/4800rpm
タイヤはフロント225/40 R18、リア255/35 R18。アルミホイールは5本スポークタイプ
ステアリングホイールは本革巻3本スポークながらF SPORTとは若干異なる
メーターは2眼タイプ。中央のディスプレイには各種情報の表示が可能
IS300h version Lのメーター。同じ2眼式ながら左側がパワーメーターになる
IS350 F SPORTのメーター。IS300h F SPORTと同様に可動式メーターリング構造を持つが、ハイブリッド車ではないためパワーメーター表示が行われない
IS350 F SPORTのシート(トパーズブラウンカラー)
ハイエンドオーディオシステムとしてマークレビンソンプレミアムサラウンドシステムを用意。15個のスピーカー、835Wのフルデジタルアンプを備え、ブルーレイディスクの再生も可能だ
ガソリンエンジン車のラゲッジルーム。容量は480Lとハイブリッド車より30Lほど多い
ガソリンエンジン車とハイブリッド車(F SPORT)のマフラー。ハイブリッド車はテールパイプが目立たない造形になっている

(安田 剛)